初のオンライン大会も開催決定!

 セガのWindowsPC用無料オンラインゲーム(AOS)『カオス ヒーローズ オンライン』(以下、『CHO』)において、2013年7月9日(火)より“ヒーロー強化月間”がスタート。本作の遠藤プロデューサーに、正式サービスを振り返った感想や今後のアップデート予定、イベント情報などを聞いた。

■『カオス ヒーローズ オンライン』、“AOS”とは
 AOSは、RTS(リアルタイムストラテジー)のゲーム性や戦略性、MMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)の育成要素、FPS(一人称視点シューティング)で求められる瞬時の判断力、TCG(トレーディングカードゲーム)で楽しめる心理戦の要素など、人気ゲームのおもしろさをすべてつめた新ジャンル。プレイヤーは神聖連合と不死軍団の2勢力に分かれて、5対5のチーム対戦をくり広げる。操作キャラクターである“ヒーロー”は試合ごとに違うキャラクターを選べ、仲間とともにマップ内の敵や建造物を破壊してステータスやスキルなどを上げつつ、敵の本拠地を破壊するのが目的だ。AOSはMOBAやDotAと言った名前で呼ばれることもあり、日本ではまだまだ知られていないものの、海外では一大ムーブメントを巻き起こしている真っ最中。セガは『カオス ヒーローズ オンライン』によって、日本でもAOSを盛り上げることを目指している。

見えてきた今後の課題

▲『カオス ヒーローズ オンライン』遠藤峻亮プロデューサー

――正式サービスが開始してから3ヵ月が経ちましたが、手ごたえはいかがでしょうか?
遠藤峻亮氏(以下、遠藤) AOS経験者のコアユーザーの方には、ひと通り触れていただけかなと思います。と同時に、大きな問題点もふたつ浮きあがって来ました。ひとつは、神聖連合と不死軍団、ふたつの勢力のバランスが悪いということ。もうひとつは、初心者とAOS経験プレイヤーの実力差がありすぎるということですね。ただ、陣営バランスのほうは、6月に入ってきてから安定するようになってきたと思っています。プレイヤーの皆さんが上達したというのもあるのですが、同じ目線で意見を言いあってがんばってきた結果が出てきたのかな、と思っています。初心者と上級者の実力差については、“修練戦”モードというものを、2013年6月25日から新たに導入しました。

――“修練戦”モードについて教えてください。
遠藤 修練戦モードは、初心者専用のモードになっています。なので、レートが一定以上ある熟練者はこのモードに参加できません。初心者の方はこのモードで20回戦うと、“昇格戦”というものに切り替わり、文字通り昇格できるかどうかテストされます。昇格戦で10戦中5戦勝利すると晴れて卒業。その後は猛者が待つノーマル戦やランキング戦に参加できるという仕組みになっています。修練戦モードでは、初心者の方がゲームのことを理解しながら、自分のペースで楽しく学んでいける作りなんですね。

■新モード“修練戦”
新モード“修練戦”は、初心者のプレイヤー同士で本作の腕を磨き合うモード。同レベルのライバルたちと切磋琢磨して、最強への道を歩み出しましょう。

<修練戦の内容>
1.ゲームを始めたばかりの初心者プレイヤーは“チュートリアル”、“カスタム戦”、“修練戦”の3つのゲームモードを選択できます。
2.“修練戦”を選択し20対戦行うと、卒業試験となる“昇格戦”に挑戦できます。
3.“昇格戦”は10対戦中5回勝つことで卒業となり、卒業すると“ノーマル対戦”、“ランキング対戦”に参加できるようになります。また、“昇格戦”においては、勝敗に関係なく15キル以上の成績を3回以上達成すると早期卒業となります。

※詳しくはコチラ

――6月25日にはもうひとつ、“リプレイ”モードも追加されていますね。
遠藤 リプレイモードは、自分のプレイが再生できるモードです。負けた試合で何がいけなかったか勉強できるようになりましたし、また、上級者のプレイヤーがアップした動画を見て勉強することもできます。初心者と上級者の交流会や、勉強会も既に開かれているそうで、クランでの話し合いや練習もはかどるようになったという声もいただいております。

■新機能“リプレイ機能(β)”
“リプレイ機能(β)”では、自分の対戦結果のリプレイを見ることができます。自分のプレイをゆっくり見直したり、他人のプレイを参考にしたりして、ヒーローのビルドやスキルの習得順、試合運びなど、さまざまなことを研究して、最強を目指そう。

<リプレイ機能(β)>
・過去の対戦結果を見ることができます。
・対戦リプレイは、最大16倍速で見ることができます。
・スコア表示は画面右上のスコアボタンから確認することができます。
・ヒーローアイコンをクリックすることでクリックしたヒーローの視点で対戦を見ることができます。

※詳しくはコチラ

この夏、『CHO』が生まれ変わる!

――本日(2013年7月9日)から始まる“ヒーロー強化月間”について教えてください。
遠藤 さきほど言った問題以外にも、「ヒーローの数が足りない」という意見を多くいただいており、これを改善していくために“ヒーロー強化月間”を導入いたしました。2013年7月9日(火)より、毎週新しいヒーローが両勢力ひとりずつ、計2名ずつ追加されていきます。これは「ヒーロー数が足りない」というユーザーの意見に応えるとともに、現在できあがっているお決まりのメンバー構成を一度リセットする狙いもあります。夏が終わるころには使用できるヒーローの数は50体になるのですが、数が増えれば増えるほど、当然新しい戦術や組み合わせが生まれますよね。上級者には新しい戦術を考える楽しさを、初心者には自分に合ったヒーローを探す楽しさを提供できると考えています。ヒーローの大量追加は簡単なことではないですが、運営チームは『CHO』は、修練戦モード、リプレイモードと合わせて、この夏を節目に生まれ変わる! というスローガンを抱えて死ぬ気でがんばっておりますので、皆さん、楽しみにしていてください。

▲新ヒーローたちのシルエットが公開。なにやら、背景にうっすらと顔のようなものが映っているがこれはもしかして……?

2013年7月9日追加ヒーロー

<神聖連合軍:火炎の賢者“フロード”>
声:藤本たかひろ
使用難易度:★
タイプ:知能
“カールン族”の血を受け継いでいるが、現在は“セイガ族”の大族長を務めている。“カールン族”に伝わる火炎魔法の正統後継者で、その気になれば地上のすべてを灼熱の炎で消滅させることもできる。若い頃から長い流浪の生活を送りながら、世の中のすべての種族と等しく関係を築いてきており、数々の経験を積んできた。本来は善良で慈しみ深い性格をしているため、多くの種族から尊敬を集める“大賢者”だったが、一部の力を持った者たちによる横暴な振る舞いを目の当たりにし、炎によって世界を浄化することを決意する。

▲強力な魔法ダメージと、広範囲の敵を気絶させることのできるスキルを持ったヒーロー。“炎雹”のスキル効果だけでなく、“燃呪”の効果によって通常攻撃によっても持続的なダメージを与えられる。“砕星”で敵を気絶させ、炎雹と通常攻撃によって大きな持続ダメージを与えるのがおもな攻撃方法。多数の敵がいる場合や、HPの低くなった敵がいる場合には“万象砕滅”によって広範囲の敵を気絶させ、炎雹や砕星へ繋げると効率よく敵を倒せるのだ。また、炎雹、燃呪、万象砕滅のダメージは、建物とセンチネルにも有効。

<不死軍団:破滅の使徒“ニヴァス”>
声:平井啓二
使用難易度:★★★★★
タイプ:知能
不死軍勢の三使徒のひとりで、生命体の痕跡まで徹底的に破壊するほどの恐るべき黒魔法の研究を行っている。狂気に染まった破壊的行為に執着する一方、その行為を妨害しようとする者とは冷静で計算高い戦闘を行うという点が、彼をより恐ろしい存在にさせている。現在は、黒魔法の破壊力を極大化させるために“カルドン”の世界へと繋がる次元の扉を開ける方法を研究しており、その対価として全身を激痛が覆っているが、その苦痛すらも受け入れている。自身の研究に心酔していてほかのことには興味がないが、“すべてを破壊する”という彼の美学と同調した者とは親交を結んでいるようだ。

▲結界に敵を閉じ込め、範囲攻撃スキルで一網打尽を狙えるヒーロー。“九泉の結界”で敵を閉じ込めて“冥手の誘い”、“冥界の門”、“冥送の雷”を続けて使用し、敵を閉じ込めている間に大ダメージを与えられる。冥送の雷は魔法耐性状態のヒーローにも有効なため、閉じ込めることにさえ成功すれば大きなダメージが期待できるのだ。冥界の門で召喚された“冥界の蝙蝠”は自由に操作可能。冥送の雷は、詠唱中に動いたり、気絶、沈黙、転倒効果を受けると詠唱が中断されてしまうので要注意。

――ヒーローの詳細画面でもリニューアルが行われたそうですね。
遠藤 はい。わかりづらいという意見をいただいておりましたので、見てすぐにわかるよう、より視覚的に変更しました。イメージが表示されるようになり、タブを切り換えて動画やスキルの詳細もチェックできるようになりました。アバターの着せ替え後の姿もチェックできますし、称号やアイコンの取得条件も分かりやすくなっています。ユーザーの方からは、いい評判がいただけるようになりました。

▲グラフィックが大きく表示されるように。
▲動画もチェック可能になった。
▲アバターもこの通り。
▲7月9日から、背景画像が夏仕様に変更されている。
▲称号、アイコンの取得条件もこのようにチェック可能に。

――夏からは、さまざまなアバターも実装されますね。
遠藤 そうですね。水着や野球アバターのような遊び要素の強いものは、『CHO』ならではだと思っています。この夏には、ほかのゲームだと絶対にやらないような、とんでもないアバターが待っていますよ。ぜひ期待して待っていてほしいです。

▲アカシャもメデューサも、こんなにかわいく変身。セドリックは、なんとサーフボードで攻撃!?
▲野球大会をモチーフにしたアバターも。この遊び心は、『CHO』ならでは。

初のオンライン大会も開催決定

――いままでオフラインイベントを何度か開催されてきましたが、手ごたえはいかがですか?
遠藤 想像以上に皆さんに来ていただいています。最初のイベントでは20名ほどだったのですが、一番最近のイベントには3倍の60名ほどが来てくださいました。福岡でのイベントも想像していたよりもずっとたくさんの方が来てくださったのでうれしかったですね。また、初のオンライン大会“カオスヒーローズオンライン第1回日本一決定戦(仮)”も、2013年8月に実施することが決まりました。

▲アイカフェAKIBAプレイス店(左)と、福岡サイバック博多駅前店(右)でのイベントの様子。

――第1回日本一決定戦は、どんな大会になるのでしょうか?
遠藤 大会は5人1チームとして、16チーム選出してトーナメントの大会を行います。また、そのうちの4チームが推薦枠として準備されていて、本日(2013年7月9日)から7月16日まで行われている第1回クラン戦の上位3チームが、推薦枠として出場できます。残りの1チームは、Japan Competitive Gaming(以下、JCG)が運営する『CHO』の公認コミュニティサイトで行われているCJC交流会で決定されます。そのほかの方は応募制となりますので、詳細はもう少しお待ちいただければ。大会の様子は、8月の毎週土曜日に、全試合をニコニコ生放送いたします。僕の実況付きですが、もっと上手に解説してくれる方も募集しています(笑)。

▲遠藤Pが右手につけている指輪が、“CHOチャンピオンリング”。

――(笑)。優勝賞品には、どのようなものがあるのでしょうか?
遠藤 “チャンピオン名誉アイコン”、“500,000GP”が手に入るほか、“CHOチャンピオンリング”もひとり1個プレゼントします。優勝者チームメンバーさんの自宅に、セガからお送りさせていただきます。

▲横にはしっかりと両陣営をモチーフにしたデザインも。

――かなり本格的なデザインですが、こちらはどなたがデザインされたのですか?
遠藤 僕です。
――えっ!?
遠藤 じつは、昔某男性ファッション誌でデザイナーをやっていたことがあるんです。なので、そのときの経験を活かして作らせていただきました。横にはちゃんと2陣営の模様と、裏には『CHO』のロゴも入っています。
――失礼なことをお聞きいたしますが……お高いんでしょう?
遠藤 お高かったです(笑)。でも、当然優勝のみなさんには無料でプレゼントさせていただきますし、非売品でここだけでしか手に入れられないので、ぜひ楽しみにしていてほしいですね。

終わりに

――5月に、『戦場のヴァルキュリア』とコラボしたヒーローが登場しましたが(そのときの対談はコチラ)、つぎのセガコラボはいかがでしょうか?
遠藤 つぎのコラボも、着々と進行中です。まだ発表はできませんが、セガファンの皆さんにきっと喜んでいただけるキャラクターが登場しますよ。

――では、最後に今後の抱負や、読者へのメッセージをお願いします。
遠藤 この夏を節目に、『CHO』をもうひと盛り上がりさせて、一気にこのジャンルを広げていきたいと思っています。PCゲームは好きだけれど、AOSには触ったことのないというユーザーさんにもぜひ遊んでほしいですね。AOSは今後絶対に日本で流行する最先端のジャンルなので、いまのうちに『CHO』を触っておくと、今後AOSの波が来たときにとても有利になると思います。まだやったことのない方でもぜひプレイしてみてください。おもしろさは、僕が保証します!