初のHD画質対応『マリオカート』は、シリーズの集大成!
2013年6月11日~13日(米国時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大級のゲーム見本市E3 2013(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ 2013)。任天堂ブースにて試遊できた『マリオカート8』(2014年春発売予定)のプレイリポートをお届けする。
『マリオカート8』は、はっきり言って全部入り。『マリオカートWii』にあったバイクもあれば、『マリオカート7』にあった水中コースや、空を飛ぶグライダーなども、すべてが詰まった作品になっている。もちろん、ただの全部入りではなく、新要素も入っている。その大きな新要素が、“反重力”だ。重力に縛られず、コースからちょっと浮いてふわふわ走る感覚は、少し『F-ZERO』を想起させる。だが、『F-ZERO』と違うのは、地面だけでなく壁に沿って走ったりする爽快感。しかも、コースが壁になっただけでなく、反重力を活かした隠しショートカットなども数多く用意されており、新たな攻略の楽しみを生んでいるのだ。カートが反重力モード(と呼ぶかは不明)になるには、青く光った床を踏む必要がある。その床を踏むと、カートのタイヤが縦から横に角度を変え、地面からふわふわ浮き始めるのだ。
今回、E3でプレイできたのは、3つのコースがセットになったレース。コースにまだ名前はなく、いわゆるマリオサーキットのようなコースに、海辺にピーチの巨大な像がそびえるコース、おなじみのオバケ屋敷風のコースが堪能できた。試遊バージョンでは、Wii U GamePadを使ったひとりプレイのほか、Wii U GamePadと、Wiiハンドルを使ったWiiリモコンによるふたり対戦(画面は縦に分割)も可能。Wii U GamePadでの操作は、Wiiハンドルのようにジャイロセンサーを使ってGamePadをハンドルに見立てて左右に回転させるもののほか、アナログスティックを使った操作もできる。しかも、操作の切り替えはタッチスクリーンに表示されたアイコンをタッチするだけなので、いつでも直感的に切り替えられるというわけだ。Wii U GamePadのサイズが、ハンドルに見立てるのにちょうどよく、『マリオカートWii』でWiiハンドルを愛用していた筆者は、いきなり自在にプレイできて、逆に驚いたものだ。ちなみに、タッチスクリーンの中央には大きな丸いマークが表示されている。このマークは、マリオなら“M”、ルイージなら“L”といったアイコンになっているのだが、これを押すとクラクションが鳴らせるのだ。クラクションで目の前の相手が避けるわけではないが、友だちとの対戦時などに使うと、よりにぎやかになって楽しめるだろうし、相手を煽ってミスをさせるという手法にもつながるかもしれない。
今回の試遊で確認できたプレイヤーは、マリオ、ルイージ、ヨッシー、クッパ、ノコノコ、ピーチ、デイジー、ワリオ、ワルイージ、ドンキーコング、キノピオ、キノピコ。『マリオカートWii』に登場していたものの、『マリオカート7』で姿を消したワルイージやキノピコが登場しているあたり、最終的にはかなりの数のキャラクターの登場が期待できそうだ。なお、『マリオカートWii』に登場していたバイクも今回復活。もちろんバイクも反重力に対応しており、2輪でふわふわと浮く姿は、またカートと違ったカッコよさを感じられる。
シリーズで重ねた熟練のクオリティーは、初めてのプレイにも関わらず、まったく戸惑うことなくプレイに順応できる。反重力でコースがねじれている部分に驚くことはあっても、プレイがしづらいということはない。さらに、任天堂のホームページなどではネットワークを使ったさまざまなモードの構想も明かされている。初のHD画質対応となっただけでなく、これまでの要素に加え、数々の新要素を追加した『マリオカート8』は、まさに“集大成”の名にふさわしいタイトルとなりそうだ。
(C)2013 Nintendo ※画面は開発中のものです。