ファンとの一体感がより強固なものに

喜多村英梨が1stライブツアー“RE;STORY”でビッグウェーブを巻き起こす_01

 2012年11月11日(日)、神奈川県の横浜Blitzにて、人気声優・喜多村英梨の1stソロライブツアー“喜多村英梨 FIRST TOUR 2012 RE;STORY”が開催された。2012年11月3日(土)の名古屋・ボトムラインに始まり、大阪のumeda akasoを経て行われた横浜Blitzでのソロライブ。喜多村のくり出すアツく激しいライブパフォーマンスに、会場も熱狂した。

 開幕の『re;story』から一気にギアを上げて飛ばしていく喜多村とバンドメンバー。そのサウンドに呼応するように、会場のファンも最初からフルスロットルで声を上げ、拳を振り上げて盛り上がる。『Veronica』、『LOVE&HATE』、『bland-new Blood』と一切MCを挟まない突き抜けるような構成は、“黒エリ”こと、黒でまとめられた衣装に身を包んだ喜多村の激しさを体現するかのような内容となっていた。続く、『足跡』では若干の機材トラブルがありながらも、本来予定のなかったMCで何事もなかったように間をつないだ喜多村。『足跡』を披露するとツアーで恒例となったご当地ネタでのコールを行う。喜多村が会場に向けてコメントをするたびに、会場のファンは「横浜ー!」とコールするというもので、今回の会場では「中華街ー?」「横浜ー!」、「ランドマークタワー?」「横浜ー!」、『ブルーライトー?』「ヨコハマー!」と完全に最後の“ブルーライトヨコハマ”をやりたかっただけなやりとりでファンと盛り上がった。

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 ファンとの交流を楽しんだあとは、少し大人のナンバーである『Baby Butterfly』を歌い上げる。喜多村が一度ステージを去ると、ステージ上ではバンドメンバーによるインストが行われる。再びステージに姿を現した喜多村は、白い衣装に身を包んだ“白エリ”に変身! 『Be Starters!』を披露すると会場のファンのテンションがさらにアップ。ファンとの大合唱となり、一体感を味わった。MCに入ると大合唱となった『Be Starters!』に触れ「みんながいっしょに歌ってくれるとうれしいなって。それはとってもうれしいなって」と『魔法少女まどか☆マギカ』のネタで、ファンを喜ばせる。そして、「この曲も成長したなって思います。みんなで楽しめる歌になったなって」と『Be Starters!』がライブを追うごとに曲が成長していった喜びを語った。さらに、喜多村はいつもよりも緊張しているということを伝える。その理由は「私の母親が来ているんですよ」とのこと。「うちの母親はすごくスパルタだったんです。だから、作戦的にはみんなの協力でライブを盛り上げてもらって、“うちの娘なかなかやりおるで”って思ってもらえるように、いっしょにがんばろうぜ!」とファンに提案を持ちかけるなど、“白エリ”でありながらも、どこか“黒エリ”な一面も垣間見せた。

 『紋』を歌い上げると、続いては『雪華』をしっとりと歌った喜多村。その歌声にアツくたぎっていた会場もクールダウン。『my singing』に続いて披露された『Happy Girl』では会場中がピンクのサイリュームで埋め尽くされ、会場は一気にヒートアップ。会場のアツい盛り上がりに安堵したのか、MCでは「唯一無二を目指してがんばっているんですけれど、なかなか上手にいかないこともあって。皆さんの求めるものとうまく刷り合わないこともあって、葛藤することもあります。芝居も難しいし、歌も難しいんですけれど、もっともっと皆さんと素敵な思い出を作りたいと思っていますので、いっしょに歌ってください!」と、いまの素直な心情を吐露。『alive』では、涙を流しながら同曲を歌い上げ、ライブのラストナンバーである『→↑』は再びファンといっしょに歌う。会場中にウルトラオレンジの光が照らされ、明るく輝く中で笑顔で同曲を歌い上げた。

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 アンコールでは、2012年11月7日にリリースされた4枚目のシングル『Destiny』より、表題の『Destiny』を披露……するはずが、なんとまさかのボーカルアクシデント発生。イヤモニを外していたため、曲入りがわからなかったようで、この失態に「ごめん、うそだー!(笑)」と自身も動揺を隠せない様子。一旦ステージから掃けた喜多村は、「みんなアンコールありがとうー!」と何事もなかったかのように再びアンコールをやり直すというひと幕もあった。もちろん、そんな些細なミスも何のその。歌い始めればいつもの魂のこもった歌声で観客を魅了する喜多村。新曲『Destiny』をアツく歌い上げると、「最後なんで、マジでいっしょに歌おう!」とファンに声をかけ『Be A Diamond』を披露。喜多村の「愛言葉は」という問いかけに「大好き!」と「ありがとう!」でファンが応えるという同曲で会場のボルテージは最高潮に。ファンとの大合唱も巻き起こり、アーティストとバンドメンバーと、スタッフと、ファンとが一体になるライブとなった。

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 今回のライブツアーは、すでに追加公演が決定している。2013年1月13日(日)に新木場のSTUDIO COASTで開かれる追加公演。「今回のツアーは課題も多く見つかった」と語った喜多村だが、追加公演でどんな結果を見せてくれるのか、期待が膨らむばかりだ。

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■喜多村英梨FIRST TOUR 2012 RE;STORY
セットリスト
01. re;story
02. Veronica
03. LOVE&HATE
04. bland-new blood
05. 足跡
06. Baby Butterfly
07. Be Starters!
08. 紋
09. 雪華
10. My Singing
11. Happy Girl
12. ココロノリズム
13. alive
14. →↑

【アンコール】
En01. Destiny
En02. Be A Diamond