収録はハプニング続出!?
アニメ、声優、アニメソングの情報をお届けするべく、2008年7月7日にテレビ東京にて放送が開始されたテレビ番組『アニソンぷらす』。この番組が5周年に突入したことを記念して、2012年11月18日(日)、東京・池袋のナムコ・ナンジャタウンにて、公開収録が行われた。司会を務めるのは、5周年突入記念キャンペーンボーイを務める下野紘と、同じく5周年突入記念キャンペー“ソ”ガールの今井麻美。高岩プロデューサーや、ゲストの増川洋一、原由実らと、軽快なトークをくり広げた。
まずは、番組の公開収録前に行われた、下野、今井、高岩プロデューサーの3人によるインタビューの模様をお届けしよう。
──まずは、5年間を振り返っての感想を教えてください。
高岩プロデューサー(以下、高岩) 今回、公開収録の準備をするなかで過去のVTRを観ていたのですが、出演者と関係者の皆さんのやさしさで成り立っている番組だと改めて感じました。「『アニソンぷらす』さんだったらこの仕事でも引き受けます」と、番組の体裁をご理解いただいて言ってくださる方もたくさんいますし、必要としてくださる関係者の方もたくさんいるので、『アニソンぷらす』の半分以上は、皆さんのやさしさで成り立ってるなと。
──番組の歴史で、印象に残っていることは?
高岩 後にも先にも、いちばんディープインパクトだったのは、小林ゆうさんと金田朋子さんのロケです。
──続いて、キャンペーンボーイに選ばれた感想を教えてください。
下野 紘(以下、下野) 最初は何をおっしゃられているのかわからない部分もありました。(役割を)理解すればするほど、自分でいいのかと思う部分もありましたが、いまは素直にうれしく思っています。また、公開収録という機会をいただけたことに喜びを感じています。
──これまでで印象に残ったことは?
下野 ラーメンを食べた回ですね。アニメの宣伝で番組に出演したのに、作品の話をほとんどしないでラーメンのおいしさを伝えることに終始していたんですが、“食レポ”ってたいへんだなって、ものすごく思いましたし、4杯もラーメンを食べるんじゃなかったなって思いました。もし今後があったら、もうちょっとうまくレポートできるようにがんばりたいです(笑)。
──今井さんがキャンペーンガールに就任されたときの印象を教えてください。
今井麻美(以下、今井) キャンペーンガールだと思っていたら、キャンペー“ソ”ガールだった、という残念な感じで……。
高岩 ADが書いた、たすきの文字の“ン”が“ソ”に見えたんですよね。
今井 「使い古されたネタじゃん」って思うぐらい、キレイに“ソ”になっていたところから始まって、とても『アニソンぷらす』らしいなって感じました(笑)。ただ、ふつうこういうのは5周年になったときにやるんじゃないかと……(笑)。
高岩 今年(2012年)の7月で番組が丸4年で、来年の5周年に向けて、ということで、5周年突入記念とさせていただきました(笑)。
今井 じゃあ、4周年でよかったんじゃ……(笑)。でも、テレ東さんが前のめりの熱い心をお持ちなので、私も5周年突入キャンペーソガールを受け入れられるようになってきました。ここに来てキャンペーソガールとしてのお仕事をたくさんいただけるようになってきたので、キャンペーソガールのたすきをかけたとき(キャンペーンガールに就任したとき)よりも燃えております。
──いままでの収録で、いちばん印象に残った回は?
今井 いつも、「『アニソンぷらす』さんは無茶するぜ」と思っていたんですけど、終わってみるといい思い出ばかりです。初めてロケに行ったときは、「農作業をやりたい」と言ったら(撮影場所が)会議室だし、どうしたらいいかわからない微妙なピンク色のジャージを着させられるし、2時間で終わると聞いていたのに撮影に4時間かかったり(笑)。でも、終わってみると、それがいい思い出になっているんですよね。こんなおもしろいことをやったんだよって、自慢できるような。自分では思いつかないようなことをやらせてくださるので、どの回も楽しいんですけど、いちばん印象に残っているのはフラメンコです。最近もロケに行ったんですけど、待遇がよくなっていて不安になっちゃって。裏でドロドロした何かがあるんじゃないかって、ロケ中にびくびくしてました(笑)。
──おふたりで、「キャンペーンボーイになったね」と話し合ったようなエピソードがあれば教えてください。
今井 (話を)したよね。
下野 しましたね。「『アニソンぷらす』って本当にすごい番組だな」という話を、小一時間語りました。
今井 「何するの?」、「知らない」、「今井さんは聞いてます?」、「聞いてない」って。でも、楽しそうだからいいじゃん? っていう(笑)。
下野 その後、顔合わせがあると思ったんですが、なかったんですよね(笑)。キャンペーンボーイとキャンペーソガールになってから、顔を合わせるのがこれで2回目です。
今井 5周年目に向けて、これから加速度的に、出番が増えるんですよね、きっと。準備期間ですよね?
下野 5周年になったら、たぶん、我々スパッといなくなりますよ(笑)。我々は“突入”ですから。でも、我々が続けていけるように、ここでファンに訴えかけましょう(笑)。
──おふたりから見た、『アニソンぷらす』の見どころを教えてください。
下野 通常の音楽番組やアニメのバラエティー番組のような要素もありつつ、来るゲストのおもてなしのしかたが、ほかとは違うなって感じですね。なかなかこんなこと思いつかないし、やらせようとふつうは思わないよなっていう、変化球的なところがいいですよね。斬新だなって。
今井 私たちは声優ですから、テレビのバラティーのお仕事というのはあまりないので、本当に緊張するんですよね。ふだん裏側にいる人間なので、テレビのお仕事となるとドキッとするというか、「失敗しちゃいけない」って、かしこまっちゃうところがあるんですけど、『アニソンぷらす』さんにはそれがないんですよね。それはすごいなって、本当に思います。素のままの自分でテレビに出られることがすごいなって、自分で観ていても思います。キレイに見せようとか考える必要がなく、楽しく収録できることが魅力なのかなと思います。
──公開収録で、視聴者に楽しみにしてほしいところを教えてください。
下野 “お客さんがどれだけ楽しんでくれるか”というところがいちばんですね。あとは、番組の収録のときに書かせていただいた“無謀”という言葉がどうやって使われているのか、“飾り輪”がどうやって使われているのかを楽しみにしています。
今井 来てくださったかたは絶対楽しいと思うので、それがオンエアーでも伝わるようにできたらいいなと。私たちのがんばりが全部カットされてるのかなと想像するだけでゾクッとするんですけど(笑)。
下野 フェードアウトだけはやめてもらいたいですね(笑)。
今井 今日は、がんばった映像が使われないことで有名な増川さんもいらっしゃるんですよね(笑)。ただ今回は、放送でたとえカットされても、来ていただいた方は余すところなく楽しめるので、当選された方はラッキーだと思っていただきたいです。また私たちも、会場でがんばった様子を映像に乗っけられるようにがんばっていきたいですね。
公開収録本番は大盛り上がり!
2012年11月18日(日)、ナムコ・ナンジャタウンにて行われた『アニソンぷらす』公開収録。下野と今井のナレーションが会場内に響くと、集まったファンからは大きな歓声が上がる。その後、今井による番組オープニング楽曲『Precious Sounds ~風が残していった~』の生ライブが行われると、ファンはその美声に聞き惚れ、手拍子を送って盛り上げていた。そして“無謀”と銘打たれた5周年突入記念の公開収録は、華々しく幕を開ける。
ふたりが自己紹介を終えると、ステージ上に、『アニソンぷらす』の歴史が書かれた大きなボードが運び込まれる。今回の収録では、このボードを見つつ、“番組のすべてを知る男”こと高岩プロデューサーを加えた3人で、『アニソンぷらす』の軌跡を振り返っていくことに。放送当時のVTRを交えつつ、番組制作の苦労話や、知られざるエピソード、ふたりの番組初出演時の様子などが語られた。ちなみに収録の現場では、アクシデントで映像が出なくなったため、ファンから「歌って!」と促された下野が、ファンが提案したキーワードを使い、即興で歌うことに。アンコールを含めた2曲を美声で歌い上げると、ファンからは大きな拍手が送られていた。下野の歌が放映されるかどうかは、ぜひ番組を観て確かめてほしい。
歴史を振り返っていくなかで、“NARUTO-ナルト- 疾風伝ぷらす”のコーナーに話が及ぶと、同作でロック・リー役を務める増川洋一が登場。増川が“収録現場に行くとなぜか走らされ、しかも、その様子はほぼ使われない”というエピソードを明かすと、カットされたランニングの場面を詰め込んだVTRが放映された。また、トークでは「ランニングの代わりに何をするべきか?」という相談も行われていた。
原由実が90秒でアニメやアニソンの情報を伝える“原由実のハラハラ90秒”のコーナーでは、原がゲストとして登場し、ステージ上で“生ハラハラ90秒”を収録。今回の“ハラハラ90秒”は、原が今井の3rdアルバム『Precious Sounds』の告知をしているあいだ、下野が持っている風船に空気が吹き込まれていくので、90秒以内に告知を終えてストップボタン押してと空気の注入を止めるという、ハラハラドキドキな内容。その結果がどうなったのか、ぜひ放送でチェックしよう。
番組の後半では、公開収録を記念して、番組の7代目ジングルを製作することになり、下野が考えたというジングルのコール&振りを、出演陣とファン全員で行った。また、会場限定のプレゼント大会も実施。番組初のノベルティとして作られた“アニソンぷらすTシャツ”に、出演陣4人のサインを入れたものが抽選でプレゼントされた。最後は、4人がそれぞれファンへの感謝を述べ、イベントを締めくくった。
なお、『アニソンぷらす』は毎週月曜日、深夜3時20分テレビ東京で放送中。今回の公開収録の模様は、2012年12月10日に放映されるほか、2013年1月にも放映が予定されているとのことだ。