トークに笑い、ライブにアツくなった充実のインストアライブ!
2013年1月13日、神奈川・タワーレコード横浜モアーズ店にて、CD『We are ROCK-MEN!2』の発売を記念して、カプコンのコンポーザーユニット“ROCK-MEN”によるインストアライブが開催された。
“ROCK-MEN”は、カプコンサウンドチームに所属するコンポーザー、青木征洋氏と北川保昌氏によるユニット。このふたりが手がけた、『ロックマン』シリーズのアレンジCDが『We are ROCK-MEN!』で、2012年12月19日に第2弾となる『We are ROCK-MEN!2』が発売された(詳細は【コチラ】)。今回のインストアライブは、この『We are ROCK-MEN!2』の発売を記念して行われたものだ。
イベントは、まずはトークショウからスタート。待ちかねた観衆の前に登場したROCK-MENのふたりは、「お客さんが近くてドキドキしますね」(青木氏)、「距離が近いし、ふつうのライブとは違ってすごく明るいので、ちょっと怖いですね(笑)」と、インストアライブという特殊な環境への戸惑いを口にしつつも、言葉とは裏腹に、非常にリラックスした様子でトークをくり広げた。
最初に、ふたりの経歴が簡単に説明された。ふたりはともに2008年にカプコンに入社。青木氏は、入社面接の際に「『ロックマン』の曲を作りたい、と宣言しました」というほどの『ロックマン』ファンだそうで、『戦国BASARA』シリーズなどの楽曲を手がけたほか、ソーシャルRPG『ロックマン Xover (ロックマン クロスオーバー)』で念願の『ロックマン』サウンドを担当するなど、さまざまな作品に曲を提供してきた。
一方北川氏は、最近では『エクストルーパーズ』の全楽曲や、『レイトンVS逆転裁判』の『逆転裁判』パートの曲すべてを担当。ともに2012年の秋に発売された作品だけに、楽曲制作もほぼ同時進行だったそうで、「かなりたいへんでした」(北川氏)とのことだった。
続けて、それぞれが得意とするサウンドについて語られたが、ここではふたりの個性が改めて強調された。ROCK-MENではギターを担当する青木氏が得意とするのは、もちろん「ギターサウンドです。ロック、メタル、プログレといったあたりですね」(青木氏)。一方キーボード(マニピュレーター)担当の北川氏は、「キラキラしたテクノ」(北川氏)が得意で、「聴いていると空に舞い上がるような、楽しい気分にさせる音楽」(北川氏)、名付けて“SOARな音楽”を目指しているのだそうだ。
そんなふたりは、「ゲーム音楽を作る際に心がけていることは?」という問いに対する答えも対照的。青木氏は、「ギターで物事を考えるので、ひとりよがりにならないように注意しますね。入れたいフレーズを入れるだけではなく、“このフレーズはここでも出てくるから、こっちはこうしておこう”というようにやります」とのこと。対する北川氏は、「ゲームを俯瞰で見て、やりたい音楽ができる場所を探しますね。ボス戦などの目一杯ドカーンと盛り上げるところで自分の100%を出す。そして、そこに向けて調整していく形ですね」と語る。北川氏は「ゲームは総合芸術ですから(笑)」と冗談めかしてはいたが、ふたりともそれぞれのやりかたで、“いかにゲームを引き立てるか”に注力しているということだろう。
そしていよいよ、ふたりの生演奏が披露された。曲目は以下の通り。ちなみに1曲目の“THEME OF ROCKMAN Xover”は、青木氏念願の『ロックマン』デビュー曲。それだけにモチベーションが上がりまくったそうで、オファーを受けてミーティングをした後、わずか2時間で曲を書き上げたというエピソードも披露された。
【1】THEME OF ROCKMAN Xover (ロックマン クロスオーバー)
※『We are ROCK-MEN!2』収録曲
【2】DARKMAN STAGE (SIDE-R) (ロックマン5)
※『We are ROCK-MEN!』収録曲
【3】Dr.WILY STAGE 1 -OMEGAMAN MIX- (ロックマン2)
※『We are ROCK-MEN!2』収録曲
最後にROCK-MENのふたりは、カプコンサウンドチームの公式サイト、“CAP'STONE”(【コチラ】)をチェックしてほしいとアピール。このサイトでは、カプコンサウンドの最新情報が紹介されているほか、ふたりによるpodcastも配信されている。また、現在vol.1が公開されている『エクストルーパーズ』サウンドスタッフインタビューは、近々vol.2が公開されるそうだが、その内容は「皆さんの想像を斜め上に超えた内容になりますよ(笑)」(北川氏)とのこと。ぜひチェックしてみてほしい。