結果的に新情報満載 『ドラッグ オン ドラグーン3』開発者インタビュー

週刊ファミ通4月11日号(3月28日発売)に掲載した『ドラッグ オン ドラグーン3』クリエイティブ・ディレクターのヨコオタロウ氏とプロデューサー柴貴正氏のインタビュー記事に追記した完全版をお届け。

●3番目に出した企画が採用されたので、おもしろさ的にも3番目だと思います(ヨコオ)

 ひさびさのシリーズ最新作ということもあり、発表されるやいなや、大きな反響を呼んでいるスクウェア・エニックスのプレイステーション3用ソフト『ドラッグ オン ドラグーン3』(2013年発売予定)。本稿では、週刊ファミ通4月11日号(3月28日発売)に掲載したクリエイティブ・ディレクターのヨコオタロウ氏とプロデューサー柴貴正氏のインタビュー記事に追記した完全版をお届け。


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クリエイティブ・ディレクターのヨコオタロウ氏(右)とプロデューサー柴貴正氏(左)

――『ドラッグ オン ドラグーン2』から約8年が経過したこのタイミングでの新作制作となった経緯を教えてください。

柴貴正氏(以下、) 日本国内のゲーム市場、とくに据え置きゲーム機の市場自体が縮小していると、まわりの人が口を揃えて言いますが、それを聞いて柴的には“?”なんですね。何故なら僕が普段会っているユーザーはみんな楽しそうにゲームをしていますし、むしろゲームを遊ぶ時間が増えていたりもする。ただ現状は、売れているものと売れていないものとの差がハッキリしていて、たしかに一般ユーザーをターゲットにしたソフトは縮小傾向にあります。ですので、あえて誤解を恐れずに言うならゲームユーザーはむしろ増えており、ライトなゲームをたまにプレイするユーザーが減っているだけだと思うんです。そこで、私からヨコオさんに「『ドラッグ オン ドラグーン』の続編を作りませんか」と相談したのが始まりです。

――いまの時代こそ熱心なゲームユーザーに響く作品も必要だと。

 熱心なゲームユーザーの方々は、ゲームをやり込んで、世界観・物語などもそれぞれがいろいろな解釈をして楽しんでくださる、すごく良質なお客様です。一方でスクウェア・エニックスは、『スターオーシャン』や『ヴァルキリープロファイル』、『ロマンシング・サガ』などコアユーザーに認めてもらっていたシリーズが多数あったのですが、制作をしておりませんでした。それではダメだと。社内でも、待ってくれているユーザーがいる、という前提ではありますが、ちゃんといいものを据え置きゲーム機で出すということを、我々がやらずして誰がやるんだ、といった意見も出ました。『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズもコアなファンに支えられたソフトということもありますし。

――『3』の相談を受けたとき、ヨコオさんはどのような感想を?

ヨコオタロウ氏(以下、ヨコオ) 『ドラッグ オン ドラグーン2』が終わって、プレイステーション3が出るときに、じつは『ドラッグ オン ドラグーン3』の企画を柴さんに持って行ったら、「いまは据え置きゲーム機でやる気はない」と言われたんです。その企画が何回かひっくり返った結果が、じつは『NieR』だったんですけど。僕の中で『NieR』は、いわば『ドラッグ オン ドラグーン3』だったんです。ただ、『NieR』が終わったあと、齊藤さん(『NieR』のプロデューサー齊藤陽介氏。現在は『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』のプロデューサーを務める)に「『NieR』の続編どうしましょう」と聞いていたんですけど、齊藤さんは『ドラゴンクエストX』で忙しくなり、キャビア(『NieR』の開発会社)も解散。そんなとき、柴さんに声を掛けてもらったんです。

 ちょっと補足しますけど、当時、『ドラッグ オン ドラグーン3』の企画は断ってないですよ。開発元のキャビアさん側から、AQインタラクティブさん(※)が今後はパブリッシャーとしてやっていくので、『ドラッグ オン ドラグーン3』はムリです、という理由で断られたんですから。ただ、その後、体制が変わって、『NieR』の開発はやっていただくことにはなったんですけど。

※AQインタラクティブ……『ドラッグ オン ドラグーン』、『ドラッグ オン ドラグーン2』の開発元キャビアの当時の親会社。その後、マーベラスエンターテイメントを存続会社として、ライブウェアとともに合併吸収。現マーベラスAQLとなる。

ヨコオ それ、僕、知らないです。

――一度、断られたという『ドラッグ オン ドラグーン3』の企画は、今回の作品には何か活かされているのですか?

ヨコオ いえ、今回の『3』はまったく違うものです。

 僕、当時の『3』の企画は見てもいないです。

ヨコオ でも、直接お断りの話をされたの、柴さんですよ? 

 当時はたぶん、ライト層向けのものが流行っていたという状況でしたから、ライト層向けの企画が社内的にも求められていたんだと思います。プロデューサーとしての自分の力不足もあったと思いますが……。

――そんな経緯があったんですね……。ですが『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズの最新作が、10周年を迎える2013年に再始動します。10周年と聞いて、いかがですか?

ヨコオ 懐かしいですね。『ドラッグ オン ドラグーン』の発売からは10年ですが、開発はそれ以前、その4年まえからスタートしていたので。柴さんと初めて会ったのが14年まえですから、すごく昔のような感覚です。当時の柴さんを見たときは、「すごいアフロの若者が出てきたな」という印象でしたけど(笑)。

 そのとき24とか25歳でした。『ドラッグ オン ドラグーン』がプロデューサーデビュー作でした。

ヨコオ 僕もディレクターデビュー作です。そのデビュー作でスクウェア・エニックスさんからは3回くらいクビにさせられそうになりましたけど。

 制作期間が予定の倍になり、コストも倍かかったので、僕もかなり絞られましたね(笑)。


■『ドラッグ オン ドラグーン3』はどんなゲームなのか

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――今回の物語は、どの時代が舞台になるのでしょうか。

ヨコオ 企画は何案かあったんですけど、『ドラッグ オン ドラグーン』の前の時代のお話、という3番目に出した案が採用されました。ということで、おもしろさ的にも3番めだと思います。

 (苦笑)相変わらずですな。いきなり『ドラッグ オン ドラグーン4』にしよう、という案もありましたよね(笑)。

ヨコオ 『ドラッグ オン ドラグーン3』を探しに行く旅にするという。

 現代という設定もありましたね。

ヨコオ 現代で女子高生とドラゴンとの話、という案もダメでした。

 いままでのファンをあまりにも裏切り過ぎるとアレなので、もう少しアレというか……。

ヨコオ スクウェア・エニックスさんでユーザーの方にアンケートを取ってもらったんですけど、皆さん、暗いお話をお望みで。柴さんのほうからは、『NieR』のような少しいい話にしてほしい、というリクエストもありましたので、今回はどっちでもないものを作ろうかなと思っています。

――ここで、これまで情報として出ている素材について、いろいろとうかがわせてください。

ヨコオ インタビューだと、どうしてもネタバレを含んでしまうので「何もないです」という感じにしかならないんですけど、うまくフワッとさせていただければ……。

――はい(笑)。

ヨコオ ここで僕がいろいろ話しても、ファミ通さんやスクウェア・エニックスさんの宣伝さんが作りたい“本作のイメージ”にしかならないんじゃないかと思っていて。ゲーム以外の話題ならいいんですけど。

――それはそれで興味はありますけど、今回は『ドラッグ オン ドラグーン3』の話題ということで、ひとつ何とか……。というわけで、まず、ゼロの眼に生えている花なんですが。


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ヨコオ あれは……オシャレです。藤坂さんが考えてくれたデザインなんですけど、柴さんは当初反対していましたよね。

 最後まで反対しました。主人公が男性→女性になり、花まで生えている。さすがにユーザーをおいていく可能性があるなと。でも、眼に花が生えていることを物語に落とし込んでくれるなら、解りやすくなるだろうと思ってヨコオさんにお願いしました。

――ヨコオさんからオーダーしわたけでもなく。

ヨコオ はい。藤坂さんからデザインが上がってきたとき、眼に花があったので「おもしろいな」と。

 私は見たとき、いきなりちょっと飛ばし過ぎじゃないかと思っていました。でも、眼に花が生えていることを物語に落とし込んでくれるなら、ということでオーケーを出しました。

ヨコオ 結果としては、印象に残るキービジュアル、キャラクターになったと思います。このデザインが生き残ってよかった。

 今回は、ヨコオさんのコンセプトはほとんど生き残っているじゃないですか(笑) ボツにしたのは最初の企画コンセプト2案だけで。

ヨコオ たしかに。

――藤坂さんに何かオーダーした要素はあったんですか? たとえば、左腕の義手の部分とか。

ヨコオ いや、ないですね。

 これはキービジュアルのラフの話ですが、最初はカワイらしい女の子といった感じだったので、もう少し『ドラッグ オン ドラグーン』らしく狂気感を出してほしい、とお願いしたくらいですね。すると、血の要素やら左腕の義手が際立ったイラストがあがってきました。

――女性を主人公としたのは、最初からお考えだったのですか?

ヨコオ はい、最初から。

 過去シリーズは、男性が主人公だったので、私的には悩んだところです。女性になったことで引いちゃうファンもいるのではと。ただ、キャラクターが立ってくるにしたがって、あまり気にならなくなりました。キャピキャピした女性ではないですし。

――男勝りの女性?

 そういうタイプでもないんですよね。

ヨコオ 僕の中では、リアルな女の子のイメージなんですけど。クラスの姉御的な存在というか。

――ゼロの目がピンクというのは?

ヨコオ 『ドラッグ オン ドラグーン』の設定につながる要素なのですが、それはゲーム中にもまったく触れていないので、ご想像にお任せします。『NieR』の設定資料集ですべての設定を出したら、それでユーザーさんの中で謎が解決してしまって、推測や想像してもらうおもしろさをなくしてしまったので、今回は、全部は言わないでおこうと。『ドラッグ オン ドラグーン3』から入る人に必要な情報以外は、わからなくてもいいことにしてもいいかなと。今回は、新規の作品として遊んで違和感ない作品にすることが重要なんじゃないかと思っています。

 それは本作のコンセプトのひとつかもしれないですね。『2』から時間も経っていますし、新規のユーザーにも遊んでもらいたい。もちろん、『NieR』をプレイした人が興味を持ってくれるということもあるでしょうし。


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ゼロ

ワン

――なるほど。では続いて、ゼロの妹、ワン。ふたりとも数字を連想させる名前ですが、名前に意味はあるんですか?

ヨコオ 姉妹なので順番がわかりやすいようにそうしているだけです。

 ただ、長女がゼロで次女がワンとズレているので少しわかりづらいですけどね(笑)。

――ゼロの義手。これはストーリー的にも重要なファクターだったり?

 はい。

――ドラゴンとの契約によって失われた、ということですか?

ヨコオ 別の要因です。

――ちなみに、ドラゴンと契約して何かを失う、“契約と代償”といった設定は本作でもあるんでしょうか?

ヨコオ ないです。契約という仕組み自体がこの時代には存在しないです。

――契約と代償という仕組みはないけれど、ドラゴンに騎乗しているゼロは何者なのか、ということもひとつの謎ということですね。『ドラッグ オン ドラグーン』の契約と代償という仕組みがなぜ生まれたとか、そういった語られなかった部分も、本作では明らかになっていくんでしょうか?

ヨコオ 設定の名残はあるんですけれど、それに関しても新しいユーザーさんのために、基本的にまったく違うものにしようと意識しています。先ほども話したとおり、前作までをプレイしている人にしかわからないことが多いと、新規の方は疎外感を感じるだろうなと思うので。新しいプレイヤーに向けた新しいルールや世界観を提示して、でも前作までのファンも楽しめるという落としどころを探しています。

 当初、私からは、もう少し前作までのファンの方に向けたものも増やしたほうがいいのでは、という話もしたんですけど、新しいお客様に向けてやっていかないとダメだ、という話で一致しました。ただ、前作までのコアメンバーが関わっているので、懐かしい要素や匂いもいい具合に混ざり合っています。

ヨコオ 『NieR』もタイトル名も違うし、新しいタイトルですけど設定自体は『ドラッグ オン ドラグーン』と少しつながっていたりするので、その程度とお考えいただければ。

――今回の物語はウタウタイという存在が大きな謎ですね。

 ウタウタイという設定は物語的にもちゃんと着地しますし、おもしろい要素だと思ったので、バトルシステム的にも活かしています。

――血飛沫を浴びてテンションが高まると、ウタの力で戦闘力が極限まで高まる、ということですが。

 はい。バトルと音楽が融合する気持ちよさもあります。

ヨコオ このあたりのアイデアは、3案目で疲れていたので、もうアイドルでいいやと。

 そう、最初、アイドルという設定だったんですよ(笑)。

ヨコオ でも、ウタウタイは、ウタを歌ってアイドルっぽい感じで、というイメージとしては変わっていないですけど。

――ウタはバトルにどう絡むのですか? たとえば、ウタのリズムに合わせて何かをする……みたいな?

 ウタが流れて攻撃方法が変わってきます。曲に関してもヨコオさんが監修しています。音楽を担当している岡部(啓一)さんは『NieR』の音楽も評価されているので、今回もハマる音楽になるんじゃないかと期待しています。

ヨコオ 『NieR』と同じようなことをやってもおもしろくないので、『NieR』のような曲にはならないと思いますし、しないです。毎回、違うことに挑戦して、それが当たるかどうかは毎回よくわからないです。今回はシナリオもそうですし、音楽もそうなんですけど、違うことをやって当たればいいな、くらいに思っています。


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ミハイル

――ドラゴンに騎乗して戦う要素はこれまでどおり入っているようですが。

 そうですね。ただ、同じと言えば同じだし、違うと言えば違います。地上戦で言えば、ドラゴンを呼んで戦えたりするので、それはこれまでにない要素です。主人公が戦っている最中にドラゴンが横で大暴れしている、というような。

――あ、呼べるというのは、そういう意味ですか。

 そうです。ドラゴンに騎乗するだけではなくて、いっしょにも戦えます。


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――本作では、開発がキャビアからACCESS GAMESに変わりましたが、手応えはいかがですか?

 アクションゲームを開発するというのは、相当のノウハウが必要で、キャビア自体はノウハウがあまりなくて苦労しました。今回はアクションゲームを作り慣れているデベロッパーさんなので、そこに関しては今のところは安心してみています。初代『ドラッグ オン ドラグーン』はゲーム全般をヨコオさんに一任していたんですが、アクションに関しては僕のほうでもいろいろ口を出していました。今回はヨコオさんが映像や世界観作りに注力できる座組みにしてあります。

――『ドラッグ オン ドラグーン』、『NieR』もそうでしたが、多彩な武器にそれぞれサブストーリーが設定されている、というところも魅力でしたが、本作でもそれは踏襲を?

ヨコオ はい。まだ書いてないですけど。

 またみんなで書くんですよね?

ヨコオ 本数によるんですけど、何人かで書くことになると思います。

――前作もそういったかたちで手分けを?

ヨコオ はい、適当に書き分けていました。

 『ドラッグ オン ドラグーン』のときは、私も描きました。楽しかったですよ。

――ほかにバトルに関して、前作にない要素、変わった要素はありますか?

 アクションが相当しっかりしているので、そこですかね。これまではひたすら斬って倒す、といったことだけでしたが、本作では崖を登ったり、ちょっとしたパズルが入っていたり。

――主人公はひとりで戦う?

 仲間がいます。

――仲間が攻撃したり、回復してくれたりといったイメージですか?

 そうです。詳しくは今後、明らかにしていきます。

――分岐があって、マルチエンディングというところは変わらず?

 はい。

――開発は比較的順調とのことですが。

ヨコオ 今回は『NieR』とは違って村や街などはない、ただひたすら殺していくだけのゲームなんですけれど、その割にはキャラクターが複数出てきますので、「大丈夫かな」という不安がすごくあって。バトル・アクションというのは、『ゴッド・オブ・ウォー』も『デビルメイクライ』もそうなんですけど、あんまりパーティとか人が出てこないですよね。本作は、キャラクターが何人か出てきてストーリーもあって、駆け足で殺して回るので、ブッた切った話が続いて情緒がなく、結果、変なことになってしまってる感じです。もう、どうなるのかドキドキ感が強いですね。僕はおもしろいという確信はまだないです。

 ひとつひとつの要素は成立しているんですけど、全体として組み上がったときにどうなるか、という楽しみな状況です。

ヨコオ そういうわけですので、期待しないでいただきたいですね。

 (笑)。


■『ドラッグ オン ドラグーン』らしさとは

 このあいだ久しぶりに『ドラッグ オン ドラグーン』をプレイしたんですけど、ふつうのアクションゲームじゃないですね。

ヨコオ 僕も最近触ったんですけど、すごく腹立たしくて。カメラの操作性が古臭くて、蹴り倒したくなりました。

 ディレクター本人が言う?(笑)。でも、グラフィックはいまでもイケてると思うんですよ。ヨコオさんは、当時はアートディレクターも兼ねてましたよね。『ドラッグ オン ドラグーン』は、発売後しばらく経ってからの評価の伸びがスゴかったのが印象的です。王道のゲームと期待してプレイすると、そうじゃない。肩透かされ感というか裏切っていく感じです。期待していたものと違うときの、変な琴線の触れかた、ですよね。これは『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズらしさ、という部分でもあると思うんですけど。ストーリーもよかったですよね?

ヨコオ ただ、ストーリーに関しては、よかったも、悪かったも何も言われなかったですね。

 ただ、もっとも評価されている部分って、『NieR』もそうですけど、ヨコオさんが描く物語だったり世界観だと思うんです。『3』ではそこに注力してもらっています。

――ある意味、そこが『ドラッグ オン ドラグーン3』のウリだと。

ヨコオ ウリは続編ビジネスというところです。

 ええと、プロデューサー的に通訳すると(笑)、ユーザーさんがタイトルを知ってくれている、というのは大きいんです。新規IPだと、まずはタイトルから知ってもらわなければならない。ですが、続編だと、前作から期待どうりに展開する部分といい意味で期待を裏切る部分をどう展開するか、という要素に注力できる。そこが続編をリリースするおもしろさですよね。ヨコオさんは、いい意味で裏切ってくれる人なので、そういう意味での続編ビジネスです。

ヨコオ なんでいい話っぽくまとめるんですか。僕はもっとこう下世話に一定数の販売が見込め……。

 両方! 両方の意味があると思います(笑)。ただ、『ドラッグ オン ドラグーン』をイメージしているユーザーをどういう気持ちにさせようかとか、そもそも『ドラッグ オン ドラグーン』らしさって何? というところを突き詰めて作っています。それがどういう方法に振られるか、そういった部分や、10年経ったこのご時世の『ドラッグ オン ドラグーン』らしさ、という部分も期待していただければと。

ヨコオ 期待していると裏切られると思いますので、期待せずお待ちください。


■余談。『DoD3』も記事もムチャクチャやっていく!?

ヨコオ このタイミングでのインタビューだと、どうしてもネタバレを避けざるをえないので、「何もないです」という感じにしかならなくて、結果的にツライです。ゲームはプレイしてもらわないとわからない部分が大きいじゃないですか。ファミ通さんはそれを発売前に聞かなきゃいけないので、インタビューってすごく業をはらんでいると思うんです。また、ここで内容を話すと、スクウェア・エニックスさんの宣伝さんやファミ通さんが作っていくイメージになるんじゃないかとすごく思っていて。 じゃあ僕のインタビューは要らないよね、という気持ちになるんですよ。

――ゲームのことはゲームでいろいろと感じてほしい、と。とは言え、情報誌としては、画面写真やパブとして出される資料だけではわからないこともたくさんありますし、編集としては、クリエイターの方にはそういった部分をうかがいたいんです。

 昔はインタビューに出るというのも僕らにとってもスゲーことだったんですけど……。いまはTwitterとかFacebookとか発信する場もありますし、紙媒体も据え置きゲーム機もいまの時代でも求める人がいる、ということを前提にしつつ、どうしていくのかというのは悩みどころではありますよね。

ヨコオ 読者的にもゲームクリエイターが出てきて「わあ、すごい」っていう時代は終わりましたよね。あと僕は、宣伝さんがどう思っているのかも聞きたいんですが(笑)。宣伝さんは他社さんのパブ展開をどういう気持で見ているのか気になるんです。ファミ通さんであれば、他社さんの記事を見てどう思っているのか。そもそも読まないのか。

――僕個人(記事担当)のこととして話すと、チェックはします。いちばん気になるのはレイアウトですかね。素材が少ないときは、どんな要素で膨らませているのかとか。インタビューも、もちろん気になります。こちらが聞いていないことに関して、いい回答をもらっていたりすると悔しいですし。

ヨコオ 宣伝さんはどうですか?

宣伝担当 パブに限って言えば、アトラスさんの『キャサリン』とか、セガさんの『BAYONETTA(ベヨネッタ)』のデビューのときは「おおっ」と思いました。大胆なデザインに絶妙なエロさ(笑)。誌面でも画面写真のレイアウトのしかたなどは気になりますね。担当される方で迫力のあるレイアウトができる方と、緻密なレイアウトをする方とタイプが分かれるので。誌面のデザインに関しては、パラパラめくっていく中で必ず手が止まるようなものは、メーカーさんと記事担当さんがきっちりイメージを共有して作ってるはずなので、どういう会話がなされたのかな、とか。

ヨコオ なにかこう……チャレンジが欲しいですよね。できればムチャクチャしてほしい(笑)。コンシューマーゲームが先細っていくなか、ある意味、僕らの世代の作り手が破壊してしまった世代とも言えるかもしれないので、こちらも自分なりにがんばってムチャクチャしていこうと思います。

――キーワードはムチャクチャで(笑)。『ドラッグ オン ドラグーン3』の誌面のほうも、ソフトの発売に向けて徐々にそういう方向にもっていこうと思います。ヨコオさんの言葉を借りるなら、“期待せず”にお待ちください。


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ドラッグ オン ドラグーン3
メーカー スクウェア・エニックス
対応機種 プレイステーション3
発売日 2013年発売予定
価格 未定
ジャンル アクション・RPG / ファンタジー
備考 クリエイティブ・ディレクター:ヨコオタロウ、キャラクターデザイン:藤坂公彦、サウンド・ディレクター:岡部啓一(MONACA)、プロデューサー:柴 貴正、開発:ACCESS GAMES

(C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Character Design : Kimihiko Fujisaka.
※画面は開発中のものです。

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