12月8日にWii Uのローンチタイトルのひとつとして発売予定の、ユービーアイソフトのゾンビゲーム『ZombiU』。明日27日に秋葉原で行われるUBIDAY 2012でもプレイアブル出展予定の本作のプレイインプレッションを、ひと足先にお届けする。
書き手は、FPSライターのスオミ松崎。なお、今回プレイしたのはUBIDAY版のデモとは別のステージなのだが、注意すべき点をサバイバルガイドとしてまとめてあるので、UBIDAYに行く人はデモを最大限に遊びつくすために、行けない人は本作のポイントを把握するためにぜひチェックしてほしい。
●ゾンビサバイバル+FPS+Wii U=気になる!
ドモー、スオミ松崎です。12月に発売されるWiiUのタイトルの中でも僕が気になっているのが、ユービーアイソフトさんの『ZombiU(ゾンビU)』。
どんなゲームか簡単に説明すると、ゾンビが徘徊し、阿鼻叫喚の地獄絵図と化したイギリスを舞台としたサバイバルFPS。主食がFPSで、さらにゾンビ好きな僕としては、発売前の『ZombiU』をどうしても触りたい! と思い、ファミ通.comの編集さんに相談。運がいいことに触ることができたのでプレイレポートをお届けしちゃいますよ!
Episode0:チュートリアル・オブ・ザ・デッド
ゲームをスタートするとオープニングが始まるんですが、これがまた頼りなさそうなキャラクターが登場するんですよ。なんというか、幸が薄くて頼り甲斐なさそうなオジサン。このオジサンが周囲をゾンビに囲まれてたところに、スピーカーから天の声が聞こえてくる。
詳しい会話は製品でのお楽しみということで、このスピーカーの謎の男が、逃げ道を用意してくれるとのこと。ここでキャラクターの操作が可能になり、迫り来るゾンビから逃げるために、必死で逃げる。……のだけど、道を間違えて死亡。チュートリアルステージだからといって気を抜いちゃ駄目なんだなと思い知らされました。
で、死亡すると本当は別のキャラクターを操作するところから進むのだけど、納得がいかなかったのでセーブデータを削除して最初からやり直し。今度は道を迷わず進むことができた次第。
ZombiU Survival Guide1:キャラクター
本作の操作キャラクターは、死亡するごとに交代していく。ヒーローではなく、生存者を地下鉄の隠れ家に集めてはサバイバーに仕立てようとする謎の男(aka天の声)が連れてきた一般人として生き延びるのだ。ゲームの進行と進行上欠かせないツール類、隠れ家にある共有アイテムボックスの中身などは、新キャラクターに交替しても引き継がれる。
ちなみにチュートリアルは明るい方に進んでいくのがオススメだが、見誤ると割とあっさり死ぬ。チュートリアルで死んだ場合はショートカットされて隠れ家からのスタートとなる。
Episode1:地下鉄でゾンビとクリケット
指示に従いながら進むと地下鉄の駅のような場所へ到着。あらかじめ配置されているタブレット型の端末を入手し、構内で武器を見つけることに。ゾンビと戦闘になるんだろうなぁなんて思いながら歩いていると、受付のような場所で動かなくなっている男性を発見。両手を合わせ、心のなかで念仏を唱えつつ、遺体からクリケットバットを取った瞬間、見事に襲い掛かられる俺。お約束すぎる! と、思いながら必死に殴り無力化。2、3発で倒せるかなと思っていたら頭部に5回くらい攻撃しないと倒せなかったんですよ。僕なら1発で昏倒するだろうなと一瞬おもったんですが、そもそもゾンビだし痛み感じないから関係なさそう。
ZombiU Survival Guide2:武器
初期武器はクリケットバット。冒険を進めるにつれ、銃なども手に入るようになる。攻撃はZLボタンでフォーカスしてZRボタンで攻撃というFPSスタイルを採用。CERO D(17歳以上対象)である本作、海外版からの規制が気になっている人も多いかもしれないが、首の切断面が暗くなっていたりはするものの、首そのものはちゃんと吹き飛んだりする。むしろ一人称視点で鈍器を使って力任せにバッコンバッコン殴ったりするのは、一人称視点のオープンワールドゾンビアクション『デッドアイランド』を引用せずとも実に野蛮でよろしい感じ。
また、通常の攻撃ならダメージを受けるだけだが噛まれると一撃死なので、ZRボタンで出る払いのけを積極的に使っていきたい。「もうちょっとで倒せる!」という時こそ、豪快にスカって死亡というのは避けたいもの。180度ターンなども組み合わせれば、生存確率はさらに上がるだろう。
ちなみに、初期武器がクリケットバットなのは、本作同様に現代イギリスを舞台にした傑作ゾンビコメディ映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』のオマージュかと思われる。
Episode2:超タブレット端末(または手元のWii Uゲームパッド)
そんなこんなで周辺の安全を確認したらLボタンを長押し。すると、手持ちのタブレット端末をかざし、周辺をスキャンすることが可能になる。このとき、テレビのモニター側はキャラクターがタブレット端末をかざしている映像が表示されるんだけど、手元のWii U ゲームパッドにはタブレット端末に内蔵されているカメラの映像が表示される。
で、周辺にアイテムが落ちていないか、ドアがないかなどをアナライズできるのだけど、これが面白い。端末を構えているキャラクターと同じ事ができるから没入感がハンパないんですよ。ちなみに、Wii U ゲームパッド上にアイテムの位置が表示されるんだけど、タッチ操作をすることで、テレビのモニター側にもアイテムの位置を表示させられる仕様でした。
そしていろんな場所をアナライズしていたところ、監視カメラをハッキングしろとの命令が。何かとこの“天の声”に助けられているので従いつつ監視カメラをハック。すると、Wii U ゲームパッド上に周辺のマップが表示され、自分がどこにいるのかが一目瞭然に。FPSだとマップを把握できずに迷っちゃう人いるけど、Wii U ゲームパッドに目を落とすだけで位置確認できるのは便利。初見でマップを把握できていなかった僕も大助かりでした。さらに、潜水艦のソナーのような機能もあり、これでゾンビがどこにいるかも分かるスグレモノ。超便利っすねこれ。
ZombiU Survival Guide3:端末
謎の男が用意してくれていた端末には、スキャン機能(敵やハッキング対象のマーク、アイテムの検出、ドアの状態の確認など)、ソナー機能(動いている敵や動物の検出)などが詰まっており、プレイヤーの生存に欠かせないアイテムである。
ちなみに、ゾンビと動物の区別まではつかず、アイテム持ちの敵の反応があると思ったらネズミかカラス(倒すと肉が手に入るのでアイテム持ち)でぬか喜びに終わることもしばしば。
なお、Wii Uゲームパッドはアイテムのインベントリーやマップ表示、監視カメラの操作、セキュリティパネルの操作やバリケード破壊やピッキングのミニゲーム(タッチ操作で行う。内容は非常にシンプル)などにも使う。
Episode3:キャプテン・スーパーマーケット
んでまぁ、指示に従ってイロイロとこなしていると、とあるスーパーマーケットに行って欲しいと言われるんですね。地下鉄構内から指定されたエリアに到着すると、ゾンビがわんさかいるわけですよ。でも、可燃性のドラム缶とかモロトフ・カクテルが落ちているんで有効活用。ゾンビの手の届かない高台からポイポイと投げまくり、一掃に成功。
で、指定されたスーパーマーケット内に入るため、バックヤード側から店に入ろうとしたとき、むりやりドアを開けたのか、セキュリティが働き周囲に警報が鳴り響く。「あー、こりゃゾンビがモリモリと湧くんだろうなぁ」と思っていたら、前から後ろから大量に出現。決死の覚悟で迎撃! が、見事に死にました。
冒頭でも書いたけど、このゲームで死亡すると操作するキャラクターが変わっちゃいます。隠れ家からさっきの場所までもう一回行くと、さっきまで僕が操作していた頼りなさそうなオジサンがゾンビに。ものすごく切ない気持ちになりながらも、今まで本当にアリガトウ! と、感謝の念を込めつつ撲殺させて頂きました。
ZombiU Survival Guide4:キャラクターとアイテムのロスト
前述したように、通常のモードでは、死亡時は別のキャラクターで再スタートすることになる(死んだら終わりのサバイバルモードもある)。死亡地点には先程までプレイしていたキャラクターがゾンビとなって徘徊している。バックパックを持っているし、死亡時のスコアも表示されているので、見分けやすい。殺すと、さっきまで持っていたアイテムを回収できる。
しかし、アイテムを回収する前に再度死亡してしまったりすると、アイテムを持っている2つ前のキャラクターはロストし、今死んだばかりのキャラクターがゾンビとなる。必ずしも今持たなくていいアイテムや、取っておきたいだけのアイテムなどは、隠れ家の共有ボックスに入れておくのをオススメしたい。
Episode4:女王陛下の007はどこに行った
いざ目的地のスーパーマーケットに入ると、イロイロなアイテムがあるんだ。で、持ち運べるアイテムのスロット数が決まっているので、今後の展開を予想しつつ取捨選択しなければならないのだけど、まーこれが難しい。下手に弾薬を持ちすぎると回復系のアイテムがなくなるし、逆もまたしかり。難しいなぁ。
店内に出現するゾンビを蹴散らし、外に出ると体に電気をまとったゾンビが出現! なんだこの特殊なヤツは! と、逃げようとするものの、慌てている内に体力を削られ、「あー、ドラム缶残しておけばよかったかもなぁ」と後悔の念にかられつつ死亡。まぁ、倒さなくても逃げきればオーケーな場面なんですけど。
そして、新キャラで気を取り直していくつかのミッションをこなしていくと、ついにやってきましたバッキンガム! ビクトリア・パークの地下下水道を通って地上に上がり、周辺を警戒! って、ここトレイラーで出てきた場所じゃないですか! 何度もくり返し映像を見ているので余裕だろうと思ったんですが、突如として大量のゾンビに追い回され、撃っては下がり、撃っては下がりをくり返していたものの、背中には冷たい壁の感触。……数分後、新キャラクターで過去の自分を撲殺することに。
いやー、各エリアごとに地下鉄の駅から行けるショートカットが無ければ心が折れてましたね絶対。そんなわけで、探索を進めるも、残念ながらタイムアップ。動きが遅いのに、にじり寄られる恐怖感はマジ凄いです。
ZombiU Survival Guide5:エリア間の移動
本作はオープンワールドタイプのゲームではなく、各エリアは分かれている。隠れ家近くのマンホールがショートカットルートになっており、一度各エリアで隠れ家に繋がるマンホールを見つければ、通路などを通らずに一発で移動可能になる。
Episode5:感想・オブ・ザ・デッド
さて、遊んでみた感想ですが、予想より全然楽しかった! というのが正直なところ。Wii Uという新ハードを触っているための補正も当然あるんだけど、ちゃんと遊ばせ方を研究して制作している感じがしました。僕としては、アイテムを探す時のスキャンが楽しかったかなぁ。
ゾンビ側のリアクションは基本的に、人間を見ると1歩1歩間合いを詰めてくるタイプで、プレイした範囲では走りだすようなゾンビとは出会わず。となると、もの凄く地味なゲームに思えるかもしれない。
でも、気付いたら何人ものゾンビに囲まれていて大パニックという、ゾンビ映画ではお約束のパターンがあるおかげで大満足。実際にゲームを遊びながら「あー、ゾンビゲーってやっぱこれじゃないと!」なんて思いました。ヒタヒタと寄られる恐怖は、ゾンビ映画好きなら共感してもらえるはず。あ、音響も良いので是非ヘッドホンでのプレイを推奨します。
まだ見ぬ登場人物や景色がたくさんありそうな『Zombi U』。日本でのWii U発売と同時にリリースされるということで、バッチリ予約しました! とりあえず、イメージトレーニングでもしながらゾンビアポカリプスに備えておきますかね! ではでは!!
(C)2012 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. ZombiU Logo, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.
※画面は開発中のものです。