ブシロード・木谷社長初の著書、発売記念イベントを開催

ブシロード・木谷社長の初の著書“煽動者 ~徹底プロモーション 仕掛人の哲学~”発売記念トークショー&サイン会開催_01

 ブシロードの木谷高明社長の初めての著書となる“煽動者 ~徹底プロモーション 仕掛人の哲学~”(ホビージャパン刊)が、2013年1月4日に発売された。それを記念して、1月12日には発売記念トークショー&サイン会が開催され、ファミ通ドットコムは東京・AKIHABARAゲーマーズ本店でのイベントにおじゃましてきた。

書名:煽動者 ~徹底プロモーション 仕掛人の哲学~
著者名:木谷高明
発売:ホビージャパン
価格:通常版:1400円[税込]、限定版:2000円[税込]
※限定版には、“ヴァイスシュヴァルツ”と“カードファイト!! ヴァンガード”の木谷社長実写カード付録つき

 かつてブロッコリーを起業した木谷社長。その“古巣”ゲーマーズにイベント開催で凱旋した感想を聞かれ、「秋葉原にこんな店があるなんて知らなかったんですよ」と会場を爆笑させた。2012年は、新日本プロレスの会長に就任したり、スマホ向けのプラットフォーム“ブシモ”を立ち上げるなど、めまぐるしい一年だった木谷社長。「この本の企画は、ちょうどそれらの活動に合わせて“にぎやかし”や“ネタ”になるかなと思って書きました」と当時を振り返る。著書に書いてあるように、自分の人生は失敗ばかりだったという木谷社長だが、つねに前を向いて歩いてきたという。「前さえ向いていれば、幸運が来たときに受け止めることができる」ということだ。そして、その前を向く原動力は、“おもしろさ”を追求すること。“楽しさ”というのは、落ち込んだときに楽しく感じることができないが、“おもしろい”ことは落ち込んでいても感じることができるのだそう。
 「エンターテインメントは、放っておくとしぼんでいったり、マニア化していき、最後には衰退してしまうんです。いまは調子がよくても、将来的にそうならないために、小学生や中学生といった、低年齢層の取り込みに注力し、コミュニケーションを取れる場を用意していくことを考えていきます。また、スマホの位置づけも想像以上に重要になっていて、たとえばカード大会の試合と試合のあいだが少しあけば、すでにスマホを利用しているはず。そこで、たとえば『キングオブプロレスリング』(ブシロードのオンライントレーディングカードゲーム)のように、公式大会で試合が終わったら、つぎの試合までの合間にカードを買ってスマホで入力、そしてつぎの試合の臨むといったアプローチが必要で、プロレスが苦手な方もいらっしゃるでしょうから、まだネタバレで詳しくは言えませんが、別の展開も考えています。いまはスマホを中心に考える必要があり、今後のブシロードは、アナログのカードゲームとスマホを使ったソーシャルゲーム、そしてその真ん中に『キングオブプロレスリング』のようなハイブリッド型のゲームという、3種類を提案していきたい」(木谷社長)

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▲オビのキャッチコピーは、悩んだ末に“2割のユーザーには嫌われていい”という、目を引くものになった。

 そういったなかで、プロレスも木谷社長には衰退のギリギリの位置にあると映っていた。従来のプロレスマニアに向けた切り口と同じく、新規の層を意識した対戦カードや展開も意識しないとマニアだけのもので終わってしまう……、と語っていたところに、新日本プロレスの真壁刀義選手が入場曲に乗って登場! ちょうど1月12日に第2弾が発売された『キングオブプロレスリング』について、木谷社長とともに語ってくれた。新日の選手たちは『キンプロ』に相当ハマっていて、真壁選手曰く「ヤツらを見ていると気持ち悪いくらい(笑)。悔しいから、オレも買っちゃったよ。田口(隆祐選手)ってのがいるんだけど、アイツ、オレと棚橋(弘至選手)と3人クルマで移動中に、いきなり棚橋と試合を始めちゃってさ(笑)」。ただ、『キンプロ』の第一印象はあまりよくなく、「最初は正直いかがなものかと思ったけど、あれはハマるね(笑)」。

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▲ゲストの真壁選手がさっそうと登場。木谷社長と真壁選手は息もピッタリでトークも弾んだ。

 そうこうしていると、会場の後ろからステージに向かう人影が! トークで名前の出ていた、棚橋選手と田口選手がサプライズゲストとして登場したのだ。
「社長! この本を読ませていただきましたが……いい本ですね~。僕の思っていることと8割はいっしょで、心が震えました(笑)」(棚橋選手)
「今日はサインをもらいに来ました。あと、僕は限定版を買いました。カードが欲しくて(笑)」(田口選手)

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▲サプライズゲストとして、新日本プロレスのIWGP王者・棚橋弘至選手(左)と田口隆祐選手が登場。田口選手は、真壁選手から「お前、なんで浪人生みたいな恰好で来てんの?」とイジられていた。

 和気あいあいとしたトークショーの後は、サイン会へ。木谷社長のサインに加え、今回は特別ゲストの真壁選手からもサイン色紙と、非売品の『キングオブプロレスリング』クリアファイルもプレゼントされた。来場者ひとりひとりとていねいに言葉を交わしていた木谷社長と真壁選手の姿が印象的だった。

「今後もチャレンジ精神を忘れずに、目いっぱいがんばり……いや、“ヴァンガリたい”と思います(笑)。あと、プロレスは15年くらい徐々に下ってきましたが、これからは上がるだけですよ。これから2,3年はかなりおもしろくなると思うので、ぜひプロレスのほうも応援してください」(木谷社長)

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▲真壁選手はサービス精神も旺盛で、来場者との会話を楽しんでいた。
▲イベント終了後に、にこやかにパチリ。もちろん、これで終わるはずもなく……。
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▲もはや、ブシロードのイベントではお約束の光景。木谷社長の顔は、恍惚の表情に見えな……くもない。