Windowsの名作バイクゲームがついに復活!?
2013年4月10日、Xbox LIVE アーケードで『Motocross Madness』が配信された。本作はオフロードバイクでレースを行う競技、モトクロスを題材としたレースゲーム。山あり谷あり崖ありジャンプ台あり、クラッシュ上等のデンジャラスなコースを疾走できるのが大きな特長だ。
ちなみに1998年に同名のWindows用モトクロスゲームが登場しており(日本語版は未発売)、2000年にはその続編も登場(こちらは日本語版も発売された)。本作は、13年ぶりに復活した『Motocross Madness』シリーズ最新作との見方もできるだろう。ただし直接的なつながりはないようで、過去作を遊んでいなくとも問題なく楽しめる内容に仕上がっている。
トリックをキメればさらに速く走れる!
では、ゲームの内容を紹介していこう。本作のキャリア(シングルプレイモード)は4つのカテゴリーが存在し、それぞれコースやルールが異なる。最初はもっともスタンダードな“レース”のみプレイでき、ゲームを重ねると新たなコースやほかのカテゴリーがアンロックされていく仕組みだ。
バイクの操作はRトリガーでアクセル、Lトリガーでブレーキ、左スティックでハンドル操作、Bボタンでドリフトと、シンプルにまとめられている。
コースデザインは自然を活かした内容で、激しい高低差や水場が存在するため、ダイナミックな走行を楽しめるのが大きな特長だ。ショートカットも存在しており、いかに速く走れるコースを見つけるかの試行錯誤もおもしろい。うまく活用できてライバルをぶっちぎったときの快感はかなりのものだ。
本作最大の特徴は、ジャンプ中に行えるトリックだ。コースには大小のジャンプ台が存在し、場合によっては5秒以上も空中にとどまる大ジャンプを行える。さらにジャンプ中に左スティックとXボタンを押すことで、多彩なトリックをキメられるのだ。このとき、スティックを入力する方向によってトリックが変化する。
このトリック、単に格好いいだけのギミックではなく、成功させると画面下のブーストゲージが増加する。Aボタンを押せば、このゲージを消費して一気に加速できるのだ。レースで勝つには、単に最短ルートを見つけ出すだけではなく、効率よくゲージを稼げるジャンプポイントを発見することも重要になる。
1回のジャンプで複数のトリックを連続でキメたり、より長時間トリックをキメると、より多くゲージを稼ぐことができる。ただし、トリック中に着地するとクラッシュしてしまい、タイムロスに加えてブーストゲージが減ってしまうため、一気に不利になってしまう。いかにギリギリまでトリックをキメられるかという、せめぎ合いも熱いのだ。
バイクを強化してより上位のイベントへ!
本作にはパワーアップ要素も存在する。レースを行うと、順位や内容に応じてXP(経験値)とキャッシュを入手できる。XPが一定まで溜まるとスキルレベルがアップし、新たなスキルを取得できる。
スキルは、より高度なトリックやスリップストリームなど、全21種類が存在。レベルが上がるにつれ、レース中に行える駆け引きの幅が増えていく。
キャッシュは、おもにバイクのアップグレードに使用する。エンジンやギア、タイヤなど5種類のカテゴリーが存在し、各パーツをアップグレードすると、トップスピードやアクセル、ハンドリングといったバイクの性能が向上するのだ。また、アップグレードの内容によってバイクのクラスランクも変化。レースにチャレンジするとき、どの程度の性能が必要かを計る目安になるのだ。
なお本作でのランクはあくまで目安であり、たとえばDクラスのコースにEクラスのバイクで参戦しようとした場合、「性能不足でかなり難しくなるけどいい?」と尋ねられる程度のもの。逆にDクラスのコースに、それ以上の性能であるAクラスのバイクでも問題なく出場できるため、バイクの性能は可能な限り高めておきたい。
またバイクも数種類が存在し、こちらもキャッシュで購入できる。バイクごとに各能力と最大値が異なるため、イベントの内容に応じてバイクを使い分けるのがキーポイントだ。
広大なマップを自在に走れるユニークなイベントも
レースを重ねていくうちに、レース以外のカテゴリーもアンロックされていく。ここでは、そのほかのイベントを紹介しよう。
“ライバル”は、ラップタイムを競うタイムアタックのイベントだ。開発者のゴーストを相手にレースを行い、設定されたラップタイムを上回ることでメダルを獲得できる。それ以降は、オンラインランキングからライバルが自動的に選ばれ、そのゴーストとバトルするというストイックな内容になっている。
“フィールドツアー”は、レースで走ったコースを自由に走り、コース中に散りばめられたスカルやコインを集めるイベント。プレイ感はオープンワールドのゲームに近く、コースに左右されないフリーダムな走行を楽しめるのが特長だ。
“トリックセッション”は、フィールドツアーと同様のオープンワールドを自由に走り、トリックをキメて制限時間内にどれだけポイントを稼げるかを競う内容だ。1回のジャンプで多数のトリックを発動したり、より長時間トリックをキメることができれば高ポイント。コースにあるアイテムを入手すれば、トリックポイントの倍率が上昇するため、このアイテムを上手に活用するのが攻略のポイントだ。
アクションゲーム好きにもオススメ!
モトクロスというアグレッシブなレースゲームに、大きなジャンプとトリックの爽快感をうまく組み込んだ本作。よい意味でレース一辺倒ではないため、アクションゲーム好きにも楽しめる内容に仕上がっている。個人的には、トリックを上手にキメられたときの爽快感がいちばん魅力的に感じられた。
バイクレースが好きな人にはもちろん、2009年にXbox 360とプレイステーション3で発売されたATV(小型バギー)のレースゲーム『エクストリーム・レーシング -PURE-』にもプレイ感が似ているため、そちらのファンも楽しめるだろう。
最後に欠点を。本作はゲームが少々不安定で、起動時にフリーズしてしまうことが多い。いったん起動してしまえば安定して遊べるため、早急にパッチで改善してほしいところだ。
■著者紹介:喫茶板東
ファミ通Xbox 360で海外ゲームマニアックス、実績解除愛好会などを担当していたフリーライター。筆者のアバターはスーツ姿だったため、本作でもスーツでモトクロスを楽しむという変な絵面に。こんなミスマッチを楽しめるのも本作の魅力、のハズ!
Motocross Madness
メーカー | 日本マイクロソフト |
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対応機種 | X360Xbox 360 |
発売日 | 2013年4月10日(Xbox LIVE アーケードでダウンロード配信) |
価格 | 800マイクロソフトポイント |
ジャンル | レース&フライト、スポーツ&レクリエーション |