経常利益は104億円、当期純利益は70億円

 2013年4月24日、任天堂は「平成25年3月期決算短信」、「通期業績予想との差異に関するお知らせ」、「代表取締役及び取締役の異動に関するお知らせ」を公開した。「平成25年3月期決算短信」では、平成25年3月期の状況として、

ニンテンドー3DS(3DS LL/3DS)
新たなサイズバリエーションとして、画面サイズを従来型機の約1.9倍に大型化したニンテンドー3DS LLを発売。ソフトウェアでは、『New スーパーマリオブラザーズ 2』が全世界合計で642万本の販売を記録したほか、昨年11月に国内で発売した『とびだせ どうぶつの森』が、パッケージ版とダウンロード版を合わせて国内のみで300万本を超える大ヒットを記録。ニンテンドー3DSは、日本では市場をリードするプラットフォームとしての立場を確立できたが、海外では、当期に発売した『New スーパーマリオブラザーズ2』や『ペーパーマリオ スーパーシール』、前期に発売した『スーパーマリオ 3Dランド』、『マリオカート7』などの定番タイトルがヒットしたものの販売の強い勢いをつくるまでには至らず、ハードウェア全体の販売台数は1,395万台、ソフトウェアの販売本数は4,961万本となった。

ニンテンドーDS(DSi LL/DSi/DS Lite/DS)
ポケットモンスターブラック2』、『ポケットモンスターホワイト2』が合計781万本の販売となったものの、ハードウェアの販売台数は世代交代が進んだ結果235万台、ソフトウェアの販売本数は3,338万本にとどまった。

Wii U
本体と同時発売の『New スーパーマリオブラザーズ U』、『Nintendo Land』が、それぞれ215万本、260万本の販売となったが、後に続くソフトウェア開発の遅れ等の影響もあり発売当初の勢いを年始以降持続できなかったため、ハードウェアの販売台数は345万台、ソフトウェアの販売本数は1,342万本となった。

Wii
マリオパーティ9』がミリオンセラーとなったが、新規タイトルが少なかったことなどにより、販売数量はハードウェアが398万台、ソフトウェアが5,061万本。

これらの結果、売上高は6,354億円(うち、海外売上高4,264億円、海外売上高比率67.1%)で、営業損益では、Wii U本体の採算が厳しいこともあり、364億円の損失。為替相場が円安となったことにより為替差益が395億円発生し、その結果経常利益は104億円、当期純利益は70億円となったとのこと。次期の見通しとしては、

・『とびだせ どうぶつの森』を2013年6月に欧米で発売
・『ポケットモンスター』シリーズの最新作『ポケットモンスター X・Y』を2013年10月に全世界で発売
・国内のソフトメーカーが手掛ける有力タイトルの海外展開を今まで以上に積極推進する
・パッケージソフトのダウンロード版の販売について、海外でより積極的に取り組み、ダウンロード販売の割合を高め、新たな販売機会の拡大と収益性の向上を進める
・Wii Uにおいては、ソフトウェア開発の遅れ等によって今年序盤のソフトの発売が途切れてしまったことを踏まえ、次期はプラットフォーム普及の勢いを取り戻すためにも、自社有力タイトルを今年後半から来年にかけて集中的・積極的に展開する。

といった取り組みにより、次期の業績については、売上高9,200億円、営業利益1,000億円、経常利益900億円、当期純利益550億円を見込んでいるとのこと。

「平成25年3月期決算短信」詳細はコチラ
「通期業績予想との差異に関するお知らせ」はコチラ
「代表取締役及び取締役の異動に関するお知らせ」はコチラ