新コンセプト“ブラッドアーツ”で好きな攻撃が必殺技に
2012年9月20日~23日の期間、千葉県の幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ2012(20日、21日はビジネスデー、22日、23日は一般公開デー)。開催初日、バンダイナムコゲームスのブースで、『GOD EATER 2(ゴッドイーター2)』の新コンセプト発表会が実施された。
先日のSCEカンファレンスで、PSP版に加えてプレイステーション Vita版が2013年に同時発売されることが決定した本作。発表会ではそれらの情報を改めて紹介するとともに、3つの新コンセプトなどが明らかにされた。登壇したのはプロデューサーの富澤祐介氏とディレクターの吉村広氏。
ひとつ目の新コンセプトは、“ブラッドアーツ”。これは、プレイヤーが好きな技を使い込むことで、それが必殺技に進化するというものだ。たとえば、バスターブレードのチャージクラッシュを使い込むと、周囲の敵をまとめて串刺しにできる能力が負荷されるといった具合。また、ブラッドアーツによる必殺技進化は一方向ではなく、さまざまに分岐し、加えてレアなブラッドアーツも存在するという。全体のボリュームは、吉村氏いわく「煩悩の数(108つ)よりは多い」とのこと。
ふたつ目の新コンセプトは“キャラクターエピソード”の追加だ。『ゴッドイーター2』ではメインシナリオに加えて、キャラごとの専用サブストーリーが登場し、それらをクリアーすることで対象キャラとの絆が深まり、成長する。このキャラクターエピソードは、好きなタイミングでプレイできるとのことだ。
最後のひとつは“無線システム”で、名称の通り戦況の変化をオペレーターが逐次無線で伝えてくれるというものだ。アラガミの出現タイミングおよび位置などを伝えてくれるので、戦略の指針がより立てやすくなりそう。またともに戦う仲間たちも、ボイスでさまざまなアドバイスを与えてくれる。前作『ゴッドイーターバースト』でも戦闘中にボイスが含まれていたが、『ゴッドイーター2』ではそれらのボイスがよりバトルに結びつくようになった印象だ。
新コンセプトの発表に続いては、本邦初となるPS Vita実機でのデモプレイも。“亡都の騎士”というミッションを吉村氏みずから操作し、美麗になったグラフィックを披露。デモの中で同氏も語っていたことだが、PS Vita版では影の表現がより細かくなっており、アラガミたちの存在感がさらに増したように感じられた。
ステージ後半では“台場カノン”役の広橋涼と、フライトユニット代表の松本浩幸氏がゲストで登場。この場で、前作にも登場したエリックの妹である“エリナ・デア=フォーゲル ヴァイデ”(CV:阿澄佳奈)の参戦と、広橋演じる台場カノンの続投が発表された。前作から3年後が舞台となる『ゴッドイーター2』で、台場カノンは22歳と立派な大人になっているが、ステージで公開されたPVを見る限り“誤射姫”と呼ばれていたころからあまり成長はしていなさそう……。討伐対象を忘れてしまうといった珍プレイに対して、広橋が思わず「成長してなくないですか!?」とツッコむひと幕もあった。松本氏はPS Vita版が登場することで、キャラクター表現にこだわっているとコメント。現在はさまざまなモデルパターンを製作して、試行錯誤している最中のようだ。
そのほかの新情報としては、台場カノンをメインに据えたWebラジオの実施が発表に。2012年10月15日から月1回更新のペースで、“@バナフェスタウン”にて放送される。メインパーソナリティーを務めるのは広橋と富澤氏のふたり。広橋は「富澤と吉村さんは、私から見ると兄弟みたいに思えるので(笑)、『ゴッドイーター』兄弟のよさを出していきたいと思います」と番組への意気込みを語った。
また、雨宮リンドウ役の平田広明からのビデオメッセージも上映に。作品へのエールかと思いきや、まだ続投が決定していない“リンドウ”の続投を懇願するという内容で、「リンドウを出してください、お願いします」と富澤氏にメッセージを送っていた。
最後の挨拶では、富澤、吉村両氏から前作のデータ引き継ぎに関する情報もチラリと発表。データ引き継ぎが行えることだけは決定していることが報告された。詳細についてははまだ不明だが、「いままでの経験が無駄にならず、スムーズに『2』へ入っていける形」(吉村)を考えているそうだ。