マジメな語りと、『Dear Darling』ごっこのギャップ!

今井麻美の“Dear Darling”ごっこで、会場は大爆笑!?_02

 2013年4月14日、東京・秋葉原のAKIHABARAゲーマーズ本店にて、声優・今井麻美の10thシングル『Dear Darling』発売記念イベントが開催された。

 今井が『Dear Darling』を歌いながら登場して、イベントがスタート。『Dear Darling』では始まってすぐに“L・O・V・E”といったコールが入るようになっているが、今回は観客からコールが発生せず。間奏では、「今日、みんな大人しいね、どうしたの? 逆に動揺するんだけど(笑)」と、「(LOVEなどのコールを)言われないと、動揺しちゃう(笑)」と話すなど、観客との距離が近いイベントらしい、アットホームな雰囲気の始まりとなった。

 しかし、コールがないことが予想外だったようで、今井からは「みんな、どうしたの!? また“L・O”とか言うんだろうなと思ったら、出鼻をくじかれた感(笑)。何か示し合わせたの?」という驚きの言葉が。それに対し、観客から「いきなりの歌で準備ができてなかった!」と言われると、「ああ、“こころーのーじゅーんびができて”……ない」か!(笑)」と、『Dear Darling』の一節をもじって納得(?)していた。

 また観客が「初めて聴くから準備できていなかった!」と話すと、すかさず「初めてじゃないだろう!」(今井)とその観客がほかのイベントにも参加していることを知っていた今井はツッコミを入れる。だが、イベントが“ツイキャス”で生中継されているのを知ると、「あ! ツイキャスしてるの忘れてた! ……ミンゴス、ダーリンのために歌ったにゃ!」と、中継を観ているファンに愛想を振りまくひと幕も見られた。

 それでもコールがなかったのが、よほどショックだったのか、今井は「でもなー、覚悟してきてたのになー。みんなやらないんだもんなー」と、ご不満な様子。「じゃあ、ミニライブがあるときは、リハーサルをしてから入ろうか」といった観客との確認を経て、最終的にイントロの部分をもう一回やることに決定。そこで、イントロのコールを確認するために、今井は最前列にいた男性を隊長に任命。「あなた、隊長ね。みんなに教えてあげて」と伝えて、男性にコールの再確認をお願いする。ちなみに、隊長も大声で叫んだコールは“L・O・V・E! ラブリーミンゴス! 東京エンジェル(東京の部分は、地域によって変わる)、プリティーミンゴス!”というもの。改めて、それを聞いた今井の感想は「なんでだろう。胃がもたれるよね(苦笑)」。コールを再確認した後、改めてイントロの部分からやり直し。今度は会場一体で見事なコールを成功させると、今井は「本当に準備できてなかったんだね! ……でも、あの準備できてない感、嫌いじゃない(笑)」と、妙にうれしそうな笑顔を浮かべていた。

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▲リハーサルの様子。
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 続いて、『Dear Darling』の収録曲の中で好きなものを、観客に聞いていく。……といういことだったのだが、トークはなぜかアイドルユニット“アフィリア・サーガ”のユカフィンの話題に。ユカフィンと言えば、今井と番組やイベントで共演することも多く、今井のことを“師匠”と呼んで慕っている。そんなユカフィンについて、今井は「去年(2012年)の12月のライブで、ユカフィンからiPhoneカバーをもらったの。たぶん自作のやつ。それで、ずーっと使ってるのに、いまもう4月……。“さり気なく使ってるよ”ってそっと出したいのに! 付いてたレースがだんだん茶色くなってきちゃったの(笑)。5月中に会えなかったら、もう使わない!」と、かわいい“弟子”へのツンデレ(?)っぷりを見せていた。

 改めて、観客の好きな曲の話へ。すると、観客のひとりが『海月 ~Jellyfish~』を挙げ、「寝る前に聴いていて癒される」と話す。今井は、その言葉がうれしかったようで、「私の声や私のことを好きで来てくださっている人の前で言うのはなんなんですが……。私は、そこまで自分のことが好きではなくて、自分の声がキンキンして聞こえて、それがコンプレックスだったのね。でも、声帯は模倣はできても変えられないから、この声帯を受け入れてくれるのがとてもうれしいです。この人の声を聞くとリラックスできるなーっていう声に憧れて、私もそうなれたらいいなと思ってやってきたから、そう言ってもらえると、本当にうれしいですね。ありがとうー」と、しみじみと喜びを伝えていた。

 また、2013年6月26日に発売される11thシングル『星屑のリング』の話題に触れ、先日ミュージックビデオを撮影してきたことを報告。先ほどの自分へのイメージからの流れで、『星屑のリング』についても語っていく。「あんまり自分が好きになれるタイプではなくて、“こうなりたい自分”とかけ離れているから、仕上がりに満足しても、1、2ヵ月後には“なんか足んないなー”って満足度が足りなくなっちゃう。しかも、ライブを経験すると、その想いが強くなって、“もう一度歌い直したい!”って思っちゃうんだよね。もちろん、なるべくイメージ通りになるようにしてがんばってるんだけど。ただ、最近はそのイメージとの差異がだいぶ小さくなった気がします。とくに『星屑のリング』はそのイメージの差がだいぶ小さくなってる。CDの時点でかなりイメージ通りになってきたのね。スロースターターでなかなか前に進めていないんだけど、着実に1、2歩前に進んでいるんだなって実感をしていて。それで、思わずツイートしちゃったんですけど(笑)。これまではイメージが先行して、そこに近づけ近づけと歌っているけれど、これからはイメージ以上のものをレコーディングで披露できるようにがんばっていきます。だから、『Dear Darling』は私の集大成だなって思います。『Dear Darling』はかわいい曲の中でもメーターを振りきって、かつ私らしさを入れ込んだ曲、『旅人』はいちばん好きなジャンルの曲だと思っているので、つねに挑戦者である自分、この曲を自分が世界でいちばん歌いこなすんだっていう想いが強いから、この曲を今後歌うときに、自分の理想とするものに、つねに挑戦させてくれる楽曲、、『海月 ~Jellyfish~』は未開の私を気づかせてくれた楽曲だと思うし……、『Dear Darling』のイベントってこんなマジメで大丈夫!?(笑)」と語った。

 マジメに語ったところで、続いてのコーナー(?)として、今井が言ったのが「『Dear Darling』ごっこしようかなと思って(笑)」。名称だけではよくわからないが、これはプレゼントコーナーのポスターを手に取った人が、今井のダーリン役となって即興ドラマを作り上げるというもの。観客を巻き込んだまさかの展開に観客はどよめくものの、ダーリンの権利を手にするため、観客のじゃんけん大会は、これまで以上の盛り上がりを見せる。今井も、そんな空気を感じたのか「ミンゴスのダーリンになりたいかー!」、「私のために争わないでー!」と、ノリノリでジャンケンを行っていく。

 そこで最初に勝ち取ったのが、“はせくん”。“はせくん”が、希望したシチュエーションは、いまからダーリンになるところで、学校の校門の前で待っているというシーン。すべてのセリフを書き起こしたいところだが、ここはグッとこらえて、クライマックス部分だけを起こそう。

今井「私、そんなセンスのいい“はせくん”のことが……、じつは……ずっと前から……好きだったの。はせくん……、私のこと好き?」

 「数々のお客さんをいじってきましたが、ここまでやったのは初めてです(笑)」と今井が言うとおり、想像以上のいじりっぷり。そして、2回目を勝ち取ったのは“にしわきくん”。“にしわきくん”が望んだシチュエーションは、“ふだんはふつうだけど、ふたりっきりになるとデレデレ”。その結果、今井が決めたのは学校の教育実習の先生と生徒役。

今井「授業おわりまーす。ちょっと待ってにしわきくん、にしわきくんは残って。話があるの」
今井「にしわきくん、なんで私が教科書読んでって言ったときに、最初に手を挙げてくれないの? にしわきくんに読んでほしかったんだよ」
今井「さっき当てたところ、“あなたのことが好き”って意味の文章だったんだよ。じつは、教科書に書いてあるのが私の気持ちなの。学校卒業したら、私の彼氏になってくれない?」

 最後の勝利者は、“あすかくん”。“あすかくん”が望んだのは、“ふつうの女の子”。「結果、私のハードルが上がった!」というとおり、むしろ戸惑ってしまう今井。最終的に“あすかくんの家でアニメを観るふたり”というシチュエーションで行われた。

今井「ちなみに、あすかくんって、アムロ派? シャア派?」(あすかくんはシャア派)
今井「そっかー。私、クワトロ・バジーナ派。……でも、クワトロ・バジーナもシャアも同じ人じゃん? なんか……趣味合うね。あすかくん。同じシャア好き、これからもいっしょにいっぱいいろんなアニメ見よ」
今井「あすかくんは、シャアと私、どっちが好き?」

 会場から「腹が痛い!」という声が出るほど、笑いに溢れたイベントも時間いっぱい『Dear Darling』ごっこが行われ、ついに終了。「またやって!」というリクエストも飛んでいたが、「想像以上に体力が削れるので、気分が乗ったらまたやろうかなと思います(笑)」とのこと。最後に、「1回目ということで、しかも場所も秋葉原。実験的な要素を多分に詰め込んだ内容になったんじゃないかな(笑)。私もすごく楽しかったです。こういう近いイベントでは、皆さんの顔がしっかり見えて楽しいので、またぜひ遊びに来てください。今日はありがとうございました!」という今井からの挨拶が贈られ、大盛況のイベントは幕を閉じた。

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