Xbox LIVEでいちばん熱いコーナー! 世界のインディーズ作品を独断と偏見で紹介!
ゲームファンであれば、誰もが一度は“一流ゲームクリエイター”を夢見るもの。ここで紹介する”Xbox LIVE インディーズ ゲーム”は、そんな夢を追い続けるアマチュアクリエイター(ときにはプロのクリエイターも!)が、日夜新作をリリースしているという、Xbox LIVEでもナンバーワンの更新頻度を誇るコーナーだ。ここでは、筆者の独断と偏見に基づいた注目3タイトルをピックアップ!
今月はシミュレーション、シューティング、ジャンプアクションの3タイトルをご紹介するぞ。
オススメその1 ~80年代北米ゲーセンを作ろう!~
タイトル:Arcadecraft
ジャンル:戦略&シミュレーション
製作元:firebase
価格:240MSP
1980年代の北米でのゲームセンターをモチーフにしたシミュレーションゲーム。初期予算から少しずつ新台や自動販売機などを買い揃えていくが、名称はもちろん、店内装飾も細かく変えられるので、文字どおり“自分好みの店舗作り”が楽しめる。
最大の醍醐味は、ゲーム展開とともに追加されていく新台。名前はそのまんまというわけではないが、“それっぽい”名前とデザインの新台が追加され、これが(恐らくは30代後半から40代以降の)マニア心をグイグイ刺激。モチーフはあくまでも北米ゲーセンだが、日本人でも1970~80年代の大都市圏のゲームセンターを知る人なら、確実にニヤニヤできるはず。
ゲームは数時間程度で終わるコンパクトな作りだが、設置台数が増えるにつれて、新旧キャビネットの入れ替えやコインボックス回収以外にも、故障などのイベントが続出し、序盤のマッタリ感から一転して中盤以降は超多忙。ゲーム料金や難易度、ラインナップによる客つきの変化など、細かい部分に多数見受けられる“ツボをおさえたこだわり”はすばらしいのひと言だ。
オススメその2 ~美麗かつていねいに作られた全方位シューティング~
タイトル:Grid Space Shooter
ジャンル:シューティング
製作元:Meh Games
価格:80MSP
インディーズでは定番の、ワイヤーフレーム発展型の全方位シューティング。人によっては「またコレ系かよ」とため息をつかれそうだが、爽快感よりもショットの質感とバリエーションを重視しているようで、良好な操作感もあいまって、適度なやりごたえがある。
選べる機体は3種類あり、とある機体はノーマルショットの火力は高いが到達距離が短い反面、LTのグライドボタンで低速化およびショット射程が延長するなど、明確に能力差がつけられている。アイテムやボムもバリエーションに富んでおり、使い勝手を考えながら戦うのが楽しいものになっている。こうした“味付け”は全方位シューティングではおざなりにされがちだが、本作はこのあたりがキッチリ調整されており、じつにいいあんばい。
ステージが進むにつれて、新たな姿を見せる敵のバリエーションもツボをつくものばかりで、巨大な敵は迫力もあり、歯ごたえ十分。新鮮味という点では正直微妙だが、肝心のクオリティーについては、過去にリリースされた同ジャンルのなかでも屈指といえる内容だ。
オススメその3 ~コーディネイトされたグラフィックがイカすジャンプアクション~
タイトル:Little Acorns Deluxe
ジャンル:キャラクターアクション
製作元:Team Pesky
価格:80MSP
リスのお父さんが、家族のためにドングリを集めていくジャンプアクション。ほかのプラットフォームでもリリースされているようだが、Xbox 360版はふたり同時プレイに対応している。
「こんなの、よくあるアクションゲームじゃん」と突っ込まれそうだが、筆者が個人的にツボだったのはアートディレクション。キャラクターデザインから色使いまで統一感があり、シンプルだがていねいなタッチも好印象。途中ヒントをくれるのは、故リス(?)のおじいさん……だろうか? これまた味があってじつにいい。
ドングリやフルーツを集める、敵をふんづけてやっつける、崩れる床などシステムやステージギミックに新鮮味はないが、良好な操作性により気持ちよく遊べるため、決してマイナスではない。ゆえに「強いてコレを!」とは言いづらいが、「最近こういうの遊んでないなぁ」という人には最適といえる1本だ。
■著者紹介:豊臣和孝
フリーライター。月刊時代のファミ通Xbox 360誌から、ファミ通.comに移籍(?)して、実質コーナー継続中。毎月3タイトルをピックアップしてご紹介が基本スタイル。今後ともよろしくお願いいたします。