ヒットタイトルの創出を目指す

 2013年5月9日、KONAMIが、2013年3月期の連結決算(米国基準)を発表した。それによると、売上高及び営業収入は2259億円(前年同期比15.0%減)、営業利益218億7500万円(前年同期比46.6%減)、税引前当期純利益は219億1500万円(前年同期比45.2%減)となった。

  短信によると、「当社グループのデジタルエンタテインメント事業におきましては、『ドラゴンコレクション』をはじめとするソーシャルコンテンツの登録者数が引き続き伸張したほか、ゲームソフトでは、『ウイニングイレブン』(欧米名『Pro Evolution Soccer』)シリーズ及び『メタルギア』シリーズの最新作を発売し、堅調に推移いたしました」とあるものの、遊戯機事業の売上の落ち込みなどが響いた模様だ。

 次期の見通しとしては、ソーシャルコンテンツでは、「今後も拡大が見込まれる市場に経営資源をより一層集中し、さらなるヒットコンテンツを産み出すべく、これまでに培った制作・運営ノウハウや豊富な資産を活かしてラインナップの拡大を進めて」いくとのこと。ゲームソフトでは、「選択と集中により厳選されたトリプルAタイトルを、当社グループの制作ノウハウを活かしながらグローバルに展開していくとともに、既存コンテンツを活かした制作も進め、ヒットタイトル創出を目指してまいります」としている。さらに、海外ゲームユーザーのニーズをいち早く取り入れたゲーム制作を進めるため、現地でのゲーム制作体制の強化も積極的に進めていくことも明確にした。

 さらに、短信では主要タイトルにも言及。『メタルギア』シリーズについては、2013年6月に米国ロサンゼルスで開催されるE3 2013などを効果的に活用してプロモーションを行なっていくこと、『ウイニングイレブン』シリーズでは、よりリアルなサッカーゲームを楽しんでもらうために、独自の新しい“サッカー専用ゲームエンジン”の開発にも取り組んでいくことなどが明らかにされている。

 以上の点も踏まえて、2014年3月期の通期連結業績については、売上高及び営業収入2320億円、営業利益270億円、税引前当期純利益260億円、株主に帰属する当期純利益155億円を予想している。