WRC公認ゲーム最新作

 サイバーフロントから、2013年1月17日に発売予定のプレイステーション Vita、プレイステーション3、PC用ソフト『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』。本作は、2012年にWRCに復活したラリーモンテカルロを含む、2012年チャンピオンシップを体感できる、FIA(国際自動車連盟)公認のラリーゲーム。車両やコースなどのグラフィックを一新し、独自開発のゲームエンジン“Spikengine”を使用して、進化した迫力のラリー映像を楽しむことができる。さらに、今作からシリーズ初の天候システムを導入。雨や雪の中を走るステージが実現したほか、2013年シーズンから投入される予定の“Volkswagen Polo R WRC”も収録されている。

『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_11

・WRCとは?
FIA(国際自動車連盟)公認の、モータースポーツの世界選手権。使用するマシンは市販車に改良を加えたもので、コース自体も一般公道を使用する。世界各国で開催され、天候や路面状況も競技内容に大きく影響するのが大きな特徴だ。

■WRC3での要素
<2012年の目玉! あのモンテカルロがゲームでも復活!>
本作では最新シーズンのチーム、ドライバー、車両を網羅し、2012年シーズン最大の目玉であるラリーモンテカルロも勿論収録。ラリーモンテカルロは、WRCの開幕戦としておなじみだが、2009年以降WRCのイベントとしては開催されておらず、2012年に待望のWRC復帰を果たした。そのモンテカルロが久々にゲームでも復活。ラリーファンなら絶対に走破したい!

『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_04
『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_03
『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_05
『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_06

・『WRC PLUS』編集部が詳しく解説!ラリーモンテカルロとは?
世界最古のモータースポーツイベントのひとつに数えられるラリーモンテカルロ。初めて開催されたのはまだ自動車自体も普及していなかった1911年。現在まで100年以上の歴史をその道程に刻んでいる。 ラリーモンテカルロといえば、道幅が狭くテクニカルな峠道の“チュリニ峠”や“システロン”といった名物ステージの数々が有名だ。路面はターマックだが、開催時期が1月のため例年雪や凍結に見舞われ、さらに日の当たる時間帯によって刻一刻と変化する路面コンディションは、走る者を苦しめながらもチャレンジングなラリーを演出する。本作にもこれらのコースが収録されている。開催初期はパリ、ベルリン、ウィーン、ブリュッセルなど、ヨーロッパの各都市からモナコまでの道程を競う、耐久レース的な側面もあるラリーだったが、SSラリー(スペシャルステージラリー。競技区間におけるタイムアタック形式で最速タイムの合計積算)が普及するなかでラリーモンテカルロも徐々に変化していく。しかし、2008年にWRCが隔年開催(ローテーション制度)を採用しWRCカレンダーから外れると、ヨーロッパで人気のラリーシリーズ、インターコンチネンタル・ラリーチャレンジ(IRC)として開催。伝統と格式あるラリーモンテカルロは、世界選手権の冠がなくても人気を集めた。それからもIRC開幕戦として1月に開催されてきたが、2012年、ついにラリーモンテカルロはWRCに還ってきた。5日間の開催という近年のWRCにない規模で、昔ながらのフランスとモナコのステージが復活。WRCのアイコンとして1年の開幕を華々しく彩った。

<新エンジンで生まれ変わったWRC3!迫力のグラフィックを体感しよう>
Milestoneが本作のために独自開発したグラフィックエンジン“Spikengine”。これは、これまでに数々のレースゲームを手掛けてきたMilestoneならではのノウハウが生かされている最新のエンジン。ライティングやシャドウなどの表現能力を向上させ、より美しくリアルなラリーゲームへと進化した。また、エンジン変更に伴い、コースや車両などのモデリングも全面的に見直し。路面の感触から既存車両の質感まで、すべてがレベルアップしている。

『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_10
『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_01
『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_02
▲前作『WRC2』のグラフィック。
▲本作では、まるで本物のようなモデリングと質感へ。
▲コースだけでなく遠景のグラフィックも一新された。

<雨や雪のコースも楽しめる!>
本作では、これまでのシリーズで要望の多かった天候要素がついに実現。雨や雪の降るコースが楽しめる。悪天候のコースは、いままでとは一味違う走りでなければ好タイムは出すことが難しい。まさにドライバーの腕の見せどころだ。

『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_08

<2013年を先取り!フォルクスワーゲンのテストカーに乗れるのはWRC3だけ!>
2013年シーズンから投入が予定されている“Volkswagen Polo R WRC”。フォルクスワーゲンチームが 現在テスト走行を重ねているなか、ゲームではいち早くそのテストカーを再現している。開発段階のフォルムをじっくりと観賞できるのは もちろんのこと、ここでしか味わえない特別な走りがプレイヤーを待っている。

『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_07

・『WRC PLUS』編集部が詳しく解説!フォルクスワーゲン・ポロR WRCとは?
2013年より、ついにフォルクスワーゲンが世界ラリー選手権(WRC)に参戦する。そのために新規開発されたワールドラリーカー(WRカー)が“ポロR WRC”だ。 エンジンは1.6L直噴ターボエンジンを独自に開発。最高出力は300馬力にも達する。巨大なオーバーフェンダーと空力性能を追求する大型のウイングは、現代のWRカーのトレンドだ。サスペンションストロークなども拡張されており、グラベル(未舗装路)、ターマック(舗装路)、ジャンプなどのあらゆる路面を走破できるだけのポテンシャルを秘めている。いずれのマシンも駆動方式は4WDだが、規定によりコスト削減の面から電子制御技術などは大幅に規制されており、フロント、リヤのLSDはともに機械式となっている。マシンの開発を担うのはフォルクスワーゲン・モータースポーツ。チーム監督は元フォードのヨースト・カピートが務める。また、1990年、92年とトヨタ・セリカを駆り、日本メーカーを初めて世界チャンピオンに導いたカルロス・サインツも開発テストに携わっている。エースドライバーには、絶対的王者セバスチャン・ローブを唯一追い詰め、渡り合える逸材と言われる、フランス人のセバスチャン・オジエが決定。セカンドドライバーには、ターマックを得意とするダニ・ソルドや、今年のフォードのエースであるヤリ-マティ・ラトバラら複数の名前が挙がっている。 フォルクスワーゲン・モータースポーツは、2012年はテストに専念しているが、オジエと若手ドライバーに対して、グループ企業のシュコダが作り上げた“ファビアS2000”でWRCを走らせ、チームスタッフも含めて実戦経験を積ませるためのトレーニングの場ともなっている。テストでは、マシン各部の耐久性やスピード、セッティング、空力性能などを見直し続けており、2013年早々からシトロエン、フォード、MINIらを脅かすことが予想される。 WRCは市販車のイメージを強く残すマシンで世界中の一般道を走破する競技のため、市販車のイメージアップにつながりやすいと言われる。小排気量ターボで環境性能と走行性能を両立するフォルクスワーゲンにとってもWRCでの勝利の意味は大きいが、他の自動車メーカーにとっても、世界トップの自動車メーカーのひとつであるフォルクスワーゲンを打ち倒し、一般道最速の座を勝ち獲ることでブランドイメージを高めることができるのだ。フォルクスワーゲンの参戦が、他の自動車メーカーの参戦を呼び込む可能性がある。 WRCデビューは来年1月開幕戦のラリーモンテカルロ。世界トップの企業が本気で取り組むこともあり、2013年のWRCを大いに盛り上げてくれるだろう。

<海外PS3版DLC“Classic Mini Cooper S 1964”も日本語PS3版ではあらかじめ収録!>
海外PS3版ではDLCとして配信される往年の名車“Classic Mini Cooper S 1964”も日本語プレイステーション3版ではあらかじめ収録されている。ラリーモンテカルロ初優勝を成し遂げたこの車両でコースを走れば、気分は1964年へタイムスリップ!

『WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ』2012年チャンピオンシップをいち早くゲームで楽しもう_09

・『WRC PLUS』編集部が詳しく解説!ラリーにおけるMINIの活躍
MINIがその名をラリー界にとどろかせたのは、WRCが設立される以前の1960年代、舞台はラリーモンテカルロだ。 1960年にBMCワークスより参戦したMINIは、63年にはラウノ・アルトーネンのドライブにより総合3位、64年にはパディ・ホップカークが初優勝を挙げ、その後も65年、67年と優勝を遂げている。 当時のライバルは4.7Lのフォード・ファルコンを筆頭に大排気量の後輪駆動車ばかり。実際、スピードだけではかなわなかったが、あらゆるマシンが同一条件で戦うために設けられたラリーモンテカルロ独自のエンジンサイズに応じた係数により、MINIは勝利を挙げた。 とはいえ、ハンデがあったから勝利できたと考えるのは間違いだ。 ラリーモンテカルロのコースは、その大半がアップダウンの激しい峠道。しかも冬に開催されているため、路面は雪、氷、雨などが入り混じる非常に厳しいコンディションだ。そんななか、勝負所となるダウンヒルセクションで、軽量で前輪駆動のMINIがスピードで勝る後輪駆動のライバルたちを圧倒。さらに、北欧人ドライバーによる左足ブレーキを駆使した走りにも対応できる、意のままに操れるハンドリングマシンであったことも理由のひとつだ。 サーキットレースと異なり、ラリーは天候、コース、路面、出走順、マシンコンディション、ドライバーのテクニック、精神状態など、あらゆる要素がすべてのドライバーで異なり、その組み合わせによって初めて勝利をつかみ取ることができる。1.6L直噴ターボエンジンを搭載する現代のWRカーを相手に、1000ccのMINIが勝利を手にすることは至難の技だが、本作で復活したラリーモンテカルロの凍結路で、MINIの魅力の一端をぜひ味わってみてほしい。