The Behemothの新作はパズルアクション!

 日本マイクロソフトから、2013年4月3日にXbox LIVE アーケードで配信された『BattleBlock Theater』。価格は1200マイクロソフトポイント。本作は2Dタイプのパズルアクションゲームで、開発を手がけたのは『Alien Hominid HD』や『Castle Crashers』で名を馳せた“The Behemoth”!

 まずはストーリーから紹介しよう。あるところに船があり、大勢の仲間と完璧な紳士である“ハッティ・ハティントン”は冒険に出かけた。だが激しい嵐に遭遇し、船は難破する。打ち上げられた島を探索したところ、猫のような生物に捕らえられ、仲間全員が囚人となってしまった。おまけに不思議な帽子をかぶせられた“ハッティ”は、まるで洗脳されたかのように仲間を裏切ってしまう。こんな状況の中で、プレイヤーは囚人のひとりとなり、脱出を目指すのだ。
 本作の魅力のひとつは、過去に同社が手がけてきた作品と同様、手書きアニメ風のグラフィック。どこかとぼけた、それでいてかわいくて味わいのある、“The Behemoth”テイスト満点のキャラクターとなっている。

手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_01
手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_02
▲“ゆるキャラ”テイスト溢れるかわいらしい映像は、本作のみならず同社が手がけた作品の特徴だ。
▲豆腐っぽいキャラクターが“ハッティ”。帽子をかぶせられた途端に変貌したようだが、その真相は……?

ステージの謎を解いて宝石を3つ集めよう

 ここからはゲーム内容について解説しよう。最初に行うのは、キャラクターのカスタマイズ。頭の形、顔、武器の3カテゴリと、チームカラーを自由に選択できる。最初は選べる種類が少なく(武器とかひとつしかないし!)、ゲームを進めると新たなパーツを入手できる仕組みだ。
 ゲーム本編は、ステージクリアータイプのパズルアクション。プレイヤーが行えるアクションは、2段ジャンプ、武器による攻撃オブジェクトの移動など、シンプルにまとめられており、操作はすぐに慣れることだろう。各ステージの目的は、ステージ中に隠された宝石を3つ以上集め、ゴールへ向かうことだ。
 だが、ステージ中にはさまざまなギミックがなされており、そう簡単に宝石は集められない。触れると爆発して一定時間後に復活するブロックや、触れると熱さのためか思いっきり跳ねてしまう溶岩のようなブロックなど、多種多様な仕掛けが待ち受けている。これらを活用し、ステージの謎を解きながら進んでいく。

手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_03
手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_04
▲プレイヤーは頭の形、顔、使用武器をカスタマイズ可能。またカラーも変更することができる。
▲ゲームジャンルはジャンプアクション。ステージのパズルを解きながら、緑色の宝石を集めてゴールを目指す。

 この謎解きがちょうどいい難度で、じつに楽しくゲームを進めることができる。もちろん進むにつれて難度は上昇していくのだが、それでも少し考えれば解けるようなレベルで、謎を解いたときのスッキリ感をたっぷり楽しめるのだ。
 また、ギミックを使ったアクションが多彩かつおもしろいのも魅力。たとえば池の中央にある小舟に乗りたいが、ジャンプでは届かないような場面。池の端に行ってRトリガーを引くと手で水をかき、船をたぐりよせるというかわいらしいアクションで、この局面を突破するのだ。このような新しいアクションが見たくて、ついついゲームを進めてしまう作りになっている。

手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_05
手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_06
▲池に浮かぶ小舟をたぐり寄せたい場合、池の端で手をパチャパチャして船を移動させるのだ。カワイイ。
▲羽のアイテムを入手すると、一定時間ボタン連打で空を飛べるようになる。ジャンプでは届かない場所を目指せ!

コンプリートを目指すならば歯ごたえのある難度に!

 上記のように、クリアーするだけならサクサクと進められる難度と感じた。ただし、コンプリートプレイを目指すとなると話は大きく変わってくる。各ステージにある宝石は、クリアーするだけならば3つ集めればいいのだが、多くの場合は6~7つほど隠されている。より難しいトラップを突破しないと入手できない宝石が多数あるため、宝石コンプリートを目指すとなると一気に難度が上がるのだ。
 また、宝石のほかに毛糸玉も隠されている。こちらはクリアーには関係ないが、5つ集めて猫に渡すと、新しい武器を入手できる。こちらも難しい場所に隠されていることが多く、入手するには少々骨が折れる。

手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_07
手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_08
▲集めると武器と交換できる毛糸玉は、若干入手しづらい場所に隠されていることが多い。
▲集めた宝石は、10個消費して囚人をひとり解放することが可能。以後、カスタマイズでその外観が使用可能となる仕組みだ。

 さらに、ステージクリアー時の評価で最高ランクを獲得するには、宝石と毛糸玉をすべて入手しつつ、目標よりも早いタイムでクリアーする必要がある。このため、全ステージで最高の評価を目指すとなると、じつに歯ごたえのあるゲームに早変わりするのだ。
 「それだけでは飽き足らない!」というコアゲーマー向けに、本作にはクレイジーモードが用意されている。こちらはチェックポイントがないため、ミスしたらステージの最初からやりなおしというきびしいルール。即死系トラップが多い本作のため、クリアーするのはかなり難しいが、突破できたときの達成感はかなりのものだろう。

手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_09
手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_10
▲ステージクリアー時にその評価が表示される。すべてのアイテムを入手し、さらに短時間でクリアーできれば、最高評価のA++をゲットできる。
▲チェックポイントがないため、必然的にノーミスでクリアーする必要がある、高難度のクレイジーモード。

ミニゲームやエディットも充実

 本作には対戦モードの“アリーナ”も用意されている。相手を攻撃してポイントを入手する“ブルータル”、ブロックに触れて色を変え、相手よりも多く色を染めることを目指す“カラーリング ワールド”など、ミニゲームの種類は全8種類。オンラインはもちろん、オフラインの対戦にも対応しているため、家族や友だちとバトルを楽しむことが可能だ。
 さらに、オリジナルステージを作成できる“レベル エディター”も用意されている。自分だけのパズルステージを作成し、アップロードして世界に公開することも可能。もちろんその逆に、世界中のプレイヤーが作成したオリジナルステージをダウンロードしてプレイすることもできるので、ある意味無限にステージが増え続けることになり、かなりの長期間楽しめることだろう。

手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_11
手書きイラストがかわいいジャンプアクション! XBLA『BattleBlock Theater』プレイインプレッション_12
▲対戦形式のミニゲームが楽しめる“アリーナ”モード。この“カラーリング ワールド”では、色を変更できたブロックの数を競う。
▲自分だけのステージを作成できるエディットモードも。作成したマップをアップロードすることも可能だ。

 基本はシンプルながら奥が深く、かなり遊びごたえのある本作。ジャンプアクションに飢えている人はもちろん、エディット機能も充実しているため、クラフト系が好きな人もバッチリ楽しめる。オンラインでの協力・対戦プレイにも対応しているため、フレンドといっしょに遊んでみるのもいいだろう。かわいらしい絵柄が気になった人は、本作はもちろん、同社が手がけた『Alien Hominid HD』および『Castle Crashers』もオススメ。ぜひチェックしてほしい。

■著者紹介:喫茶板東
ファミ通Xbox 360で海外ゲームマニアックス、実績解除愛好会などを担当していたフリーライター。本作はキャラクターのアクションが本当にカワイイので、ぜひ実際に体験してほしい!


BattleBlock Theater
メーカー 日本マイクロソフト
対応機種 X360Xbox 360
発売日 2013年4月3日発売(Xbox LIVE アーケードでダウンロード配信)
価格 1200マイクロソフトポイント
ジャンル アクション&アドベンチャー、キャラクターアクション
備考 開発:The Behemoth