ユーザーからの質問に開発スタッフが答えるコーナーも
ソニー・コンピュータエンタテイメントジャパンが運営する、プレイステーション公式コミュニティサイト“プレコミュ”。2012年11月4日、このプレコミュのユーザーを対象に、カプコンのプレイステーション3、Xbox 360、PC用ソフト『ディーエムシー デビル メイ クライ』(以下、『ディーエムシー』。2013年1月17日発売予定 ※PC版は2013年発売予定)の体験会が開催された。
※出展されたのはプレイステーション3版。
最初に、カプコンの江城元秀プロデューサー、伊津野英昭スーパーバイジングディレクター、内田洋平アシスタントプロデューサーが登壇し、本体験会で楽しめるバージョンについて説明した。
今回用意されたのは、東京ゲームショウ2012に出展された体験版をさらにブラッシュアップさせたバージョン。遊べるステージは、東京ゲームショウ2012と同じ、“監視する街”(チュートリアル)、“刃を抱いて眠れ”(ボス戦)のふたつだが、新たに難易度が選択できるようになっていた。
選べた難易度はヒューマン、デビルハンター、ネフィリム、サン オブ スパーダの4種類。それぞれイージー、ノーマル、ハード、ベリーハードに当たる。登場する敵も変化するというサン オブ スパーダは、ふたつのステージをクリアーすることで選択できる仕組みになっていた。
また、本体験版には“シークレットミッション”も収録。シークレットミッションとは、ステージのどこかにあるブロンズ、シルバー、ゴールドのカギを見つけ出し、それぞれのカギに対応する扉を見つけて入ると挑戦できるもの。“監視する街”では、ブロンズとシルバーのシークレットミッションが楽しめる。
開発スタッフによる解説の後、お待ちかねの試遊タイム(約1時間)がスタート。今回は、テレビでの試遊に加え、ソニーのヘッドマウントディスプレイHMZ-T2でのプレイも楽しめた。記者も体験させてもらったが、目の前に『ディーエムシー』の画面だけが広がる中でのプレイは、まるでLimbo(リンボ……現実世界と魔界が交錯する場所)に入り込んだような臨場感を味わわせてくれた。
試遊の後は、開発スタッフによるトークショー。ここで、本作にトレーニングモードである“道場”(海外版では“DOJO”)が収録されることが明らかになった。このモードでは、画面右側に、その攻撃から派生する技の一覧が表示されるようになっている。
続いては、来場者から寄せられた質問に開発スタッフが答えるコーナー。
■開発の苦労話を教えてください
「苦労してないことがないぐらい、いろいろあります」と江城氏。本作を開発しているニンジャセオリーは、イギリスのケンブリッジにあるのだが、江城氏らは「10回は楽勝で超えている」というぐらいケンブリッジに通ったらしい。イギリス滞在中は、朝9時にスタジオに入って、昼休みがあって、そこから夜までずーっとミーティング……というハードなスケジュールで、観光する暇もなかったとのこと。
カプコンとニンジャセオリーでは、日常で使用している言語が違うため、お互いの言いたいことがわかるようになるまでかなりかかったとのこと。それでも、同じゲーム開発者だからか、「ビシッ、バーン、ガッガッガドーンです」というと伝わったとか。また、伝えるのに苦労したものとして、“メリハリ”の概念、“巨大ボス戦”の概念が挙げられた。
■ダンテのモデルはいるのですか?
気になるダンテのモデルは「とくにいない」とのことだが、開発中、ニンジャセオリーが考える“ダンテのイメージにあったモデル”のさまざまなパーツが参考にされ、デザインが修正されていったという。黒髪、短髪は海外でカッコいいとされているそうだ。
■ブラッディパレスはあるのでしょうか
シリーズおなじみの要素である“ブラッディパレス”。江城氏らは、「ぜひ入れたいなと思っています」とコメント。近日中には情報を公開できる……という気になる発言もあったので、楽しみにしていてほしい。
■コンフィグで、ボタンの設定はできますか?
ボタンひとつひとつを設定できるようになっているとのこと。自分がプレイしやすい形に設定して楽しもう。
■初心者へのアドバイスをください
ゲーム初心者にとって難しいと思われるものとして、“右スティックでのカメラ操作”が挙げられた。ステージをいろいろな角度から眺めれば、エンジェルリフトで行ける場所や、隠し要素がある場所などがわかるはず、とのことだ。
また、アクションでおすすめされたのは“ディレイコンボ”。このコンボは最初から使えるわけではなく、“アップグレードポイント”を使って解放することで使えるようになる。このコンボは地上でも空中でも使用可能なもの。敵に「1、2……」と攻撃を加えたら、そのまま攻撃を続けるのではなく、「1、2、一拍、3、4、5……」一拍置いて攻撃することで、攻撃回数が増えるのだ。空中で行えば、滞空時間が長くなり、スタイリッシュランクが上がりやすくなるのでオススメだ。
■ターゲットのロックオンがなくなった理由は?
ロックオンについては、じつは『デビル メイ クライ3』のころから、なくしたいと考えていたとのこと。操作が複雑になることで、プレイのハードルが上がるためだという。今回のロックオンがなくなった形は、開発スタッフが出した“ひとつの答え”とのことだ。
■やり込みは要素はどのぐらいあるのでしょうか?
プレイ時間について、ひとつのモードでエンディングに到達するまで十数時間、やり込むと100時間は遊べるとのこと。“周回プレイをする意味”がある作りになっているとのことなので、楽しみにしていよう。
最後に、内田氏は「公式ブログやツイッターなどをやっていますので、ご覧いただければと思います。初出の情報や開発秘話など、皆さんによろこんでいただけるものを発信していきたいと思います」、伊津野氏は「触ってもらえればわかってもらえる、という思いで作ってきました。ぜひ触った感想をいろんな人に伝えてください」、江城氏は「気が付けば長いこと開発してきたのですが、最初に掲げたコンセプトは変わっていません。新しい『デビル メイ クライ』を作りたいという思いで開発しました。「触ってみて印象が変わった」と言われるのはとてもうれしいです。もっと多くの人に触っていただきたいと思っています」とファンにメッセージを贈り、体験会は終了した。