日本マイクロソフトより2013年3月21日発売予定のXbox 360用ソフト『Gears of War: Judgment(ギアーズ オブ ウォー: ジャッジメント)』。新たなゲームモードも明らかになった最新プレビューをお届けする。
新たなゲームモード“顛末”は『3』の知られざる戦い
『ギアーズ オブ ウォー』シリーズ最新作となる『Gears of War: Judgment』の舞台は、マーカス フェニックス率いるデルタ部隊の壮絶な戦いを描いた三部作から約15年前。地底から突如現れた未知の敵、ローカストの猛攻により、わずか24時間のうちに惑星セラの全人口の約1/4が失われ、さらにCOG(統一連合政府)軍の暴挙と呼ぶべき反撃が無数の市民を巻き添えにした“エマージェンス デー”の1ヵ月後から物語は幕を開ける。主人公はマーカスではなく、デルタ部隊の腕利きメカニックとしておなじみのデーモン ベアード。彼がリーダーを務めるキロ部隊には“コールトレイン”ことオーガスタス コールが所属しており、やはりファンにはおなじみとなった息の合ったコンビネーションを見せてくれる。このほかに新登場のソフィア ヘンドリックとガロン パドックを加えたキロ部隊の面々が、ローカストに包囲された絶体絶命の港町・ハルボ ベイを守る戦いに挑むのだ。
本作のキャンペーンモードは、軍法会議にかけられたキロ部隊の各メンバーの証言を再現する形で進んでいく。チャプターによって証言者が異なり、操作するキャラクターも変わるので、さまざまな視点でハルボ ベイの戦いが描かれるというわけだ。任務放棄、敵前逃亡、技術略取、反逆罪、不法侵入といった罪状で裁かれるベアードたちだが、彼らはなぜ戦場でそのような行動を選んだのか……。この謎が徐々に明らかになっていく。
昨年12月のプレイリポートではチャプター1とチャプター2の模様をお伝えしたが、今回の取材ではチャプター4“オニキスポイント”をプレイすることができた。コールの証言をもとに、立ち入りを禁じられている要塞に侵入してライトマスミサイルを手に入れるための戦いが描かれていく。このチャプター4は7つのセクションで構成されており、各セクションをクリアーすると戦績に応じたスター(最大3つ)が表示される。キル数やヘッドショットやスマッシュキル、処刑の回数、獲得したリボン、ダウンした回数によりスコアが算出され、スターの獲得数が決まるようだ。セクションをクリアー時には、このまま先に進むか、それともリトライするのかを選ぶことになり、自分の戦いぶりに納得がいかなければ再挑戦しやすい仕様になっている。
スターと密接に関係している新要素が“機密情報の開示”。各セクションに必ず1ヵ所だけ、クリムゾン オーメンがあり、これを調べると機密情報を“開示”するのか、“封印”するのかを選択する。“開示”を選んだ場合はより難度が高くなり、チャプター4では以下のようなシチュエーションが待っていた。
・ローカストの武器にフラググレネードを追加。
・制限時間(4分間)が発生。
・プレイヤーの武器がブームシールドとランサーのみに(処刑やカバーができない)。
・プレイヤーの武器がトルクボウとブリーチショットのみに。
・強風にあおられ、移動しにくくなる。視界も悪化。
・屋内の照明が消えて視界が悪化。ライフの回復速度が遅くなり、ダウンすると復活できない。
・ローカストの武器にワンショットを追加。
このように極めて困難な状況になるが、この戦いを生き延びれば、格段にスターを獲得しやすくなるので、挑戦しがいがあるだろう。ちなみに“開示”を選んだときは、“封印”のときとは少し異なる展開になり、新しい事実や詳しい情報が判明する仕組みとなっている。
以上がキャンペーンモード“審判”のリポートとなる。じつは、これまで紹介してきたものとは別に、もうひとつのキャンペーンモードがあることが判明した。それが“顛末”だ。
“顛末”は『ギアーズ オブ ウォー 3』では描かれなかった、ベアードたちの戦いが展開する。マーカスたちと別行動をとることになったベアードとコール、クレイトン カーマインが、ひさしぶりにハルボ ベイに足を踏み入れ、パドックと再会することなるのだ。『ギアーズ オブ ウォー 3』のストーリーを補完するだけではなく、オープニングでは幾多の死地をくぐり抜けたマーカスやドムらデルタ部隊の面々もおなじみの姿で登場する。ファンにはうれしいサプライズだ。
さらなる進化を遂げたホード、それが“Survival (サバイバル)”
マルチプレイモードでは、新しく“Survival”が明らかになった。これは最大5人のプレイヤーが協力して、つぎつぎに迫り来るローカストの波状攻撃を撃退するゲームモード。ここまでは従来のホードと同様だが、新要素としてプレイヤーは4種類のクラスの中から操作するキャラクターを選択することになる。
【エンジニア】
自動的に敵を攻撃するセントリーガンの設置と、リペアツールによる防衛施設の修理が可能。仲間をサポートするクラスだ。
・キャラクター:デーモン ベアード
・装備武器:ナッシャーショットガン
【ソルジャー】
絶大な破壊力を誇るブーシュカを装備して、最前線でローカストの侵攻を食い止める。一定時間おきに、弾薬箱を設置することができる。
・キャラクター:オーガスタス コール
・装備武器:ブーシュカ、ランサー
【スカウト】
スポットグレネードを使って、一定範囲内に入った敵の情報を仲間に伝えることができる。さらに、高い場所に上って狙撃も得意。
・キャラクター:ガロン パドック
・装備武器:マルツァ、スナッブピストル
【メディック】
キュアグレネードで味方のライフを回復することができる。ローカストと戦う仲間を後方から援護する役割を担う。
・キャラクター:ソフィア ヘンドリック
・装備武器:ランサー、ソードオフショットガン
(※3月6日 装備武器の名称を訂正しました)
それぞれのクラスにはCOG軍のキャラクターや装備武器、アビリティー(特殊能力)があり、戦闘中の役割分担が明確になっている。出撃前には仲間のプレイヤーが選択済みのクラスが確認できるので、クラスが偏らないように注意したほうがいい。今回プレイした感想としては、ローカストの進行を食い止めるためにも、少なくともソルジャーとメディックはつねに戦場にいてほしいところ。また、仲間とうまく連携することができれば、エンジニアとスカウトの重要度もかなり高くなるはずだ。
Survivalのマップは3つのエリアで構成されており、各エリアの防衛目標(ローカストホールまたはジェネレーター)を狙ってくるローカストを撃退していく。3ヵ所の防衛目標を破壊される前に、全10ウェーブの波状攻撃をすべて撃退すればクリアーとなる。
すでにお気づきかもしれないが、新ルール“OverRun(オーバーラン)”と共通する部分が多い。だが、実際にプレイしてみると最大5体までしか敵が登場しないOverRunと違い、多数のローカストが一気呵成に迫ってくる様子は圧巻だ。しかもセラピードやモーラー、コープサーといった大型ローカストも、容赦なく群れをなして襲い掛かってくる。どこから現れるかわからない無数のローカストと戦い続けるサバイバルは、『ギアーズ オブ ウォー』らしい戦闘の醍醐味をより強く実感できる。
マルチプレイモードの対戦は現在4種類のルールが公開されている。それぞれを説明する前に、『Gears of War: Judgment』になって進化したポイントを紹介しておこう。ひとつ目はマップが立体的になり、高低差を生かした戦いかたが有効になっている。全方位を警戒する必要があり、よりスリリングな戦闘が楽しめるのだ。ふたつ目は各マップに特別なギミックが用意されており、戦いの幅が広がった。たとえば、マップの中央を運転しているゴンドラに乗って移動したり、一定の周期で旋回している戦闘ヘリに乗り込んで固定砲台を使ったりすることが可能だ。これらの活用が勝敗を左右するカギになりそうだ。
■Team Deathmatch(チーム デスマッチ)
最大10人のプレイヤーが2チームに分かれて戦うルール。初期装備のカスタマイズが可能になっているので、プレイスタイルや戦況に応じて臨機応変に変更することも重要だ。
■Domination(ドミネーション)
これも最大10人プレイヤーが2チームに分かれて戦う。マップ上の3ヵ所の拠点を占領している時間に応じて、チームにポイントが加算されていく。自軍の拠点を守るのか、それとも手薄な敵軍の拠点を攻めるのか。攻守の判断とチームワークが勝敗を分ける。
■Free-For-All(フリー フォー オール)
シリーズ初となる個人戦。全プレイヤーが敵どうしとなって戦う定番のルールだが、『ギアーズ オブ ウォー』シリーズのキャラクターは耐久力が高いため、ほかのプレイヤーが戦闘中の場面に遭遇する可能性が高い。混戦必至。
■OverRun(オーバーラン)
最大10人プレイヤーがCOG軍とローカスト軍に分かれて戦う。“Survival”モードと似ているが、ローカスト軍もプレイヤーが操作するので、従来のビーストとホードを合わせたようなルールとなっている。ローカスト軍が目標を破壊するか、COG軍が目標を守りきればゲームは終了。両軍の立場を入れ換えて再び戦い、ローカスト軍のときに目標破壊にかかったタイムが早いほうのチームが勝利となる。
Gears of War:Judgment(ギアーズ オブ ウォー: ジャッジメント)
メーカー | 日本マイクロソフト |
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対応機種 | X360Xbox 360 |
発売日 | 2013年3月21日発売予定 |
価格 | 7140円[税込] |
ジャンル | アクション・シューティング / SF |
備考 | Xbox LIVE ゴールド メンバーシップ同梱版は7980円[税込] 開発:エピック・ゲームズ / People Can Fly |