SACTL決勝にドラマあり!

 ネクソンが運営するオンラインFPS(一人称視点シューティング)『サドンアタック』では、2012年12月16日に東京都・渋谷区のヒカリエホールでオフライン大会"Sudden Attack Clan Tournament League 2012”を開催した。
 準決勝に進んだのは、NabD、Kmn-Gaming、Celluloid、Adult.Vの4クラン。組み合わせは第1試合がNabD対Adult.V、第2試合がKmn-Gaming対Celluloidに決定。

『サドンアタック』最強クランを決める戦いは今年も大熱戦! 最後はNabDが王者に返り咲く_04
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 準決勝の使用マップはドラゴンロード。第1試合のNabD対Adult.Vは、ナイフ戦に勝ったNabDのMatchaa選手がデータでは不利(勝率40%)とされるレッド(攻め側)からのスタートを選択。1RからMatchaa選手が看板登りからのBサイトに突入し、あっという間に人数差をつける。Matchaa選手は続く2Rも1-3の人数不利からまさかの3キル! 
 しかしAdult.VもKanda選手が4キルを決めるなど、2ラウンドを立て続けに奪取。2-2でラウンドが並び、Adult.Vに流れが移ったかのように見えたが、ここでNabDは裏を取りに来た選手にきっちり対応するなど、見事な立て直し。人数不利からボム設置して逃げ切るなど、結局5-2のNabDリードで折り返す。
 そして攻守交代した後半戦、NabDはディフェンス側から確実に詰めていく盤石の守りを披露。Adult.Vもリーチをかけられた状況から2ラウンドを取り返すが、最後は8-4でNabDが決勝に進んだ。

 第2試合のKmn-Gaming対Celluloidは、第1試合と同じくナイフ戦に勝ったKmn-GamingのKaminage選手がレッドからのスタートを選択。前回大会の優勝クランであるKmn-Gamingだが、CelluloidもuNiteD選手の5キルが出るなど、一歩も退かない戦いを見せる。結局前半戦は、4-5でCelluloidが優勢の状態で折り返し。
 そして後半戦、レッドに回ったCelluloidは1ラウンドも落とさない圧巻の戦いを展開。終わってみれば4-10の大差で決勝に進んだ。前回王者のKmn-Gamingが敗退という事態にはなったが、Celluloidは決勝進出に文句なしの説得力を見せていた。

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▲リアルガチャには長蛇の列。
▲オンラインFPSの大会と言ったら必ずじゃんけん大会をするものなのである。今回は賞品をコスプレしたおねえさんに渡してもらえたのである。

 決勝は、シティキャット、オールドタウン、プロバンスの3マップ中2マップ先取で優勝というルール。先攻後攻決めのナイフ戦はMatchaa選手が勝利し、NabDが全部レッド、Celluloidが全部ブルーでスタートということに決定。

 そして第1マップのシティキャット。前半戦ではCelluloidのuNiteD選手が準決勝に続いて活躍し、鬼神のようなエイム(狙い)でキルを重ねるたびに、会場が沸くというよりもどよめく。6R時点で11キル、8R時点で15キルという数字は恐ろしささえ感じる。
 だが、その活躍の印象の割にはラウンド数が離れて行かない。逆に前半戦をリードして折り返したのはNabD。実はNabDらしい爆発力が中々出ない中、スナイパーのEiss選手が着実にキルを重ねており、9Rの時点で12キルを挙げていたのだ。NabDはこの活躍を背景に、Juic選手、uNiteD選手ら相手クランの中核となるメンバーを倒したラウンドを確実に収め、結局5-4でリード。
 しかし攻守交替して再びuNiteD選手がその牙をむく。攻め側にまわったCelluloidは後半の冒頭3Rをたてつづけに取り、5-7とリード。これで1マップ目の大勢は決まった……かに見えた。
 NabDがようやく1R返して6-7とした第14R、Matchaa選手が裏から詰めていき2キル。解説が思わず「これがMatchaaだ!」と叫んだ活躍が反撃の狼煙となり、NabDが再度流れを取り戻す。設置されたボムも解除に成功して7-7のタイ。
 その後、Matchaa選手痛恨のミス(完全に裏を取って至近距離でこちらに気づいていない相手を倒しきれず)などがありつつも、このマップに決着をつけたのはスーパープレイ。第18R、9-8でついに王手をかけたNabDだったが、1on2の状態でBサイトにボムを設置されてしまう絶体絶命の状態。しかしEiss選手が一人倒し、一瞬解除を行う素振りを見せるも、すぐに振り返りヘッドショット! まさかの大逆転でこのマップの勝利を収める。

 第2マップはオールドタウン。執拗にAサイトを攻め、連続で3Rを取ったNabD。しかしCelluloidもAサイトの対策を固め、3-3のタイに。しかし再び流れがわからなくなってきたところでMatchaa選手が3人抜き、Eiss選手がBサイトの攻防をハンドガンで制すなど譲らず、最後は9-5でNabDが勝利。見事王者の座に返り咲いた。MVPはビッグプレイを決めたEiss選手に。

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▲勝利の瞬間! どちらにも“流れ”が来る決勝にふさわしい激闘だったと言えるだろう。
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優勝:NabD
Matchaa/Aktime/Eiss/Vader/Sparky
MVP:Eiss
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準優勝:Celluloid
Juic/uNiteD/REFEAR/TENGO/ZODIAX
3位:Kmn-Gaming
Kaminage/Kinko/Slyd1ni/Cyborg/Noe
3位:Adult.V
Hyunsik/Kanda/Wajesty/JungOoo/Terrible

来年は日韓戦に備えた統一ルールへ? 攻殻機動隊SACとのタイアップも決定

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 試合の合間には、本作の運用担当を務める柴田岳寛氏により、今後のアップデートや施策等についての発表が行われた。気になるのは来年の大会について。SAOMTを2回、そしてSACTLとともに日韓戦も予定しているそうで、特にこの日韓戦に対応するために、マップとルールの韓国サイドとの統一をはかっていくとのこと。また大会のクラン募集もより多くのクランが参加できるよう拡大していくようだ。

 新マップやモードとしては、三つ巴戦のカレメグダン、個人戦用のアサルト、サブミッションのシュートアウトとダークナイフなどが来年の1月から3月にかけて実装されることが判明。シュートアウトは荒野での戦いで、サブウェポンなどを手に出撃。マップに出現する武器を拾いつつ戦う……といった内容。一方のダークナイフは、暗闇で戦うナイフ戦マップ。何とも怪しいドクロを何かに使うようなのだが……。

 そしてタイアップ関連では、映画「ロックアウト」とのタイアップ武器が実装予定であるほか、吉木りさとのタイアップ第3弾としてクリスマスバージョンのキャラクターが今月登場予定。ちなみにボイスも新収録のものになっているとか。
 さらに、アニメ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」とのタイアップが決定し、草薙素子以下、クロマ、バトー、トグサらのキャラクター、武器などが登場予定であることも明かされた。

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▲ちょっとボケボケですがこれが“シュートアウト”の様子。開けた荒野、丘、そしてポップアップする武器など、あらゆる要素から瞬時に最適な行動を判断して戦わなければならなそうだ。