講演のテーマは“ID&IP争奪の時代”

エンターブレインの浜村弘一氏が講演“ゲーム産業の現状と展望<2013年春季>”詳報_01

 2013年4月19日、エンターブレインの浜村弘一氏が、業界アナリスト及びマスコミ関係者に向けて行う恒例の講演“ゲーム産業の現状と展望”を実施した。激動のゲーム業界を半期に一度のペースで切り取り、ファミ通調べのマーケティングデータと浜村氏ならではの視点で掘り下げる講演だが、今回はいつもにも増して“加速するゲーム業界”を象徴する内容となった。

 講演のテーマは“ID&IP争奪の時代”。混沌とする業界を俯瞰するテーマになっており、家庭用ゲーム機市場の現状分析、スマホの台頭、クラウドゲーミングやその先の展望にまで櫛を通す内容となった。

 今回、非常に特徴的だったのが、数年前まで講演内容の大半を占めていた家庭用ゲーム機市場の解説がコンパクトとなり、他のプラットフォームの分析に割く時間が大幅に増えたこと。ここだけ見てもゲーム市場全体のボーダレス化が進んできていることを象徴しており、本講演の大前提にある“ID&IP争奪”に深く紐付くこととなった。とはいえ、家庭用ゲーム機市場に悲観する内容ではなく、一時期の右肩下がりの状態が下げ止まりとなり、まもなく登場するとされているプレイステーション4や次世代Xboxにも言及する展開となっている。また、台頭著しいスマホアプリ、とくに『パズル&ドラゴンズ』や『LINE』の大ヒットに見られる業界の変革にも話は及び、非常にインパクトのある結論で講演は締められた。

 ファミ通.comでは追って、本講演の詳報を掲載予定。

エンターブレインの浜村弘一氏が講演“ゲーム産業の現状と展望<2013年春季>”詳報_02