世界150万人以上の開発者に利用されている開発ツールUnityを、PSフォーマットに最適化

 2013年3月22日、ソニー・コンピュータエンタテインメントは、開発ツールUnityを提供するユニティ・テクノロジーズ社との戦略的提携を発表した。以下、リリースより。

株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)と、革新的な開発プラットフォーム「Unity」を提供するユニティ・テクノロジーズ(本社:米国カリフォルニア州)は、3月15日に戦略的提携について合意しました。今回の提携を通じて、ユニティ・テクノロジーズは、世界中で150万人以上の開発者の皆様に利用されてきた「Unity」の最新版をプレイステーション4、プレイステーション3、プレイステーション Vitaおよびプレイステーション モバイル向けに最適化します。SCEは、この”プレイステーション”向け「Unity」を幅広い開発者の皆様に今秋以降順次提供を開始する予定です。
 PS4、PS3、PS Vita向けのコンテンツ開発において、開発者の皆様は、SCEとのライセンス契約締結後に提供される専用のSDKに加えて、プレイステーション向け「Unity」の簡便な統合開発環境を使うことで、複雑なプログラミング作業を軽減しながら、プレイステーションならではの幅広いコンテンツ開発が可能になります。また、開発されたコンテンツは、煩雑な書き換え作業を伴わずに、PS4、PS3、PS Vita、PSMの各フォーマットに移植することができます。開発者の皆様は、本体背面のマルチタッチパッドや、デュアルアナログスティック、前面、背面に搭載されたカメラ、6軸検出システム等の機能を内蔵するPS Vitaをはじめ、ゲーム専用機ならではの操作性を活かしたコンテンツ開発が可能です。
 プレイステーション向け「Unity」は、PlayStationMobile SDKと共通の実行環境、.NET frameworkを採用しており、開発者の皆様は、プレイステーション向け「Unity」のみで、簡単にPSM向けのコンテンツを開発することができます。これまで、iPhone、iPad、およびアンドロイドOSを搭載したスマートフォンやタブレット向けに開発いただいたコンテンツ資産を、煩雑な作業を伴わずにそのまま、PSM向けに製品化することが可能です。
 なお、プレイステーション向け「Unity」は、SCEが開発中のクラウドサービス向けコンテンツの開発にもご利用いただけるようにしてまいります。
 プレイステーション向け「Unity」で開発されたコンテンツは、世界中のゲームユーザーにご利用いただいているPlayStationStoreを通じて配信することが可能です。開発者の皆様は、トロフィーなどPlayStationNetworkの各種機能を活かして開発したコンテンツを幅広いユーザーの皆様に提供できます。
 また、PSM開発者をはじめとする開発者の皆様は、「Unity」開発コミュニティを通じて、開発ノウハウやチュートリアルの参照、スクリプトやシェーダーの自由な共有、および参考文献の閲覧が可能になります。ユニティ・テクノロジーズが運営するデジタルアセットのマーケットプレイス「Asset Store」経由で、高品質な3Dオブジェクトやアニメーション、高度なパーティクルエフェクトやシェーダー、AI、物理エンジン、サウンドアセットといった6000以上のアセットを、低価格もしくは無料でダウンロードし、プレイステーション向け「Unity」を使ったコンテンツの開発に活用していただけます。
 
「ユニティ・テクノロジーズとのパートナーシップを通じて、多くの開発者に支持されている『Unity』を『プレイステーション』のプラットフォームに向けて提供できることを大変嬉しく思います。今後、『Unity』コミュニティを中心に、独創的なタイトルが数多く生みだされ、『プレイステーション』でお楽しみいただけるエンタテインメントの世界がより一層拡がることを期待しています。」
 (SCE テクノロジープラットフォーム シニア・バイス・プレジデント 豊 禎治)

「私達はUnityの大規模なエコシステムが『プレイステーション』プラットフォームをサポートできることに興奮しています。『Unity』開発者コミュニティによってもたらされる、数々のイノベーション、高いクオリティと制作効率は、必ずや今後の『プレイステーション』のゲーム開発に多大な貢献をもたらすと信じています。」
 (ユニティ・テクノロジーズ CEO デイビッド・ヘルガソン)