ベールを脱いだオンラインモードとさらなる新キャラクター?

崩壊と再生――新生『デッド オア アライブ』の真実(前編)【よりぬきファミ通Xbox 360 10月号】_21
プロデューサー
早矢仕洋介(左)

ディレクター
新堀洋平(右)

 Xbox 360の情報が満載の月刊誌『ファミ通Xbox 360』。その注目記事をよりぬきでお届けしていく本記事。今回は、7年ぶりのナンバリング最新作『デッド オア アライブ 5』の最新情報をお届け。
 まずは発売直前ということで、おなじみのおふたりを直撃! ゲーム全体を俯瞰した情報から微に入り細を穿つ細かな情報まで、気になることをうかがってきた。DOATECとともに生まれ変わる『DOA』が、間もなく姿を現す!

――今回公開になったオンラインモードの仕様について教えてください。
新堀 まず、現在のオンライン対戦でのスタンダードルールのランクマッチやプレイヤーマッチがあります。新しい要素としては、オンラインでほかのプレイヤーとトレーニングができます。

――というと?
新堀 たとえば、ロビーの中でフリーの状態でトレーニングができます。チャットや、それを観戦することもできます。公開練習のようなイメージですね。それから"挑戦状"というシステムがあります。オンラインにつないだ状態でシングルプレイをしているプレイヤーに届くもので、それを承諾すればオンライン対戦をプレイできます。もちろん、そのまま挑戦状を無視してプレイすることもできます。
早矢仕 ほかのタイトルにあるように、オンライン対戦で"待ち受け"を可能な状態にしておくと、トレーニングの途中で必ず乱入されてしまいます。でも"承認"というクッションをひとつ入れることで、オンライン対戦してもいいという気分のときなら承認すればいいし、イヤなら承認しなければいいわけです。新堀 それから"ファイターリスト"というものがあって、闘った人をリストに登録できます。気に入ったプレイヤーがいれば登録しておいて、後で挑戦状を送ることもできます。

――オフラインモードですが、こちらもおなじみのものが搭載されているのですか?早矢仕 基本的にはそうですね。
新堀 今回は格闘部分をかなりストイックに作っているので、たとえばサバイバルモードでアイテムが落ちてそれで体力を回復……なんてものはないですよ(笑)。
早矢仕 対戦相手となるCPUのAIも、これまでの『DOA』シリーズのAIとは抜本的に作り換えています。プレイしていただけばわかると思いますが、考えているというか、キャラクターごとのAIにも個性のようなものを感じてもらえるのではないかと思います。

―― 今回のストーリーモードはどういったものになりますか?
早矢仕 それはプレイしてもらってのお楽しみというか、敢えて詳しく説明していない部分がありますね。いままでは想像させることが多かったと思いますが、今回はムービーシーンで演じているので、それぞれのキャラクターのファンが増えるのではないかと思います。
新堀 ストーリーモードは、プレイすると本当におもしろいんですよ(笑)。

――本作の登場キャラクターですが、4人を加えて20人の参戦が発表になりました。ズバリ、リグ以外に新キャラクターはいるのでしょうか?
早矢仕 まだ公開できないのですが、リグ以外にも新キャラクターはいます。同じような魅力を持ったキャラクターが新しく登場してもしかたないので、これまでの『DOA』シリーズとは違う方向に魅力を発しているキャラクターになっていると思います。
新堀 新しいファンがつくと思いますよ。

――ではこれまでのキャラクターとは格闘スタイルも違うわけですよね?
新堀 まぁ、同じようなスタイルのキャラクターを出しても……ということで(笑)。

新生『DOA』の気になるゲームバランス

――今回プレイさせていただいたバージョンのROMですが、一部キャラクターを除いてほぼマスターに近い状態のものですか?
新堀 そうですね。まだ、細かい調整をしている途中のバランスのものになりますが、闘劇2012に出展したものにキャラクターを一部追加したバージョンになります。
早矢仕 闘劇2012では、ユーザーの方から直接意見を聞くことができましたし、ニコニコ生放送での配信によりインターネットを通じて海外のユーザーも見てくれていたので、それはよかったと思います。

――ではゲームシステムについてうかがいます。以前配信された体験版からE3の出展バージョンで、さまざまなシステムが追加されました。まず"クリティカルバースト"というシステムが追加されましたが、これについては?
新堀 順を追って説明すると、まず"クリティカルシステム"という、『DOA++』(アーケード/ 1998年稼働)から搭載されたシステムがあります。基本的に「これを入れることができれば大チャンス」というもので、コンボもつながります。ただダメージに限界値があって、"クリティカルフィニッシュ"と言っていますが、その「クリティカルゲージを使い切る前に浮かせよう」という"DOAの文化"が、『DOA4』で入れたクリティカルで浮きが高くなるシステムにつながっています。今回は、そのフィニッシュまで振り切ったときにも何かないかと考えて入れたシステムが"クリティカルバースト" です。フィニッシュになるときにクリティカルバースト技という特定の技を当てると、完全無防備の状態になるものです。ホールドもできないし、レバガチャでも回復しない。そこにパワーブローや大きな浮かせ技を入れることが可能になります。ただクリティカルバースト技は発生が早くないので入れることが難しく、そこに攻守の読み合いが発生するわけです。クリティカルバースト技は、各キャラクターが最低ひとつは持っています。
早矢仕 本作では、とにかくわかりやすい"超必殺技"を入れたかったというのがありました。それを駆け引きの中で考えたときに、新堀の考えには「コンボをいかにつなぐかがおもしろさにつながる」ということで、そこにクリティカルバーストを入れました。
新堀 発想はパワーブローよりもクリティカルバーストのほうが先でした。実装したのは後になりましたが(笑)。で、バランスは最終的にはまだどうなるかわかりませんが、うまいプレイヤーは空中コンボを狙うだけでも十分強いと思います。でもステージによっては、パワーブローを使うことによってさらにコンボがつながるので、やり込めばやり込むほどさらに選択肢が増える、みたいな感じです。

――最新バージョンを実際にプレイさせていただいて、バウンドからのコンボが以前よりも充実しているように感じました。
新堀 地味なところに注目してくれてありがとうございます(笑)。『DOA4』で入れた"バウンド"ですが、今回は本来叩きつけてもバウンドしないような技はバウンドしないようにしています。ですので技の数自体は減っていますが、空中からならバウンドするだろうというものなどを新たに増やしています。ハメにならないくらいに(笑)。たとえば、もともと『バーチャファイター』にも、"バウンドさせてコンボ"というものがありますから、似たようなコンボができるようになっていると思います。ただ全キャラクターに入っているわけではないので、それもキャラクターの個性のひとつだと思ってください。まさに今回の調整コンセプトで、"キャラクターの個性化"です。
早矢仕 プレイ感覚は、プレイヤーによって全然違ってくると思います。闘劇2012の大会ではクリスティが優勝したのですが、それまで新堀は「クリスティは弱いかな」と言っていましたし(笑)。キャラクターどうしの相性も含めて、いい意味で個性的になっていると思います。

――本作はタッグバトルにも重点を置かれているように思うのですが?
新堀 タッグバトルにしかない駆け引きやおもしろさがあるので、それも『DOA』の重要な一部だと考えています。最終調整である程度手は加えますが、お祭り騒ぎというか、シングルとは違った、やりすぎなくらいのおもしろいバトルにしたいと思っています。

――ほかにシステムで特徴的なものは?
新堀 まずサイドステップですね。これは闘いの中で大きなウェイトを占めるくらいの変更点です。単に相手の攻撃をかわすだけではなく、読み合いにおいても重要な要素になっています。それから本作では距離感や間合いを重視しています。もともと『DOA』シリーズは間合いを重視していたのですが、『DOA4』では密着した状態が多かったと思うんです。実際の格闘技でも間合いは重要ですからね。それにバックステップ中の攻撃はいままでハイカウンター扱いだったのですが、それだと間合いが取りづらいということでカウンター扱いにしました。

――お互いのキャラクターの間合いに対する思惑が駆け引きを生むわけですね。
新堀 リーチが短いから密着した状態で闘いたいキャラクターもいれば、逆に距離をとって攻撃したいキャラクターもいる。それこそ異種格闘技戦です。だからこそバランス調整が難しいんですけどね(笑)。

――気になるコスチュームの数ですが、本作はどのくらいになりますか?
早矢仕 『DOA5』ではコスチュームが汚れたり濡れたりしていくので、あまり数だけで判断してほしくはないのですが、新たなナンバリングタイトルとして発売するので、皆さんが想像しているくらいのものは入っていると思っていただいていいと思います。

――初回特典のセクシーコスチュームなどは、DLCとしても配信されますね。
早矢仕 水着など、『エクストリーム』シリーズのようなコスチュームを望まれている方も多いとは思いますが、今回は純粋に格闘ゲームとして見てほしいと考えています。ですから、そういったコスチュームの場合、欲しければ購入できるようにしました。
新堀 ディスクの容量や開発スケジュールの問題もあるのですが、目標としては、過去最高の数を用意しようという願望はあります。まだ作っていませんが、そのくらいの意気込みはあります、ということで(笑)。

――入手方法はどのようになりますか?
早矢仕 『DOA』におけるコスチュームというのは、やはり"ごほうび"だと考えているので、条件を満たすと開放される仕組みです。新堀 オフラインプレイで開放できるだけではなく、オンラインでも開放できるように複数の条件を設定しています。

『DOA5』発売直前最終CHECK その1 キャラクター編

 プレイアブルとして登場することが決定しているキャラクターに、ラ・マリポーサを含めた4人のキャラクターが新たに判明。合計で20人の大台に乗ることに。もちろんこれで全部ではなく、完全新規のキャラクターを含めた何人かの未出キャラクターがまだ残されているとのこと。それが誰なのかは、直接ソフトを手にとって確かめてみてほしい。

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Akira, Sarah characters (C)SEGA. Virtua Fighter is either a registered trademark or trademark of SEGA Corporation.

ファミ通Xbox 360 10月号

●表紙『DEAD OR ALIVE 5
9月27日発売予定の『DEAD OR ALIVE 5』が表紙のファミ通Xbox 360 10月号、
記事ではプロデューサーの早矢仕洋介さんとディレクターの新堀洋平さんに
たっぷりとお話を聞いてきた!
ゲームシステムのことはもちろん、新たな登場キャラクターについても!?

●特別付録:Halo 4 ブリーフィングブック
11月8日発売予定の『Halo 4』を徹底分析した特別付録冊子!
これまで判明しているゲーム情報はもちろん、
Halo』シリーズすべてを網羅したストーリー&用語解説で
『Halo 4』発売までの予習復習はバッチリ!

●特集:いまさら聞けないXbox 360のギモン 36
「Xbox 360本体はどれを買えばいいの?」
「Xbox 360はゲームのほかには何ができるの?」
「オンラインサービスのXbox LIVEって?」
「実績とは? 解除するといいことあるの?」
……などなど、Xbox 360に関する36個のギモンに答える特集!
Xbox 360の魅力をすべて知ってもらうためにも、
いま一度おさらいの意味も込めてチェック!

●特別企画:My 360 My Life スペシャル! みんなのベストワン
思い入れたっぷりに特定のゲームについて熱く深く語ってもらう連載コーナー。
今回はその特別拡張スペシャルとして、
クロスレビューメンバーの面々から編集部員に、
「これが私のベストワン!」なる1本についてたっぷり語ってもらったぞ!

●新作&攻略ゲーム
怒首領蜂 最大往生
ダークサイダース2
真・北斗無双
Port Royale 3 -ポートロイヤル3-
バイオハザード 6
デッドオアアライブ5
ラブ★トレ
コール オブ デューティ ブラックオプスII
アサシン クリード III
ヒットマンアブソリューション
キングダムズ オブ アマラー:レコニング
マックス・ペイン3
鉄拳TAGトーナメント2
鉄拳タッグトーナメント2
マジてん ~マジで天使を作ってみた~
スリーピングドッグス 香港秘密警察
ウイッチャー2
ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ
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●連載
Valhalla FREAKS [板垣伴信]
Highスペックマシン;Lowスペックマン [志倉千代丸]
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実績解除愛好会
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