狂気は音楽にもおよぶ

 スクウェア・エニックスのプレイステーション3用アクション・RPG『ドラッグ オン ドラグーン3』。本稿では、週刊ファミ通2013年8月1日号(2013年7月18日発売)に掲載したサウンドディレクターの岡部啓一氏(MONACA所属)と、柴貴正プロデューサーのインタビューに、誌面には掲載できなかった要素を追記してお届け。雑談も踏まえてどうぞ。

音楽にも『ドラッグ オン ドラグーン』らしい仕掛けが!? 『DoD3』インタビュー_09
サウンド・ディレクター:岡部啓一氏(MONACA)[写真右]
プロデューサー:柴 貴正氏[写真左]

『DoD』開発スタッフの濃いつながり

――岡部さんは、『NieR Replicant/Gestalt(ニーア レプリカント/ゲシュタルト)』に続き、ヨコオさんが手掛ける作品に参加されています。プライベートでもヨコオさんとのつながりが深いと伺っていますが、出会いのキッカケは!?

岡部 ヨコオさんとは大学からいっしょだったんです。ヨコオさんは私より大学での学年はひとつ上だったんですけど、1年、留学されているので、卒業と就職は同時期でした。

――おふたりともナムコ(現バンダイナムコゲームス)に同期で入社されたと。

岡部 はい。

 あれ? 年齢的には、岡部さんのほうが、ヨコオさんよりひとつ上じゃなかったでしたっけ?

岡部 じつは自分は大学に入る前に一度、専門学校に行って、さらに働いてもいるんですよ。

 音楽系?

岡部 いえ、じつは美容師なんです。ですので、いまだに暇なときは、スタッフの髪を切ったりしていますよ(笑)。

音楽にも『ドラッグ オン ドラグーン』らしい仕掛けが!? 『DoD3』インタビュー_06

 えー、マジですか!?(笑) 僕のも切ってくださいよ(笑)。

――そこからどういうキッカケで音楽業界に?

岡部 幼少のころにYAMAHAさんのエレクトーンの教室にも通っていて、もともと音楽は好きだったんですよ。

 え!? 僕も行ってましたよ!

岡部 えっーーー(笑)。そうだったんですか!?(笑)

――柴さんがエレクトーンということを含めて意外な共通点。

岡部 中学からは部活を始めて、そちらに注力していたんですけど、高校時代にバンドブームが到来して、音楽をまた始めるようになって。さすがに音楽で食べていくのはムリだろうなぁとは思っていたんですが、サラリーマンも僕の性格的にムリだろうとも思っていて(笑)。ですので、手に職をつけて、音楽は趣味の範囲でやればいい、と思っていたんですが。

――それで美容師、ということですね。

岡部 ただ、実際に働き出すとなかなか音楽に時間が取れなくて……。そこで、まだ若かったこともあったので、「やりたいことをやりたい」と思って音楽の道に進むことを決意したんです。ですが、僕が住んでいたのは地方で、音楽の仕事というのは東京に集中しているんですね。いざ音楽の仕事をしたいと決意しても、どうしていいかわからない状態でした。そこで、まずはいろいろ学校を調べ、「美術系の大学なら入学できるかも」と思って、入った大学がヨコオさんと同じ大学でした。

 その大学でヨコオさんのほかに、岩崎さん(岩崎拓矢氏。『DoD』では制作を、『DoD2 封印の紅、背徳の黒』ではプロデューサーを担当)や安井さん(安井章氏。『DoD2 封印の紅、背徳の黒』のディレクターを担当)もいたんですよね? 『DoD』シリーズの主要スタッフが気持ち悪いくらい固まってたんですね……。そのほかにどなたかいます?

岡部 ほかには『エースコンバット』シリーズの河野一聡さんとか……。あと、僕は在学中は知らなかったんですが、ヨコオさんと同じ世代に『よつばと!』のあずまきよひこさんもいらっしゃったみたいで。

 いろいろスゴいメンツですねぇ。ヨコオさんとは大学のころから面識があったんですか?

岡部 ヨコオさんとは、学年も違いましたし、しかもヨコオさんはいまよりもっとキレキレな感じで(笑)。尖っていて怖い人という印象だったので、「怖ぇな」と思っていて、挨拶する程度でした。ですが、最初に岩崎さんがヨコオさんと仲よくなって、彼を介して僕も仲よくなっていったという感じでした。

――ナムコ時代、ヨコオさんとの仕事の接点はあったんですか?

岡部 ありました、タイトルは言えないですけど(笑)。ですが、がっつりとやったのは、ヨコオさんがキャビアに入ってからの『NieR Replicant/NieR Gestalt』が初めてですね。

 近すぎていっしょにやる機会がなったんですかね。

岡部 意外と機会がなかったですね。プライベートではずっと会っていたので、いつかやりたいね、くらいの話はしていましたが。でも、意外と若い時に仕事をいっしょにしていないから、いまでも仲よく付き合えているのかもしれません(笑)。

 ということは!?

――『NieR』や『ドラッグ オン ドラグーン3』ではいろいろあったと(笑)。

岡部 あははは、そうですね(笑)。大人になり、お互いの性格もある程度わかったうえで、いっしょにやれたので、その点ではやりやすかったと思いますけど。自分とヨコオさんは似た部分があると思っていて、たとえば思考回路であったり、すぐカチンときたりする部分は似ていますね。腹が立つポイントも似ているので、ヨコオさんが怒る理由もよくわかるし、やたら怖いとか、意味がわからない、ということはないです。ただ、人は選ぶだろうなと(笑)。

 岡部さんじゃないとダメな部分もあるでしょうね。普通の人とは違うところにこだわりを持っていたり、一から説明してくれなかったり……。尊敬してますけど。

岡部 それはあるかもしれないですね。ヨコオさんと仕事をするときは、イメージしている曲をもらうことがあるんですけど、たとえばAKB48の曲を出されたら、AKB48っぽい曲を作ってしまいがちじゃないですか? でもヨコオさんの場合は、「この曲みたいな曲を作ってほしい」、じゃなくて、「この曲のこの部分がいい」といったように、指定がすごくピンポイントなんです。しかも、それを口では説明してくれない(笑)。なので、それを汲み取るのが最初はたいへんでしたね。『NieR』のときは、最初、トランス系の曲を出されて、「えっ!?」ってなったんですけど、それが最終的には『イニシエノウタ』になるんですけど……。

――トランス系では……ないですよね?

岡部 はい、まったくトランス系じゃないんですけど(笑)、ヨコオさんは持ってきたそのトランス系の曲で何を伝えたかったかと言うと、そのトランスみたいな曲のボーカルがすごくエコーが深くて、ふわーとしてたんですね。「そのボーカルとオーケストラの激しさのコントラスト感」みたいなところだったんですよ。まさかそこを言ってるとは最初は思わなかった(笑)。また、本人がよくわかってないときもあって、「よくわからないけど、この曲の印象がいい」というときもあって。何度かやりとりをして、ヨコオさんが引っかかっている部分がやっとわかる、というときもありました。尊敬してますけど。

――なんだか、ヨコオさんがすごくイメージ悪くなってますけど、大丈夫ですか?(笑)

『DoD』でも『NieR』でもない本作の岡部節

――では、そろそろ『ドラッグ オン ドラグーン3』の音楽の話をうかがいます。まずは、今回の楽曲のテーマ、もしくはコンセプトを教えてください。

岡部 今回は、『NieR Replicant/Gestal(ニーア レプリカント/ゲシュタルト)』のとき以上に、ヨコオさんがイメージしているものが明確にあって、それを具現化する作業がもっとも大きかったですね。ヨコオさんは、「音楽は作品の演出の一部という考え」を、より強く持っている人だと思います。ですので、音楽に対していい悪いというやり取りはあまりなく、テンポ感であったり、音のイメージ……たとえば「フワッとしているものがワーとあって、さらに太鼓も鳴っていてほしい」とか、そういうイメージを汲み取って、形にする感じでした。

 ヨコオさんは、「プレイヤーはここでこういうバトルを体験するから、気持ちはこうなるはず。だから、つぎはこういった曲を」といったように、ゲームの流れ・構成から音楽を考える、どちらかと言うと劇伴的な作りかたなんです。

岡部 それに対して、柴さんは音楽単体でもキャッチーでメロウ(豊かで美しい、豊潤などの意。穏やかでやさしい情緒的な音楽)といった具合に、それ自体でしっかり立っている音楽をリクエストされるプロデューサーですね。

 プロデューサーとしてうれしいのは、頼んだ方の“味”が出ていることなのですが、今回は“岡部節”といったものがちゃんと入っていました。ヨコオさんのリクエストと僕が気にする部分を取り入れつつも、しっかり岡部節が出ています。

岡部 ヨコオさんと柴さんは、別々の部分にリクエストしてくることが多かったので、「どちらの意見に寄せればいいのか」といった部分で迷うことはありませんでした。ですので、ヨコオさんと柴さん両方のリクエストをうまく落とし込めたかな、と思っています。

音楽にも『ドラッグ オン ドラグーン』らしい仕掛けが!? 『DoD3』インタビュー_04

――『DoD』のイメージが強い佐野信義さんではなく、岡部さんを起用した狙いは?

 1回聴いただけでも鼻歌が歌えるようなメロウな音楽と、それに加え『NieR』のときの劇伴的なものも作れる、両方ともできる作曲家さんなのでお願いしました。

岡部 プライベートな付き合いはヨコオさんのほうが長いんですけど、仕事上の付き合いでは、柴さんとのほうが長くて、『NieR』のあとにやらせてもらった『ロード オブ アポカリプス』のオープニングテーマもやらせていただいたり。そういった部分も評価されたのかなと思います。

―― 強烈なイメージがついているシリーズの最新作を新たに手掛けるにあたって、やりにくさはありませんでしたか?

岡部 いままでも、シリーズの途中から携わった経験はあるのですが、『DoD』シリーズはファンの方々の思い入れというか、作品愛みたいなものが、ほかのシリーズ作品より強い感じがしていて、どうすれば期待に応えられるか悩みました。最初は、僕が佐野さんの焼き直しをしても意味がないとは思いつつも、そうすべきなのかな、と考えたこともありました。ただ、焼き直しをしても佐野さんの劣化コピーにしかならないので、自分らしさと『DoD』らしさがありつつ、さらに『NieR』でもない落としどころを探っていきました。ただ、柴さんもおっしゃられたように、『NieR』からヨコオタロウ作品に興味を持たれた方も多く、そのファンの方が期待されるのなら、その期待に応えたいという部分も正直あって(笑)。今回、ステージ、イベント、ボス戦と音楽は大きく分けて3つの系統に分類されるのですが、イベント音楽は比較的『NieR』っぽいテイストを意図的に出しています。

―― 今回、ウタウタイが登場し、バトルでは“ウタ”が重要になるようですが。

岡部 歌は全編通して、かなり出てきます。ただ、一般的な歌というよりは、声もひとつの楽器に見立てた曲、というイメージですね。

音楽にも『ドラッグ オン ドラグーン』らしい仕掛けが!? 『DoD3』インタビュー_05

藍井エイルのハンパない『DoD』への愛情

―― テーマソングには藍井エイルさんの『クロイウタ』に決まりました。起用の決め手は何だったのですか?

 これはご存知な方も多いと思いますが、彼女がものすごく『DoD』シリーズが好きだから、というのが大きかったですね。歌い手の方が作品に理解があり、愛情も持ってくださると、作品と歌が融合し、ファンの方々にも響くすばらしいものができるんですね。『DoD』シリーズでは誰だろうと考えたとき、それは藍井エイルさんでした。

――『クロイウタ』の楽曲は岡部さんですが、どんなリクエストを?

 僕から何か言うことはまったくなかったですね。僕のクセや好みを非常にわかっていらっしゃる(笑)。ただ、出来上がりが遅かったので、ヨコオさんとはいろいろあったんだろうなとは思いましたが(笑)。

岡部 『クロイウタ』は、藍井エイルさんがこれまで歌ってきた曲とは違うと思うんですけど、『DoD』ファンが喜ぶ狂気感を出しつつ、なお且つ、曲単体で歌って聴かせられる落としどころは必要だと思っていました。PVを観た方は『クロイウタ』はどちらかというと『NieR』寄りの楽曲という印象をお持ちかもしれませんが、じつはPVで使われている以外の部分も聴きどころだったりするので、それに関しては期待してもらいたいですね。

 『DoD』シリーズのテーマとして、ヨコオさんが一貫して言っているのは、プレイヤーをいい意味で裏切りたい、ということ。そういう意味では『DoD』シリーズのファンは「えっ!?」と思ってくれるはずです。

岡部 そうですね。音楽ひとつ取っても、いままでの『DoD』シリーズのライン上にあるわけではないですね。

――『クロイウタ』を実際に収録されたご感想は?

岡部 藍井さんには、楽曲のイメージとして言葉ではいろいろと伝えてはいたのですが、『尽きる』など『DoD』の音楽をすごくよくご存知で、「やはり『DoD』はこうなんじゃないですか?」というイメージを当初から持っていただいていて。囁くように歌うのも藍井エイルさんが『DoD』のイメージから汲み取ってくれた部分です。『DoD』への愛みたいなものが、歌いかたひとつ取っても出ているなと感じましたね。

 実際にお会いしてみると、藍井エイルさんの“『DoD』好き”というレベルはハンパではなくて、こちらが引くぐらいでした(笑)。

岡部 柴さんを引かせるとは……。スゴイですね。

 そこまで愛情を持っていただけている方なんですよ。

―― PVではセリフなども重なっているので、少し歌詞が聴き取りづらかったのですが、歌詞は日本語ですよね?

 はい。単語の切りかたが日本語っぽくないので、少しわかりづらいかもしれませんが。それが味になっていていいですね。

岡部 そういった切りかたもヨコオさんから菊地さん(菊地はな氏。『クロイウタ』作詞を担当。『NieR』ではシナリオを担当)へのオーダーだったようです。

ゲーム音楽とネタバレ

音楽にも『ドラッグ オン ドラグーン』らしい仕掛けが!? 『DoD3』インタビュー_08

――『DoD3』の音楽を全体的に聴いてみて、どんな印象を受けましたか?

 僕はグラフィックがどんなによくなっても、作品のデキの40%くらいは音楽が占めていると思うんです、オーバーかもしれませんが。少なくとも音楽は重要なパートのひとつで、『DoD3』ではすごくいいものになっていると思います。

―― 手応えを感じていらっしゃると。

 完成していないので手応えは何とも言えませんが、テーマソングを含め、ゲームを作っている人と作曲家が考えた楽曲があり、作品が好きなアーティストさんが歌ってくれている。音楽がぴったりゲームにハマっていて、そのおかげでプレイフィールがすごくいい。ファンの方々からどう評価されるのかは、もうちょっと先になりますけど、作り手としては目指すべきところにハマっているかなと。

岡部 制作はとてもたいへんでしたけれど、今回は、いままで経験していないこともやらせてもらった部分があるので、音楽的な好き嫌いはさておき「ハッ」となる部分があると思いますよ。

 あれはなると思います! 

―― それは音楽的にですか?

 ネタバレになるのでいまの段階では何とも言えません。全体的にいろいろな仕掛けを準備している、とだけお伝えしておきます(笑)。

―― それは気になりますね……。ソフトの発売と、その秘密が明らかになる日が楽しみです。

ゲーム音楽の難しさ、おもしろさ

音楽にも『ドラッグ オン ドラグーン』らしい仕掛けが!? 『DoD3』インタビュー_07

――ところで、岡部さんはアニメやテレビドラマなど、ゲーム以外の音楽にも携わってらっしゃいますが、ゲーム音楽とそのほかのメディアの音楽というのはやはり作りかたなどは異なりますか?

岡部 ゲームのメディアがディスクになって以降は、アニメやテレビドラマの音楽と違いはあまり感じません。ですが、手順や進めかたは業界によって違いますね。顕著に違うのは、音楽を聴いてもらう時間尺です。映画やアニメ、ドラマなどは聴いてもらう時間尺がきっちり決まっていますが、ゲームはプレイヤーの進めかた次第というところがあるじゃないですか。たとえば、アニメやドラマだと、3分聴かせる音楽、というふうに決まっていれば、3分のあいだに、このへんでダレるからここらあたりでハッさせよう、というふうにできるんですが、ゲームはどこでそうなるかわからない。

――たとえばバトル曲だと、バトルに3分かかる人もいれば、その倍かかる人もいると。

岡部 そうです。ですので、ひとつの曲のなかでテンションを変えることは難しいので、この曲は終始このテンションといった作りかたを意識しますね。テンションを変えるのは別の曲に担わせる、という感じです。また、『NieR』の例では、曲をバラして、それをプログラム的に制御するということをやりましたが、これはゲームならではのおもしろさかなと思います。

 いちばんたいへんですよね、ゲーム音楽が。

岡部 そうですね(笑)。難しくて面倒くさいん部分も多いんですけど、うまくいったときの達成感はいちばん大きいような気がします。

 ゲーム以外の方がゲーム音楽を作るってけっこうキツいですよね。ゲームのルールを理解していただくのに半年、1年かかることもありますから。

岡部 ゲームをプレイされる方なら理解も早いんですけど、どういう使われかたをするかわかっていない方は、説明してもなかなか伝わらないことも多いので、発注する方もたいへんだろうなと思うときがあります。

 タクトとか振ったことあります?

岡部 ないです。オーケストラの人ってぶっちゃけ怖いんですよ(笑)。僕はクラシックの勉強をしてきてないので、オケをやってらっしゃる方からは、ちょっと下に見られてるんだろうな、という被害妄想があるんです(笑)。恐れ多くてタクトなんて振れないですよ。ピアノもあんまり弾けないですし。

――では、いよいよ発売日も決まったというとこで、最後にひと言お願いします。

岡部 以前のインタビューでヨコオさんもおっしゃられていましたが、あまり期待せずにお待ちいただけると(笑)。結果的に「おもしろかった」と言われるのがいちばんうれしい。最近、優等生的なゲームが多い中で、比較的尖った部分が多いゲームなので、その期待に応えられる部分はあるのかなと思います。とは言え、期待せずに。

 スクウェア・エニックスらしくないゲームというのが、もともとのコンセプトの作品です。ですので、全員が喜べるゲームではないのですが、気になった方は発売を楽しみにしていてください。


テーマソングは女性ボーカリスト藍井エイルさんが歌う『クロイウタ』

『ドラッグ オン ドラグーン3』のテーマソング『クロイウタ』が収録される藍井エイルさんの5thシングル『シリウス』が11月13日発売_01

 『クロイウタ』の楽曲は岡部啓一氏、作詞は菊地はな氏(『NieR』ではシナリオを担当)。歌い手は2011年10月、1stシングル『MEMORIA』にてメジャーデビューした藍井エイルさん。2013年6月26日には4thシングル『コバルト・スカイ』が発売された。以下は、藍井エイルさんの『クロイウタ』や『ドラッグ オン ドラグーン』についてのコメント。

 「『ドラッグ オン ドラグーン』は、いままでプレイしたゲームの中で、もっとも衝撃的な作品でした。強烈に心に焼き付いた作品です。あまりにもダークで狂気を感じるこの作品に、気付くとのめり込んで、『DoD2』、そして『NieR Replicant(ニーア レプリカント)』もクリアーしたときに再び衝撃を受けました。何度も涙した『DoD』シリーズの新作は、心待ちにしていたので、新作が出ることに、そしてシリーズに携われることに、心の底からうれしく思っています。

 そんなシリーズの新作のテーマソングを歌うことに決定したときは、まず、呼吸を忘れてしまいました(笑)。あまりにも驚いたので。うれしさの余り、泣きそうになりましたし、第1弾のPVを観たときはもう、うれし過ぎる気持ちと感動とで我慢できずに泣きました……。楽曲(『クロイウタ』)も最高にかっこよくって、最初聴いたときは少し怖気づきそうになりましたが、『DoD』を愛する気持ちを最大限に込めて歌わせていただきました!

 『クロイウタ』は、まず、1番と2番とで楽曲の感じがかなり変わります。1番は悲しげで『DoD』らしい物静かな感じで始まり、2番になると疾走感を増し、めちゃめちゃかっこよいです! ですので、歌いかたにはけっこう悩んだのですが、歌詞をヒントに、そして、いままでプレイしてきた『DoD』、『NieR』を思い出し歌わせていただきました。あまりにも楽しすぎて時間を忘れてしまっていました(笑)。そのとき、私はもしかしたら目が赤くなってたのかもしれないです(笑)。

 渾身を込めて歌わせていただいた『クロイウタ』のフルコーラスも楽しみにしていただけたら幸いです (藍井エイル)


ドラッグ オン ドラグーン3
メーカー スクウェア・エニックス
対応機種 PS3プレイステーション3
発売日 2013年10月31日発売予定
ジャンル アクション・RPG / 7980円[税込]