東京ゲームショウ2012のSCEブースにて、プレイアブルが出展されている『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』。世界で初めて4人でのマルチプレイが遊べるとあって、開催前から注目を集めていた本作。その衝撃を体験したいと願うユーザーが、開場直後から長蛇の列を作っていた。本作のコンセプターであり、誰よりもユーザーにゲームを楽しんでほしいと願っていた稲船敬二氏は、どのような思いでその列を見つめていたのだろうか? TGS2012一般公開日の初日となる2012年9月22日、閉場間際のSCEブースにて聞いてみた!
TGSでいちばんと思うくらいの人気です(笑)
――ついに、一般の方々にプレイアブルを体験していただける日が来ましたね! しかも、いきなりの満員御礼です。
稲船敬二氏(以下、稲船) そうですね! 朝早くからたくさんの方に並んでいただいて、すごいテンションが上がっています。
――ユーザーからの反応はいかがですか?
稲船 プレイしていただいた方の反応はもちろん気になりますし、いい意見も悪い意見も取り入れて、すべてゲームにフィードバックしたいので、ツイッターなどを見させていただいているのですが……非常に好評で、うれしいですね! SCEブースでのイベントをネットで配信していますが、いい反応をいただいています。今日も朝から、実際に触っている方のプレイを横から拝見していたんですよ。今回のプレイアブルは少し難しめにチューニングしたのですが、うまい人が多くてびっくりしました。でも、そういう方々が「なるほど」いう感じで納得されているので、よかったです。
――外国の方も、たくさんプレイしていましたね。
稲船 世界観やゲームのスタイルが入りやすいみたいで、評価してくれる人がたくさんいらっしゃいました。おかげさまで、TGSでいちばん人気なんじゃないか、と思うくらいです(笑)。
――まだ未体験で、最終日(23日)にプレイしたいと思っている方に、注目してほしいポイントはありますか?
稲船 いままでのアクションゲームにはなかった、“考える”というおもしろさを体験してほしいですね。たとえば、体力がなくなってきたとき、自分が禁術を発動するための犠牲になってもいいと決めたら、回復をしなくてもいいんです。ほかのプレイヤーがひん死になっていても、逆に助けないで、その人を生贄に捧げることも許されます。スピーディーだけど、敵を倒すだけの一辺倒なアクションゲームではないというところを楽しんでいただきたいですね。
――何回か試遊させていただきましたが、倒したモンスターや倒れた仲間を救済するか生贄にするか、迷わされました。
稲船 アクションゲームでは、プレイの途中にデモシーンが入ったりして流れが止まるようなことは、ストレスになりかねないですよね。本作ではアクションの途中でも、プレイヤーは生贄か救済か、判断を迫られます。しかし、このような“考える”という要素が入ることで、よりアクションが磨かれていくんです。その部分を体験してほしい。TGSでは長い時間、お待たせしてしまうかもしれませんが、時間という犠牲を払っても、それ以上の“おもしろさ”という代償を提供できると思います。可能であれば、何回か体験していただけるとうれしいですね。1回目はスピーディーな展開を楽しんでもらって、2回目からは少し落ち着いて、周囲の状況を見ながら遊んでほしい。3回目、4回目と何度もくり返して遊ぶと、どんどんおもしろくなっていきます。でも、さすがにそれは難しいかもしれません。また、今回のTGSに来れない方もいらっしゃいます。そのためにも、今冬配信予定の体験版はしっかりとした内容にしたいと考えています。
――体験版は、TGSとは異なるバージョンとなるのでしょうか?
稲船 そうですね。もっとゲームの流れやストーリーもわかるようなものにしたいと思っています。TGSのプレイアブルでは、共闘することのおもしろさを伝えたかったので、犠牲にした部分もあるんです。配信する体験版は、そういった部分も含めて、かなりボリュームがあるものにしたいですね。本作の魅力をゆっくりと体験していただける内容になるので、期待してください。
TGS2012の最終日に『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』をとことん楽しみたいという人は、TGS2012試遊版の基本操作と魔法効果を解説する映像が公開されているので、事前に視聴しておくといいかも。本作の魅力が凝縮された内容なので、今回は体験できないという人も要チェックだ!