横スクロールアクションのファンは必見
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンは、全20本の海外開発タイトルを試遊体験できるイベント“World Game Project Fes Vol.3”を、2012年11月23日(金・祝)に東京の“ベルサール秋葉原”にて開催した。ここでは、このイベントで国内初試遊出展されたグラスホッパー・マニファクチュアのプレイステーション3 、Xbox 360用ダウンロードソフト『BLACK KNIGHT SWORD(ブラック・ナイト・ソード)』(今冬配信予定)の試遊リポートをお届けしよう(※試遊したのはプレイステーション3版です)。なお、グラスホッパー・マニファクチュアは日本の会社だが、本作にはハンガリーのデベロッパー“Digital Reality”が開発に協力しているため、本イベントに出展されたとのことだ。
3Dグラフィックを駆使した数多くのタイトルが出展されている中、唯一の“2D横スクロールアクション”として異彩を放っていた『BLACK KNIGHT SWORD(ブラック・ナイト・ソード)』。プレイヤーは、黒の騎士“ブラックナイト”を操作し、悪の姫君が住む城を目指すことになる……と書くと、「ああ、王道のファンタジーなんだなあ」と思われるかもしれないが、そんなことはない。何せ、物語は、男性が首を吊っているところから始まるのだ。
プレイヤーは左アナログスティックでロープをぶらぶら動かし、この男性の自殺を止めねばならない。何度かぶらぶらさせたところで男性が落下し、首吊り自殺は防がれた……。そして、プレイヤーはそのまま男性を操作し、近くにあった死体(?)に刺さっていた剣を抜く。すると、なんと男性は黒の騎士になってしまうのである!
こうして黒の騎士が誕生し、いよいよゲームプレイが始まる。アクションそのものは非常に王道で、左スティックで移動、□ボタンで剣攻撃、×ボタンでジャンプができる(ステージ2に進むと△で魔法攻撃ができるのだが、ステージ1ではできない)。左スティックを縦・横・斜めに入れながら□ボタンを押すと、その方向に攻撃できる。下突き、上突き、ナナメ突きも思いのままだ。
このように、アクションの操作そのものはとても覚えやすく、プレイにすんなり入り込める。……のだが、世界観があまりに独特すぎて、プレイしているとつねに驚かされる。たとえば、電子レンジ。
この巨大な電子レンジは、アイテムボックスになっている。何度か攻撃すると中身が出てくるのだが、チュートリアルで出てきた中身は、心臓。そしてこの心臓は、なんとショップで通貨として使用するのだ。
ショップでは心臓と引き換えにさまざまなアイテムが買える。たとえば、黒の騎士の防御力を上げる鎧が買えるが、その鎧の見た目はなぜか日本風だ。
記者にはぜったいに思いつかない設定ばかりのステージを進んでいくと、ついにボスと対面。巨大な鎧を着た敵だ。左スティック下+×ボタンで行える緊急回避を駆使しつつ、なんとか撃破。ステージクリアーだ。黒の騎士は、開いた門をくぐり、つぎのステージへ進む……。この演出は、『魔界村』へのオマージュであるように感じられた。
なお、つぎのステージからは強力な魔法攻撃が使える。回数には限りがあるが、ここぞというときに役立ちそうだ。グラスホッパー・マニファクチュアの広報さんによれば、ステージが進むにつれ、ボリュームもやり応えもアップするとのことだ。今後のステージで、どんな予想外のものが待っているのか、ぜひ確かめたいと思う。