Xbox LIVEでいちばん熱いコーナー! 世界のインディーズ作品を独断と偏見で紹介!

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▲インディーズなのでクオリティーは玉石混交。ゆえに商業ベースにはない個性的な作品に出会える場でもあるのだ。

 ゲームファンであれば、誰もが一度は“一流ゲームクリエイター”を夢見るもの。ここで紹介する”Xbox LIVE インディーズ ゲーム”は、そんな夢を追い続けるアマチュアクリエイター(ときにはプロのクリエイターも!)が、日夜新作をリリースしているという、Xbox LIVEでもナンバーワンの更新頻度を誇るコーナーだ。ここでは、筆者の独断と偏見に基づいた注目3タイトルをピックアップ!
 今月はシミュレーション、シューティング、ジャンプアクションの3タイトルをご紹介するぞ。

オススメその1 ~80年代北米ゲーセンを作ろう!~

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タイトル:Arcadecraft
ジャンル:戦略&シミュレーション
製作元:firebase
価格:240MSP

 1980年代の北米でのゲームセンターをモチーフにしたシミュレーションゲーム。初期予算から少しずつ新台や自動販売機などを買い揃えていくが、名称はもちろん、店内装飾も細かく変えられるので、文字どおり“自分好みの店舗作り”が楽しめる。
 最大の醍醐味は、ゲーム展開とともに追加されていく新台。名前はそのまんまというわけではないが、“それっぽい”名前とデザインの新台が追加され、これが(恐らくは30代後半から40代以降の)マニア心をグイグイ刺激。モチーフはあくまでも北米ゲーセンだが、日本人でも1970~80年代の大都市圏のゲームセンターを知る人なら、確実にニヤニヤできるはず。
 ゲームは数時間程度で終わるコンパクトな作りだが、設置台数が増えるにつれて、新旧キャビネットの入れ替えやコインボックス回収以外にも、故障などのイベントが続出し、序盤のマッタリ感から一転して中盤以降は超多忙。ゲーム料金や難易度、ラインナップによる客つきの変化など、細かい部分に多数見受けられる“ツボをおさえたこだわり”はすばらしいのひと言だ。

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▲ゲームが進むにつれて、新台が追加されていく。基本的には新台ほど稼げるが、配置やラインナップ次第で、旧台のインカムがいきなり跳ね上がることもあってあなどれない。
▲ほぼデフォルトの初期店内。最初のうちはマッタリした流れだが、10、20と設置台数が増えるにつれて忙しさは右肩上がり。
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▲床や壁など店内をカスタマイズすると、雰囲気がガラリと変わっておもしろい。自分だけのゲームセンターを作ろう!
▲キャビネット情報で修理、料金、難易度設定などが行える。中古として売ることも可能だ。

オススメその2 ~美麗かつていねいに作られた全方位シューティング~

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タイトル:Grid Space Shooter
ジャンル:シューティング
製作元:Meh Games
価格:80MSP

 インディーズでは定番の、ワイヤーフレーム発展型の全方位シューティング。人によっては「またコレ系かよ」とため息をつかれそうだが、爽快感よりもショットの質感とバリエーションを重視しているようで、良好な操作感もあいまって、適度なやりごたえがある。
 選べる機体は3種類あり、とある機体はノーマルショットの火力は高いが到達距離が短い反面、LTのグライドボタンで低速化およびショット射程が延長するなど、明確に能力差がつけられている。アイテムやボムもバリエーションに富んでおり、使い勝手を考えながら戦うのが楽しいものになっている。こうした“味付け”は全方位シューティングではおざなりにされがちだが、本作はこのあたりがキッチリ調整されており、じつにいいあんばい。
 ステージが進むにつれて、新たな姿を見せる敵のバリエーションもツボをつくものばかりで、巨大な敵は迫力もあり、歯ごたえ十分。新鮮味という点では正直微妙だが、肝心のクオリティーについては、過去にリリースされた同ジャンルのなかでも屈指といえる内容だ。

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▲本ジャンルは爽快感に特化しがちだが、本作は適度な耐久力を持った敵が出現する質感重視の作り。
▲ボムにも複数種類があるが、共通しているのは敵一掃といった強烈なものではない、ということ。そこそこの頻度で補給できるので合間合間に使っていくといい。
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▲3種類の機体間でしっかり性能差がある。上画像はノーマルショットの射程が短いなど、中~上級者向けの機体で、やりごたえがある。
▲敵バリエーションもメリハリがきいている。とくに大型の敵は見た目、攻撃パターンともにいい刺激となっている。

オススメその3 ~コーディネイトされたグラフィックがイカすジャンプアクション~

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タイトル:Little Acorns Deluxe
ジャンル:キャラクターアクション
製作元:Team Pesky
価格:80MSP

 リスのお父さんが、家族のためにドングリを集めていくジャンプアクション。ほかのプラットフォームでもリリースされているようだが、Xbox 360版はふたり同時プレイに対応している。
 「こんなの、よくあるアクションゲームじゃん」と突っ込まれそうだが、筆者が個人的にツボだったのはアートディレクション。キャラクターデザインから色使いまで統一感があり、シンプルだがていねいなタッチも好印象。途中ヒントをくれるのは、故リス(?)のおじいさん……だろうか? これまた味があってじつにいい。
 ドングリやフルーツを集める、敵をふんづけてやっつける、崩れる床などシステムやステージギミックに新鮮味はないが、良好な操作性により気持ちよく遊べるため、決してマイナスではない。ゆえに「強いてコレを!」とは言いづらいが、「最近こういうの遊んでないなぁ」という人には最適といえる1本だ。

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▲統一感のあるアートディレクションが好印象。ヒントをくれる灰色のリスはおじいさん(故リス)だろうか……。
▲家族のためにドングリをひたすら集める。トボけた感じのキャラクターデザインもいい。
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▲レベルデザイン、敵のデザインがファンシー。大人から子供まで楽しめることうけあい。
▲斬新さは皆無だが、要所に配置されたステージギミックが楽しい。操作性もよく楽しく遊べる。

■著者紹介:豊臣和孝
フリーライター。月刊時代のファミ通Xbox 360誌から、ファミ通.comに移籍(?)して、実質コーナー継続中。毎月3タイトルをピックアップしてご紹介が基本スタイル。今後ともよろしくお願いいたします。