為替相場が円高に推移した影響などを受け業績予想を修正

 2012年10月24日、任天堂が平成25年(2013年)3月期第2四半期決算短信(連結)を発表。また、2012年年4月26日に公表した通期業績予想を修正した。

 第2四半期累計(2012年4月~9月)の状況は、ニンテンドー3DSでは、新たなサイズバリエーションとして“ニンテンドー3DS LL”を日欧で7月、米国で8月に発売し、ハードウェア全体での販売台数は506万台となった。ソフトウェアについては、『New スーパーマリオブラザーズ 2』をパッケージ版とダウンロード版のふたつの形態で販売し、300万本を超えるヒットを記録した。このほか、前期に発売した『スーパーマリオ 3Dランド』、『マリオカート7』などの定番タイトルも好調であったことに加え、サードパーティーのタイトルからもヒット作が生まれたことなどにより、ソフトウェアの販売本数は1903万本となった。

 ニンテンドーDSシリーズ(DSi LL/DSi/DS Lite/DS)では、国内で6月に発売し、欧米で10月に発売となるポケットモンスターシリーズの最新作『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』が合計426万本の販売となったが、世代交代が進み、ハードウェアの販売台数は98万台、ソフトウェアの販売本数は1730万本に留まった。

 Wiiでは、マリオパーティシリーズの最新作『マリオパーティ9』がミリオンセラーを記録したが、新規タイトルが少なかったことなどにより、販売数量はハードウェアが132万台、ソフトウェアが2374万本となった。

 これらの状況に加え、為替相場が円高に推移した影響などにより、売上高は2009億円(うち、海外売上高1271億円、海外売上高比率63.3%)となった。また、営業損益では、当四半期に製造を開始したWii Uハードウェアの収益性が厳しいこともあり、291億円の損失になり、さらに為替差損が232億円発生した結果、経常損失は472億円、四半期純損失は279億円となった。

 また、2013年3月期通期連結業績予想数値が修正された。

○前回発表予想
売上高 8200億円
営業利益 350億円
経常利益 350億円
当期純利益 200億円

○今回修正予想
売上高 8100億円
営業利益 200億円
経常利益 100億円
当期純利益 60億円

 業績予想修正の理由は、為替相場が期初の想定を上回る円高に推移していることや、上期の実績及び今後の見通しをもとに、各ハードウェア及びソフトウェアの予想販売数量の構成などを見直したためとのこと。下期も引き続き、ニンテンドー3DSの販売に注力するとともに、Wii Uを世界の主要地域で年末商戦時期に発売し、業容の拡大を目指すという。