「あまりロック道を通ってきていないんです」

魂に火が点いちゃってもう大変なんス!『ロックスミス』プレイインプレッション_09

ドモー、スオミ松崎です。今回のインプレッションではユービーアイソフトさんから発売された『ロックスミス』ということでなんですが、ふだんはハッピーハードコアやガバ、マキナといったハードコアテクノばっかりを聴いておるタイプの人種でして、ハッキリ言ってしまえば、BPMが早めの打ち込み系の音楽以外は、たまにしか聞かないんですよね。そんな僕が知識ほぼゼロの状況から『ロックスミス』をプレイしてみるという、なんとも不可思議な事態となっていますが、だからこそ見えてくるものあるんじゃないかってことで、頑張ってプレイしてみようと思います。

このタイトルのプレイヤーにとって最初のハードルになるのが、ギターを用意することだったりしませんか? ちなみに僕は持ってませんでした。が、運のいいことに、ギターを何本も所有している元ギターキッズが近くに住んでいたので、拝借することに成功。いやー、拝借できなかったら、ここで企画終了だったのでありがたい限り。彼に話を聞いたところ、最近は本当に安価で質のいいギターが販売されているようです。昔は一番安い物でも、4~5万は軽く超えたとか超えないとか……。『ロックスミス』のPS3版とギターがセットになった商品もあるみたいだし(→詳しくはこちらの記事をチェック)、これから始めるならちょうどいいかもしれないね。

ゲームディスクを本体に入れ、ソフトに同梱されるリアルトーンケーブルをゲーム本体とギターに接続すれば準備完了。さっそくゲームを起動したところ、弦を適切な状態にするためのチューニング画面が起動。1本ずつ調整が終わるとチュートリアルが開始される。

ギターを演奏するための初歩的な話を映像込みで説明されますが、かなりわかりやすく説明をしてくれます。超弩級のギターシロウトである僕には本当にありがたいことです。でも、言われたことが頭から抜け出やすい性格なので、何度もくり返してようやく把握できたのはここだけの話。

魂に火が点いちゃってもう大変なんス!『ロックスミス』プレイインプレッション_05

そんなこんなですが、さっそくゲーム開始。いきなりコードでの演奏とかではなく、音楽に合わせて指定されている音を出すところからスタートです。おそらくですが、日本人にはなじみのある音ゲー感覚で遊べるんじゃないでしょうか。それでも最初はミスのオンパレード。とても人に聴いてもらえるような演奏じゃないんだけど、少しずつ指の動かし方を体が覚えだすとそれっぽいけどなんか違う感じで音が出せるようになる。

さらに、くり返し同じ曲をプレイしていれば、自分なりに指の動かし方を補正して、ピックで何弦を弾くのかも覚えられるように。すると、先ほどのそれっぽいけどなんか違う感じの曲がそれっぽい曲に変わります。この徐々に自分が上達している過程がハッキリと実感できるのは、本物のギターを使用しているからじゃないかな? まぁ、「ギターは凄く難しい」という先入観が僕にあったからこそ、少しずつ上達している過程に感動しているのかもしれない。いや、実際難しいんだけどね。

そうそう、このゲームでおもしろかったのが難度調節。演奏中に適切なタイミングで指定されている音を出していくと、リアルタイムで自動的に難度を調節してくれるんです。早い話が、プレイヤーの技術力が上がるにつれて、譜面が少しずつ変化するのね。それも演奏中に。なので、「お、ここもう大丈夫じゃないか?」って思っていると、譜面が変化して少し難しくなる。いきなり変化するので最初は凄くとまどってミスしまくるんだけど、これが対応できるようになりだすと、さらに難度があがる……といった感じ。

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日本語版『ロックスミス』には、海外版ではDLCとして配信されたベースギターモードも収録されています。ってことは、「ベースギターが必要なのかな?」と疑問に思いますよね。でも、ギター1本あればベース代わりに使用することも可能なので、新たにベースを買う必要なし。とはいえ、やっぱり本格的に楽しむならベースも欲しいところなんだけど、僕はギターを使用してのエミュレーションを選択。基本的な遊び方のシステムはギターと共通なので、とくに違和感なく遊ぶことができました。もし、低音をバシバシ出して演奏してみたいのなら、このモードを遊んでみてはいかがでしょうか。僕個人としては、ベースのほうが楽しかったりしたんですけどね。

こんな感じで『ロックスミス』を数日遊んでみたんですが、とにかく弦を抑える指先がイテェ! でも、少しずつ演奏できるようになるから中断するタイミングがないといいますか、そのままガツガツと遊んでしまうのが怖いところ。んで、やっぱり好きなバンドの曲があると断然燃えるんだけど、個人的にはMEGADETHのパック(※)なんてダウンロードしちゃったら大惨事になりそうだ。いや、そのまえに腕前が上がらないと曲に失礼かもしれないし、とりあえずやり込むしかねぇな!

 ※Megadethソングパック(1セット価格 XBL:640MSP / PSN:960円)はソフト発売日からダウンロード配信開始。収録曲は「Symphony of Destruction/シンフォニー・オブ・デストラクション」、「Hangar 18/ハンガー18」、「Public Enemy No. 1/パブリック・エネミー・ナンバー・ワン」(全三曲)。1曲ずつ購入する場合は、XBL:240MSP / PSN:360円。このほかにも70曲以上のダウンロード配信を予定している。

ちょっと話がそれてしまったけど、本物のギターでの演奏を始めるにはちょうどいいタイトルだなぁというのが正直な感想。なによりも、ゲームを遊びながら本物のギター奏法を学べる点は、面倒くさそうな教本を読んだりするのが苦手な人(というか僕)にはピッタシだしね。

アニメの影響でギターを買ったはいいけれど、部屋のディスプレイと化してしまった人。けっこう多い気がするんですよ(僕の周りを見た感じ)。せっかくなので、『ロックスミス』をきっかけにギターを始めてみるのもいいかもね。あ、アニソンのDLCパックとか出れば需要あると思うんだけど、いかがでしょうか?>ユービーアイソフトさん。個人的には、METALLICAの「St.Anger」や「Enter the Sandman」を収録したDLCパックが欲しいっス!

■著者紹介 スオミ松崎
スオミ松崎だったりBRZRKだったりと、複数のライターネームを所有するフィンランド人ハーフ。主食は洋ゲーやFPSだが、選り好みはせずギャルゲーも楽しむオールラウンドプレイヤー。でも、ストラテジータイプは大の苦手。

魂に火が点いちゃってもう大変なんス!『ロックスミス』プレイインプレッション_10

『ロックスミス』
メーカー ユービーアイソフト
対応機種 X360Xbox 360 / PS3プレイステーション3
発売日 2012年10月11日
価格 8,880円(税込)※リアルトーンケーブル同梱
ジャンル リアルギターゲーム
備考 ※リアルトーンケーブル単体は2,940円(税込)