アスラも思わず笑っちゃう、かも? 楽しいトークが炸裂
本日(2012年9月8日)から2012年9月17日まで、東京・コトブキヤ秋葉原館において、発売中のプレイステーション3/Xbox 360用ソフト『アスラズ ラース』に関する展示イベントが開催中。松山洋氏、下田星児氏によるトークイベント&サイン会も行われた初日の模様をリポートしよう。
この展示イベントでは、イメージボードや世界観・キャラクターなどの膨大な設定資料のほか、収録台本や特製フィギュア、海外での特典物、キャラクターデザインの時津祐介氏とCC2のアーティストで本作のアートボードを務めた細川誠一郎氏による描き下ろし複製原画など、貴重な資料などが多数展示されている。また、複製原画をはじめとしたグッズの販売も行われており、本作を味わい尽くしたい人にはうってつけの内容となっている。
『アスラズ ラース』から『インフィニティブレード3』が生まれる!?
初日の2012年9月8日は、本作を制作したサイバーコネクトツーより、制作総指揮の松山洋氏と、ディレクターの下田星児氏が登場し、トークイベントとサイン会を行った。多彩な話題が飛び出したトークイベントだったが、とくに興味深かった内容を一部紹介しよう。
まず松山氏からは、発売から半年以上が経過したタイミングでこうしたイベントを行う意図が語られた。松山氏は、発売日までは盛んにプロモーションを行うが、発売をピークにしてプロモーションがピタリと終了する、ゲーム業界の慣例について言及。ゲームメーカーは複数のタイトルを抱えているのが当然なので、仕方がない面もあるとしつつも、「でも、寂しいもんは寂しいよね」(松山氏)。ゲームを遊び終えた後、誰かと楽しい思いを分かち合いたいと考える人は多いはずで、こうしたイベントを積極的に開催するのも、そうした思いに応えたいという考えがあるからなのだそうだ。
下田氏は、サイバーコネクトツー本社福岡スタジオで『アスラズ ラース』の制作を終えた後、今年5月から「出張に行きます」ということで、同社東京スタジオに。しばらくはウィークリーマンション暮らしをしていたが、東京スタジオで本格的に仕事をする必要が出てきたため、なし崩し的に東京住まいになっているのだとか。ちなみに現在は、未発表の新プロジェクトにかかりっきりだそうだ。
その下田氏は、東京暮らしになって変化した点として、今回のように、イベントに出演したり、直接見たりする機会が増えたことを挙げ、それが大きな刺激になっていると語る。
下田氏は、先日開催されたコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス“CEDEC 2012”でも、アンリアルエンジンを使った開発手法に関するセッションに参加しているが(リポートは【コチラ】)、そこでのおもしろいエピソードを披露してくれた。このセッションでは、海外のスタジオからも錚々たる顔ぶれが揃っていたが、その中で、『インフィニティブレード』を手掛けたクリエイターからサインを求められたのだそうだ。『インフィニティブレード』と言えば、コンソールのゲームと比べても見劣りしないほどのクオリティーでスマートフォンの常識を覆した作品。世界中で人気を博し、2011年12月には続編の『インフィニティブレード2』も配信されている。
その『インフィニティブレード』を手掛けた海外クリエイターが言うには、『アスラズ ラース』を大いに気に入っており、とくにワイゼンがだらだらしゃべるシーンで、“○ボタンで黙らせる”が表示され、実際に○ボタンでぶん殴って黙らせることができる……というくだりが大好きなのだという。これは下田氏いわく、イベントスキップはよくある機能だが、「単に飛ばすだけではつまらない」という理由から思いついたもの。なお、その海外クリエイターから、「すばらしいアイデアなので、ぜひうちでも使わせてほしい」と懇願された下田氏は、快くオーケーを出したそうだ。もしかしたら、『インフィニティブレード3』で、“タッチして黙らせる”シーンが登場するかも……?
開発の裏話から業界の話、はたまたゲームを離れた話題の雑談まで、多彩な内容で大いに盛り上がったトークイベント。2012年9月15日には、本日登場した松山氏、下田氏に加えて、本作のプロデューサーを務めたカプコン・土屋和弘氏も交えてのトークイベントと、プレゼント抽選会も行われる。展示会は観覧自由だが、トークイベント&抽選会への参加を希望する場合は、公式サイトから事前申し込みが必要になるので、下記リンクから詳細を確認しよう。
[2012年9月8日 18時26分追記]トークイベントの日程に関しまして、当初“9月17日”と表記しておりましたが、正しくは9月15日になります。読者、並びに関係各位にご迷惑をおかけしたことをお詫びするとともに、訂正させていただきます。