日本の特殊部隊、DLCとかで何とかなりませんかね……。

2012年9月20日から23日まで、幕張メッセで東京ゲームショウ 2012が開催中。エレクトロニック・アーツのミリタリーFPS(一人称視点シューティング)『メダル オブ オナー ウォーファイター』では、本作を開発しているDanger Close Studiosのプロデューサーであるルーク・タイ氏が来日し、メディアへのプレゼンテーションや、ステージで本作の解説を行った。本稿では、タイ氏によるプレゼンテーションに、その場で確認した質問の答え、すでに海外で発表されている内容などを織り交ぜつつ、情報をまとめてお届けする。

やっぱり相棒システムが面白そう! 『メダル オブ オナー ウォーファイター』プレゼンテーション情報まとめ【TGS 2012】_01
やっぱり相棒システムが面白そう! 『メダル オブ オナー ウォーファイター』プレゼンテーション情報まとめ【TGS 2012】_02

 マルチプレイ部分をDICEが開発していた前作『メダル オブ オナー』と異なり、本作ではDanger Close Studiosが全体を開発しているとのこと。これにあたって、DICEからDanger Closeへのスタッフの移籍も行われたという。
 ゲームエンジンは、そのDICEの『バトルフィールド3』でも使われたFrostbite2エンジンを採用しており、水の表現や細かな破壊表現なども進化。巨大暴風雨に見舞われたという設定のフィリピンのステージでは、水浸しになっているところも多く、これらの進化が十分に活かされていると言えそうだ。

やっぱり相棒システムが面白そう! 『メダル オブ オナー ウォーファイター』プレゼンテーション情報まとめ【TGS 2012】_05

 シングルプレイでは、前作にも登場した特殊部隊員、通称“プリーチャー”と“マザー”を中心に、世界各地でのテロとの戦いが描かれる。各エピソードは20人以上の元特殊部隊員への取材や、実際に起こった世界各地のテロ事件を題材にしており、グローバルかつリアルな戦いをヒーローであるプリーチャーの視点を軸に紡いでいく。

 すでにゲームプレイ映像が公開されているバシラン島でのミッションを実機デモで見せてくれたが、協力作戦で標的を狙撃範囲内に捉えているにも関わらず地元部隊の責任者の決断が送れたせいで失敗するシーンなどは、もしかしたらそういった経験をした元特殊部隊員の恨みが詰まっているのかもしれない。
 この戦闘の映像では、銃弾を分隊のメンバーに分けてもらう場面もある。仲間は単に賑やかしで存在するのではなく、弾を外しがちな人がストレスなくプレイするためのツールとしても機能しているのだ。

やっぱり相棒システムが面白そう! 『メダル オブ オナー ウォーファイター』プレゼンテーション情報まとめ【TGS 2012】_03
やっぱり相棒システムが面白そう! 『メダル オブ オナー ウォーファイター』プレゼンテーション情報まとめ【TGS 2012】_04

 マルチプレイのテーマは“特殊部隊 VS 特殊部隊”。10カ国から12の特殊部隊が参戦し、自分の国のプライドとともに戦える……というのだが、残念ながら日本の部隊は含まれていない。この点について氏に「日本の特殊部隊も何とかなりませんかね」と確認したのだが、「ごめんね、それよく言われるんだよねぇ」と、難しそうだ。うーむ、残念。

 プレイヤーは各特殊部隊からクラス(職業。アサルター、デモリッション、ヘビーガンナー、ポイントマン、スナイパー、スペシャルオプス)を選択してプレイする。ネイビーシールのスナイパーとかポーランドのGROMのアサルターといった具合。これはそれぞれ性能が異なり、次の特徴である“FireTeam”にも影響する。ちなみに、『バトルフィールド』とは違いビークル(搭乗兵器)はないが、クラスのスキルとしてヘリからの支援攻撃などを依頼することはできる。

 FireTeamは2人一組になるいわば“相棒”システムで、相棒になったプレイヤーの場所は壁の向こうにいてもわかるほか、復活時も拠点だけでなく、相棒の背後を選んでスタートすることもできる。
 ただし、その相棒が一定時間敵に発見されていない状態でないと復活できず、これがちょっとした駆け引き要素になっていておもしろい。要するに、相棒が銃をバリバリ撃っているような状況だとタイマーが頻繁にリセットされて、なかなか復活できないのだ。
 生き残っている側のプレイヤーにも自分の相棒が復活しようとしていることが表示されるので、それに気がついた所でグッとこらえて隠れて「待たせたな相棒!」と復活するのを待つか、そんなの気にせず相棒が諦めて復活先を変更するまで撃ち続け、自分のいる辺りまでムダに走らせるかはプレイヤー次第。
 FireTeamは正しく使えばかなり強力な機能になりそうな感がある。ポイントマンが迫撃砲を撃ってたまらず出てきた敵をスナイパーで倒すとか、ヘビーガンナーが侵入路に弾をばら撒いて釘付けにしたところをデモリッションのタンクモード(スピードと引き換えに重装甲になる)で倒しに行くとか、さまざまなアイデアがありえるだろう。どんな戦い方が生まれてくるか、今から楽しみだ。