悲願の“Astrick-”越えも、決勝では“ahq”の牙城は崩せず
2013年2月23・24日の2日間、ゲームオンのオンラインFPS『Alliance of Valiant Arms』(『AVA』)の世界大会“AIC2013”が開催。日本代表の2クランが駒を進めた、24日の決勝トーナメントは六本木ニコファーレで行われ、“ニコ生”などでも実況生中継された。
参加5ヵ国6クランで開催された“AIC2013”。大会は爆破ルールで行われ、23日の予選リーグでは、マップをランダム&2セット先取すれば勝利。その結果、1次予選1位の“ahq_e-SportsClub”(台湾)、2次予選1位の“DeToNator”(日本)、2位の“Astrick-”(韓国)、3位の“CoolBoys”(日本)が、24日の決勝トーナメントへと進出した。
決勝トーナメントの初戦は、前日の2次予選2・3位の“Astrick-”と“CoolBoys”が対戦した。今大会はビザの問題などで、必ずしもベストメンバーが組めなかった“Astrick-”。大会参加メンバーで練習できたのは、わずか3日間ということだが、試合を重ねるごとに巧者・強者ぶりを発揮。じっくり攻める“CoolBoys”のつねに先手を取り、正確なショットと練られたチームワークで、1st macthの“AIRPLANE”、2nd matchの“INDIA”ともに7-3で奪取。2-0で前日に続き“Astrick-”が勝利し、準決勝へ進出を決めた。
続く準決勝は、“Astrick-”対“DeToNator”。前日の2次予選でも対戦した両クランだが、そのときは“DeToNator”が2-0で勝利し、日本のクランが“Astrick-”を破るという、史上初の快挙を成し遂げた。
1st macthは、韓国であまり人気がないという“BLACK SCENT”。つねに“Astrick-”がリードするものの、最後は4ラウンドを連取した“DeToNator”が先勝。
2nd matchは“AIRPLANE”。防御側が有利なこのマップ、“DeToNator”先攻で始まり、4-3でリードするものの、そこで“Saih4tE”選手の使用するPCが不調で、再セッティングが必要な展開に。しかし、“DeToNator”のメンバーは、一ヵ所に集まり対策を練るなどし、集中力を切らすことなく、このマップでも勝利。2-0で“Astrick-”を破り、決して予選での勝利がフロックではないことを実力で証明した。
そして決勝戦。“DeToNator”を待ち受けるのは、1次予選を1ラウンドも落とすことなく4戦全勝で勝ち上がった“ahq_e-SportsClub”。決勝は、5セット中3セット先取で優勝となる。
1st macthは“HAMMER BLOW”。このマップは、井上Pいわく「予選で“CrackHeads”を7-0で破り、彼らの心を折った」というほどの圧勝劇を見せた得意マップ。“DeToNator”も食い下がったものの、あと一歩届かず、7-5で“ahq”が先勝した。
続く2nd matchは“INDIA”。比較的小さなこのマップ、“DeToNaTor”では“NicoRob1N”選手が活躍するものの、“ahq”が見事な連携をみせ、7-3で連勝。世界一に王手をかける。
3rd matchは“AIRPLANE”。防御側が有利といわれるこのマップだが、先攻の“DeToNator”が前半を3-3で折り返し、光明が見えたものの、最後は4ラウンド連取され、“ahq”が7-4で3セットを連取。見事に『AVA』世界一に!
DP(ahq_e-SportsClub)
「決勝戦は、いつも通りゲームを楽しむことができました。思った通りにプレイできたと思います。優勝できたのは、チームワークのよさだと思います。(今後の目標については)この世界チャンピオンの座を維持したいと思います」
Dark_yp(DeToNator)
「決勝は、正直言ってレベルの差を感じる試合内容でした。射撃のスキルも動きも、全然相手のほうが上でした。優勝はできなかったけど、自分たちの力が世界に通用したと思っています。台湾は強かったんですが、自分たちの課題もみえてきたので、いい経験になりました。日本で開催したということで、みんなのモチベーションが上がるとうれしいです。みんなで世界一を目指しましょう」
井上洋一郎(『AVA』運営チームプロデューサー)
「確かに、“ahq”は射撃で撃ち勝つシーンも多く、動きも速かった。この動きの速さというものは、世界大会じゃないと経験できないものです。その速さに日本のチームが追いつき、切磋琢磨して上を目指してほしいです。国際大会を日本で開催することが夢でここまでやってきました。国際大会ならではのアツい試合を生配信することができてうれしく思います。これを分岐点とし、国際交流を通じて、『AVA』がどんどん日本中に広がっていくようにがんばっていきたいと思います」