今年はルイージ生誕30周年の“ルイージイヤー”!

 
  2013年は、ルイージ生誕30周年の記念すべき年。ルイージが主役の『ルイージマンション2』や『New スーパールイージ U』が発売されたり、ルイージにまつわるキャンペーンが実施されたりと、まさに緑の弟づくし。2013年7月18日に発売された『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』も、そんなルイージイヤーを彩るにふさわしい1本です。

 「え、マリオの名前が最初についているのに?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、ルイージの存在は、マリオがいてこそより際立つんです。光と影……というにはすこし大げさですが、おおむねそんな感じ。というわけで、そんなルイージさんの栄光を称えて、ルイージの活躍を中心にした、本作のプレイインプレッションをお届けします。

ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_01
ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_02
▲ルイージの夢の中と、現実世界とを行き来しながら物語を進める本作。ルイージさんが、惚れ惚れしちゃうほど大活躍しますヨ。

『マリオ』なのに、『マリオ』らしくない!?

 
 『マリオ&ルイージRPG』シリーズは、マリオとルイージが協力しながら冒険するアクション・RPG。『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』でも基本の要素は踏襲されていて、ふたりが連れだって歩く姿がなんとも仲よさげで愛らしく、「どんな困難もふたりで乗り越えるぞ☆」という気にさせてくれます。

……が、本作のポイントは、『マリオ』らしい、楽しそうな見た目だけではありません。上の画面を見てもうっすら想像がつくかと思いますが、キレキレの展開や演出、細部まで練り込まれたセリフ回しのノリのよさにあるんです! 例えば、冒頭から、こんな演出が始まったときはビビりました。

ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_03
ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_04
▲舞台となる島に辿りついたら、いきなりの○×クイズ。え?
▲なにこれ! と思っていたら、波に飲まれるように物語が展開。とにかくテンポがいい!

 
 しかも、ネタを随所に挟みこんでくるので、どのセリフもうっかり流し読みができない。とくにキノピオ&ヨッシーファンの私としては、彼らの姿を見かけると、何度も話しかけて、もうセリフのパターンがないことを確認してから先に進むことを強いられてしまったのです。だって、どれも見逃せないんですよコレ!

ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_05
▲期待を裏切らない、食いしん坊ヨッシーさん。かわいい!
ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_06
ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_07
▲噴水から抜けだせなくなったブリックルさんを見て、キノピオさんのこの反応。皮肉ってるのか、天然なのか……ブルブル。

夢世界ならなんでもアリ!? イジられまくるルイージ

 
 “『マリオ&ルイージRPG』シリーズと言えばルイージイジり”というのは、すでにファンのあいだではお約束。ちなみに、ルイージイジりとは、マリオに対してあまり注目されないルイージにスポットを当てたネタのことですヨ。そんなネタが、本作では過去最高と言っていいくらい豊富に盛り込まれているんです!!

ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_08
ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_09
▲これは、頼られるマリオとは対極的に、ルイージが微妙な評価を下されているところ。
▲でも、ヘンなのにはモテてた。やったジャン!

 
 そもそも舞台がルイージの夢の中なので、反則レベルのイジられよう。だって、目玉要素の“レンドーパーツ”では、ルイージそのものがステージの一部になってしまうんですから。

ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_10
ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_11
▲上画面は夢世界のステージ、下画面は現実世界のルイージです。下画面のルイージをイジると、夢世界に連動して変化が生じるので、この仕組みを活用して、状況を変えながらステージを進みます。

 
 こんな感じで、タッチペンでルイージの鼻をこすってくしゃみをさせると、上画面に突風が発生したり、ヒゲを引っ張ると木の枝が動いて、マリオを遠くまで移動させたり、といった具合。タッチ操作とボタン操作を両立させるところが、忙しくも楽しい! 現実世界にいるときの操作とはひと味違うので、つねに新鮮な気持ちで挑めるんです。

 ほかにも、大量のルイージをくっつけてボールにして敵にぶつけたり、高く積んだルイージで敵をなぎ倒したりと、もうルイージで遊びたい放題! 文章にするとなんだかすごいですが、実際とんでもなくシュールです(笑)。くっついているルイージもさまざまな表情をしていて、ひしめき合っているさまのインパクトがヤバい! 新しいルイージイジりが出てくるたびに、ぶはっと笑ってしまって恥ずかしい……。さらにルイージは巨大化まで成し遂げてしまうのですが、これはぜひ、実際に動かしてみて欲しいです!

ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_12
ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_13
ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_14

さらに、感動の展開も……!?

 
 ギャグばかりのゲームかと思いきや、ときにホロリと泣かせる展開があるところも、本作の特筆すべきところ。私がグッときてしまったのが、ルイージの“夢世界の底”でのやり取り。ここは、たくさんのルイージが浮かんでいたり(キモイ)、彼の深層心理があちこちで聞こえたりする不思議な場所。オバケを怖がったり留守番を嫌がったりするルイージらしい声がたくさん空を舞うのですが、その中に、マリオを慕う声がチラホラ……。「これがルイージの本音なのか!」と愕然。やられました。いつも兄に対して嫉妬しているのかと思っていたら、本当はこんなにも尊敬してたんじゃない。マリオたちはふだんは喋らないからこそ、ダイレクトに言葉にされると、より胸に迫るものがあります。

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ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_16
▲うわ~ん、ルイ~ジ~~!!

全方位に向けた遊びやすさにも注目!

 
 バトルはアクション要素が盛り込まれているため、「アクションはちょっと苦手……」と心配になる方がいるかもしれません。でも、さまざまなプレイヤーに向けた救済要素が用意されているので(私もお世話になりました)、ゼンゼン大丈夫!

 だけど、単純にやさしくしているワケではなく、ゲームに慣れている人へのやり込み要素やご褒美もバッチリ。歯応えのある内容になっています。

ルイージイヤーにふさわしい、緑の弟の雄姿がここに! 『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』プレイインプレッション_17
▲チュートリアルも丁寧で、しかも笑っちゃう。なんで、バトル中に割り込んでくるんだ……(笑)。

 
 最初は、ストーリーを楽しみつつ、お助け要素を使ってクリアーを目指し、2周目はやり込みに没頭する……という遊びかたもイイかもしれません。というか、私はそうする予定です(笑)。

 ルイージの歴史に新たな1ページを刻む本作、皆さんもぜひ遊んでみてくださいね!

■筆者紹介:高橋P子
 かわいいものや、ちょっと変わったゲームが大好きな週刊ファミ通編集者。本作と同時発売の“ルイージ 30周年パック”が欲しい! でも、もうニンテンドー3DS、3台も持ってるし! でもルイージの3DSなんてもう出ないかもしれないし! でも(略)……というのが目下の悩み。


マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー
メーカー 任天堂
対応機種 3DSニンテンドー3DS
発売日 2013年7月18日発売
価格 4800円[税込]
ジャンル アクション・RPG / 冒険
備考 “ルイージ30周年 パック”は22800円[税込]、開発:アルファドリーム