リラックスしてハイエンドゲームを楽しむ未来が拓けるか?

 NVIDIAが今年1月に発表した、新コンセプトのゲーム機“Project Shield”。同社の最新チップTegra 4を搭載し、単体でもAndroidベースのゲームを遊べるが、クラウドゲーム関連技術“NVIDIA GRID”を応用し、家庭内のゲーミングPCからストリーミングしてPCゲームを遊べるという機能を持つ。
 つまりゲーム本体の処理はゲーミングPCで実行し、映像としてWifi経由でShieldに配信、ShieldはTegra 4でゲーム映像をデコードして表示し、アナログジョイスティックつきのパッド入力をゲーミングPCに送信、ゲーミングPC側で操作を反映させる処理を行い……ということをやっているワケ(だから誤解されがちだけど、あくまでAndroidゲーム機+PCゲームの再生機なわけで、家の外でPCゲームができるとかいうこともない代わりに、マイナー新ハードにありがちな“ソフトが揃わない”といったことも考えにくい)。

 これで当然思うのが「遅延すげぇんじゃないのソレ?」という疑問。そこで、ということかどうかはわからないが、今回新たに公開された動画では、グラフィックボードにGTX 680を搭載したゲーミングPCでレースゲーム『Need for Speed: Most Wanted』を実行し、Project Shieldでプレイする様子をディスプレイとShieldの画面を並べて見せている。「そんな心配するほどじゃないっしょ?」という実証なわけだ。

 もっとも遅延0なんてことはありえないわけで(NVIDIAいわく、ゲーム機と液晶モニタの組み合わせですら十分に遅延はある)、Shieldの本質は、(PCの性能が許しさえすれば)エフェクト盛りまくり、MOD積みまくりのカリカリチューンなハイエンドPCゲームをソファーで寝っ転がってプレイできるというトコロ。フレーム単位で比較したら「何ミリ秒遅れてるじゃん!」ってことになるかもしれないけど、これだけできてりゃもう十分って人もいるんじゃないかな? JoyToKey(PC用ゲームパッドの入力をキーボードやマウス入力に置き換えるソフト)経由とかでテキストアドベンチャーも遊べりゃ、日本でも売れそうだけど……。