ゲームではできない映画ならではの『バイオハザード』の魅力とは
2012年9月14日公開の映画『バイオハザードV:リトリビューション』の公開を皮切りに、10月4日にはナンバリング最新作『バイオハザード6』がリリース。そして本日10月27日からはフルCG映画『バイオハザード ダムネーション』が2D&3Dで全国ロードショーされる。公開初日、新宿ピカデリーでは『バイオハザード ダムネーション』の神谷誠監督、脚本の菅正太郎氏、そして小林裕幸プロデューサー(カプコン)の3人による舞台挨拶・トークショーが行われた。
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「前作が4年前。あっという間の4年間でした。同じ作品の続編として帰ってこれたのはありがたいことだなと心から思っています。映画を楽しんでください」(管)
「4年前の舞台挨拶で“皆さんの応援があれば帰ってこれます”というお話をさせていただいたんですが、帰ってくることができました。4年振りですが、私はそのほとんどをこの映画のために作業していたので、ずっとつながっている感じなのですが(笑)、またこのサイクルを続けていける結果になればうれしく思います」(神谷)
「私はほかの作品もやりながら本作に関わっていたのですが、4年ぶりにこの場に戻れたことをうれしく思っています』(小林)
上記挨拶でトークショーはスタート。この秋は実写映画『バイオハザードV:リトリビューション』、ゲーム『バイオハザード6』、そして『バイオハザード ダムネーション』と、立て続けに『バイオハザード』作品が登場。その中で、もっとも早くから制作がスタートしたのが『バイオハザード ダムネーション』とのこと。菅氏は『バイオハザード6』にも携わっており、シナリオを手掛ける際は、「作品それぞれにファンの方がいらっしゃるので、『バイオハザード ダムネーション』のシナリオを書く際も、『6』へと続いていることを意識して、キャラクターの心情ラインに齟齬がないよう、そこをいちばん重要視しました」とコメント。
前作と大きく違うのは、3D版の制作も決めた点。これは続編制作が決まったころに公開された『アバター』など3D映画の大ヒットを受け、今後は3D映画が増えていくこと、そして小林プロデューサーが実写映画『バイオハザードIV』の撮影を視察に行った際、そこで行われていた3D撮影に大きく影響を受け、『バイオハザード ダムネーション』も3D版の制作を決定したという。
CGのクオリティーも前作より向上した本作。それについては、CG業界自体の技術が底上げされていることを挙げつつ、スケジュールや予算などの関係から、どこまで突き詰めるかの線引きがポイントとし、「ゲームのクオリティーには負けないようにはしています」(神谷)。ちなみに、『バイオハザード6』を3Dにする考えは「ゲームは長い時間をプレイするものなので、3Dだと疲れると思う」(小林)という理由でナシ。
本作では、エイダとある人物のド派手なアクションシーンも見どころのひとつ。「キモになるアクションが欲しかったんです。東欧が舞台ということで、システマという格闘技をモチーフにしたアクションを盛り込んでいます」(神谷)。また、このアクションシーンについて小林プロデューサーは「ロング尺のアクションシーンは映画ならでは。ゲームだとなかなかできない」(小林)と述べ、それ以外にもゲームではできないことを意識して盛り込んでいるという。
最後に、それぞれが映画をアピールし、初日の舞台挨拶は終了。
「ハリウッドの映画版とは違い、ゲームとどことどこが地続きになっているかといったところを楽しんでいただければと思います」(菅)
「この秋は実写版があり、ゲームが発売されるなど“バイオ祭り”状態です。そのトリを務めるのが『バイオハザード ダムネーション』です。その“お祭り”を最後にさらに盛り上げられたらうれしいですし、応援していただければありがたいです。それがまた次に続くことにつながりまう。観ていただければおもしろいと思いますし、おもしろいと思っていただければ、友だちなどにも勧めていただければ幸いです」(神谷)
「最後にエンドロールで『バイオハザード6』のスペシャル映像が流れますので、まだプレイしてない人は、その映像を観て『6』にも興味を持っていただければと思います」(小林)
『バイオハザード ダムネーション』は本日10月27日から新宿ピカデリーほかにて全国公開(配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)。『バイオハザード』ファンならずとも楽しめる作品となっているので、ぜひ劇場に足を運ぼう。