”ロジック”、”計算”、”観察”、”英語スキル”の4つのジャンルのゲームで、お疲れ脳をパパッとリフレッシュ!

カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_04

 『がんばれ!頭脳ちゃん』は、パズルや計算など、脳をやわらかくする目的で考えられたゲームが収録されたソフト。ひとつのトレーニングにかかる時間は2分程度で、気が向いたときにちょっと遊ぶのにほどよい長さになっています。
 収録ゲームは全部で20種類あり、”ロジック”、”計算”、”観察”、”英語スキル”の4つのジャンルに分かれています。画面をタップしたり、手書きで答えを入力したりと感覚的な操作ができるのはもちろん、ジャイロセンサーやAR(拡張現実)技術を取り入れるなど、プレイステーション Vitaの機能をほぼほぼ活かした内容となっているのも特徴のひとつです。
 ここでは、各ゲームがどんなものなのか、インプレッション込みで書いていきますよ!

ロジック ~論理的思考が養える、パズルゲーム感覚のトレーニング~

・ブロックローラー
 タイルの上にあるブロックを本体を傾けて転がし、同じ色のタイルの上に置けばクリアー。このゲームは、壁となっているタイルをいかにうまく利用するかがカギです。「最少の手数で」とは言われないので、あれこれ方法を試しながら解けるところが好きです。……とはいえ、制限時間はありますが。あと、ブロックがカタカタ転がる感触が手に伝わってくるようなところも楽しい!

・カラーコネクション
 タイルの上にランダムで配置される点を、同じ色どうし線で結んでつなげるゲームです。ただし、「お互いの線をまたいではいけませんよ」という縛りつき。ひらめけば一瞬でクリアーできるんですけど、ちょっとでも判断に迷いが出てしまうと、あっけなく時間切れになっちゃうんですよね……。

・ライブジグソー
 ジグソーパズルを完成させる。ただそれだけなんですが、絵柄はリアルタイムにカメラに映り込む映像なので、アテになりません。各ピースの形状とつながりを見極めて、正確に形を組み合せていく必要があります。けっこう歯ごたえあります。

・キューブマニア
 キューブの表面の模様を回転させ、始点から終点までつなげるゲーム。たとえるなら、”チクタクバンバン”っぽいやつです(と言って、ピンとくる方はアラサー以上だと思いますが……)。全体を見渡す能力が問われるみたいですが、個人的に苦手な部類です。

・パスファインダー
 表示された矢印の通りに進むコマを、タイルを出っ張らせたり、逆にフラットにすることでゴールまで誘導させるゲーム。出題直後にコマの進路を想像し、たどるべき道を作る。それが滞りなくうまくいったときの快感といったら! ついつい何度も遊びたくなる、ロジックのジャンルで私がいちばんのお気に入りゲームです。

カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_02
カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_15
ブロックローラー
キューブマニア
カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_08
ライブジグソー

計算 ~読んで字の如く。いかに素早く正解を出すかが問われます~

・ビッグナンバー
 横1列に並んだ3つのブロックのうち、両端のブロックに書かれた数字を見て大小(もしくは同じ)を判断し、中央にある等符号の書かれたブロックを選びます。じっくり考えれば間違わないのでしょうけれど、パッと見て判断することに意義があります。だけど、日常的に身慣れない数字が出てくると、すぐにひるんじゃってミスの連続……。

・シーケンス計算
 画面をタップすることで流れるように表示される数式をこなし、イコールが出たところで答えを手書きします。このとき、サインペンがキュッキュッと鳴る感触も味わえて楽しい! じゃんじゃん答えたくなるけど、調子に乗りすぎると、ろくすっぽ式を覚えていないのに進めてミスをしたりも。

・ナンバーピンチ
 上から落ちてくる赤いフキダシの数字を、あらかじめ書かれている青い数字になるように組み合せるゲーム。フキダシはプニョプニョしていて、まるでガラスの上の水滴みたい。くっつけたときの感触もおもしろいし、組み合わせを間違ったときに2本の指を使って元通りに引き離す感触もまたおもしろいです。問題がするする解けるのでかなり気に入っていたんですが、難度を上げたとたんに手が止まってしまうむずかしさがあります。だけど、計算ジャンルではいちばん好きかも。

・数字バブル
 プレイステーション Vitaをスコープ代わりにして周囲をぐるぐると見渡しながら、数字の入った泡を見つけて割り、計算を進めるゲーム。そう、『がんばれ!頭脳ちゃん』は、おとなしくイスに座って頭をひねっているだけのゲームじゃありません。たまには腰もひねるんです!

・計算プラス
 一般的な計算です。手書きで回答するんですが、これを早く書くことにスコアがかかっています。女のくせに字があまりキレイじゃない私ですが、慌てて書いてもけっこう認識してくれましたよ。

カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_03
カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_09
シーケンス計算
ナンバーピンチ

観察 ~短期記憶を鍛えるトレーニング。観察力と記憶力がカギ~

・フラッシュ記憶
 つぎつぎに表示される物体から、色のついたものを覚えて答えるゲーム。難度がアップして覚えるべき物質の数が増えると、「さっきの赤いのって、USBメモリだっけ? ヘッドホンだっけ?」と、こんがらがっちゃったりして……。

・変化探し
 表示された物体が、つぎの画面で変わったら「ちがう」、同じなら「おなじ」を選んでいく、スピード勝負のゲーム。私の場合、記憶ジャンルではこれがいちばんおもしろく思え、気が付けば「もっと出題して!」と気分が高まっていること必至でした。最初のうちは物体の変化よりも、「ちがう」と「おなじ」を間違わずに素早くタップできるかが問題だったかも。

・カップゲーム
 シャッフルされるカップの中に隠された物体が、最終的にどこにあるか当てます。特筆すべきは、このゲームはプレイステーション Vita用の”ARプレイカード”が必須だということ(どれでも1枚あれば大丈夫)。正直、「ここでそうきたか!」と思っちゃった(笑)。お持ちでない方やどこへしまい込んだかわからない方は、プレイステーション Vitaの公式ウェブページでダウンロードできますのでご安心を。

・ターボタップ
 ”まえ”、”みぎ”、”ひだり”など、矢継ぎ早に画面に表示される指示通りに画面をタップするゲーム。”うしろ”と表示された場合は、背面タッチパネルをタップします。単純かつ明快で、タイム削りに没頭できるのが楽しいです。逆に言えば、集中力が途切れたら一貫の終わり、という……。

・ボックスイン
 箱に入ったり出たりする物質を観察し、最終的にどの物質が中に入っているかを答えます。……じつは、個人的にこの手のゲームがすっごく苦手です。サックリと正解できる方、尊敬しちゃう。

カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_16
カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_10
フラッシュ記憶
ボックスイン
カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_12
ターボタップ

英語スキル ~英単語を使ったトレーニング。覚えている単語が多いほど有利~

・ワードホイール
 ホイール上のアルファベットを並び替え、正しい単語にするゲーム。アルファベットから単語が連想できればいいのですが、日常的に英語を使わない私は、恥ずかしながらそんなに英単語を知らず……。とりあえず闇雲に並べて、間違っていたら微調整をしてあがいたりはしますけれど。まあ、すべてのトレーニング中、最悪レベルのスコアを出してしまいます(笑)。

・脱字テスト
 英単語のスペルが隠されているので、そこを手書きで埋めます。単語力に乏しい私でも、穴埋めならばなんとかなるんですよ! それで、ふと、『がんばれ!頭脳ちゃん』って、英語の勉強にもなる? と思ったりもしたけれど、正解の単語を覚えようとしたり、意味を考えたりしているとスコアが落ちちゃう!(笑) けっきょくは、”もともと自分が持っている英語スキルを活用するパズル”なんですよね。

・仲間はずれ探し
 看板に表示される英単語の中から、意味が違うものを選択します。英語スキルに含まれるゲームで、私がいちばん好きなのがこれ。だって、これがいちばんわかるんです。わかるってことは、おもしろいんです。あとはたとえば、”高さを表す単語群の中に、重さを表すものがあった”とか、仲間はずれの理由に納得することで、スッキリ感も味わえるんですよね。

・アルファトラップ
 こちらもARプレイカード必須。画面に表示されるアルファベットを、ABC順に選択して消していくゲーム。順番を間違えると最初から選び直しというところが、時間的にも手間的にもロスになってイタいです。

・スペリング
 スピーカーから音声で発せられる英単語を、手書きで入力。聞き取れても、スペルを間違ったり、自信満々で答えてた単語に限って、ぜんぜん違っていたりすることが多々で、笑えるやら情けないやら……。なかなかどうして、ネイティブ発音って聞き取れないものですね!(笑)

カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_11
カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_13
脱字テスト
アルファトラップ

”頭脳開放率”の上がり下がりに、日々一喜一憂……。

 収録ゲーム20種類をずらりと書き出してみましたが、バリエーションがあって、「このゲームはおもしろそう」、「自分もこの手の分野は苦手かも」と、いろいろ楽しめそうなことがおわかりいただけたかと思います。
 ただ、ここでお断りしておきたいのが、ゲームを遊び始めた直後はほとんどのゲームがロック状態だということ。ロックは日が変わるとひとつずつ解かれていくので、いろいろ遊びたくても最初のうちはちょっとガマンしなくてはいけないかもしれません。
 ただ、1日1回だけ挑戦でき、その日の賢さを”頭脳開放率”として数値化してくれる"デイリートレーニング"では、4つのジャンルからまんべんなく、アンロックしていないゲームも含めてランダムで出題されるのでご安心を。

カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_17
カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_07
▲これがデイリートレーニングでの頭脳開放率。4つのジャンルのスコアから算出されます。もちろん、数値が高ければ高いほどマーベラス! という意味。ちなみに、脳みそも頭脳開放率もプルンプルンに動いています。

 このデイリートレーニングをやって気づいたのは、数学嫌いな私が、じつは”計算”が得意で、得意だと思っていた”記憶”がダメダメだったこと。そして、毎日続けることで、”ロジック”も含めてスコアがじりじりと上がってきたということ。前述の通り、単語力に乏しいせいで、英語スキルだけはなかなか高まってこないのですが、これって確実にやわらか脳になっていってるってことですよね!?
 あとこのゲームは、何気にメッセージが妙にポジティブでテンションが高いのがおもしろいんです(笑)。デイリートレーニングを終えた後など、「すごい! めまいがするほどの高い頭脳開放率だね」とベタ褒め。ついでにゲームをアンロックしようものなら、「新しい計算のトレーニングが解除されたぞ! 君ってどのくらい賢い? 10の累乗くらいものすごく!」と、なんだか英語を直訳したような賛辞が飛び出す始末(笑)。それだけに、前日より頭脳開放率が下がると、「今日は頭脳開放率がちょっとだけ落ちたみたいだね。元気の出る言葉を君に送りたいんだが… 自分で調べて書いてもらったほうが早いか。」と、慰めてるのかけなしてるのかわかりづらいメッセージが表示されたりして……。ひどいわっ!(笑)。まあ、いちいち大げさだなあと思ったりもしましたが、やけにハイなこのメッセージのバリエーション見たさにプレイしていたところが大きいです。
 『がんばれ!頭脳ちゃん』は、毎日プレイし続けることで自分の得手不得手のジャンルも自覚でき、調子よくトレーニングもこなせてくるので、どんどん楽しくなってきます。「なんだか簡単すぎて物足りないな」と感じたところで、"フリープレイ"で難易度を上げてプレイすると、とたんに歯ごたえがアップして面食らうことのくり返し……。トレーニングの真の手強さは、まだまだこれから味わうことになりそうです。

カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_06
カチコチ頭脳が、驚きのプルプル頭脳に……なるのか!? 『がんばれ!頭脳ちゃん』プレイインプレッション_05
▲納得のいくスコアがはじき出せたら、世界のプレイヤーとランキングを競ってみては? オンラインモードでは、”near”を使った”nearチャレンジ”もできますよ! 

■筆者紹介:奥村キスコ
ちょっと変わったゲームを好んで遊ぶフリーライター。『がんばれ!頭脳ちゃん』は、プロモーションビデオでガイド役を務める”頭脳ちゃん(脳みそのキャラクター)”に惹かれてプレイしたとのことだが、ゲームには登場しなくてビックリしたらしい。その後、公式ウェブページで頭脳ちゃんが、「僕らはゲームには出ません」としれっと言っているのを発見して2度ビックリ。ここでも観察力の衰えを痛感せずにはいられないようだ。


『がんばれ!頭脳ちゃん』
メーカー ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン
対応機種 PSVPlayStation Vita
発売日 好評配信中(PSNでダウンロード配信)
価格 1200円[税込]
ジャンル アタマチャレンジ