Windows 8やWindows Phone 8を含むマイクロソフトとの戦略的協力を明らかに

 マルチプラットフォーム向け統合開発環境“Unity”を提供するユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社は、マイクロソフトとWindows 8、Windows Phone 8およびXbox One向けの開発環境を共同開発する協力関係を締結した。

 両社の提携は、サンフランシスコで開催中のマイクロソフトが主催するカンファレンス“Build”にて発表された。今回の提携で、Unityは商用版の“Windowsストア アドオン”を新たに提供することが明らかにされた。また、マイクロソフトとの契約により、すべての Unity Pro 4 ライセンスを持つデベロッパーに対して 1500ドルの価値を持つ“Windows ストア アドオン”が、今夏利用可能になり次第、無料で提供されるとのこと。この“Windows ストア アドオン”は、Windows ストアアプリと Windows Phoneアプリの両方をサポートしている。

 さらに、Unity は Xbox One向けの開発環境を開発。新しい Kinect でのジェスチャー認識やマルチプレイヤーマッチメイキング、SmartGlass、クラウド対応といった次世代向けの機能への対応も行うという。マイクロソフトスタジオのファーストパーティータイトルを手掛けるゲーム開発者は、Xbox 360およびXbox One向けのUnityを無償で利用できる。

 今回の件に関して、Unity TechnologiesのCEO デイビッド・ヘルガソン氏は、「私たちの目標は、ゲーム開発を民主化し、個人から大きなチームまですべてのゲーム開発者に対して機会を作ることです。私たちのコラボレーションによって、コミュニティにマイクロソフトの強力なプラットフォームに対してゲームを作るチャンスをより大きなものにすることができるでしょう。最高のゲーム向けデジタルマーケットを提供しようとする彼らのビジョンは、我々のビジョンと合わさって、すばらしいプラットフォームの実現に向かうはずです。彼らと一緒にゲーム産業の一角を形作る手助けが出来るのは大変光栄です」とコメントしています。

 一方、米マイクロソフト バイスプレジデント兼チーフエバンジェリスト Developer & Platform Evangelism担当 スティーブ・グッゲンハイマー氏は「Unity は素晴らしいゲーム開発環境、ゲームエンジンになっているだけでなく、ゲーム開発者のコミュニティに対して、制作の自由さやイノベーションを促進する推進力になっています。Unity のWindows 8、Windows Phone 8 、そして、Xbox One、Xbox 360 へのコミットメントによって、Unityのコミュニティが持つ素晴らしいアイディアやイマジネーションをこれらのエコシステムの中で存分に発揮してもらうことができます」としている。

 Unityではすでに、Wii Uの完全サポートやプレイステーション4への最適化も発表している。加えて、Xbox One向け開発環境も共同開発するということで、今後新世代機向けゲームの開発においても、さらに大きな存在感を持つことになりそうだ。