初公開の秘蔵資料をお披露目!

 2012年8月5日(日)、横浜ランドマークタワーのランドマークホールにて、“『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティング in ポケモンセンター”が開催された。このイベントは、『ポケットモンスター』シリーズの開発会社であるゲームフリークの主要スタッフ、増田順一氏と海野隆雄氏が登壇し、『ポケモンブラック2・ホワイト2』の開発エピソードを語るというもの。開発を終えたいまだから話せる制作秘話の披露や、質疑応答、記念撮影などを行い、会場に詰めかけたファンを大いに沸かせていた。

増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_01
▲「ポケモーニン!」と、ファンにはおなじみの挨拶を投げかける増田順一氏(左)と海野隆雄氏(右)。

 増田・海野両氏によるトークでは、フェスミッションやポケウッド、ポケモンワールドトーナメントといった新たに登場した要素を中心に、制作意図や企画段階でのエピソードを披露。世界初公開となる『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』の企画書やイラストとともに語られる驚きのエピソードに、集まったファンは釘付け。中には、メモを取りながら話に耳を傾ける熱心な姿も見られた。

増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_02
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_03
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_04
▲こちらがポケウッドの企画書。「最初にこれを見せたとき、増田に何これ? と言われました(笑)」と語る海野氏。対して増田氏が「いやいや、このUFOを持っているおじさんに感動したんですよ。」と返すなど、トークは終始、和気あいあいとした雰囲気で進行(※資料の内容は、すべて開発段階のものです)。
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_05
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_06
▲ただいま盛り上がり中のフェスミッションやポケモンワールドトーナメントの企画書がこちら。
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_07
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_08
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_09
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_10
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_11
▲さらに、増田氏からは、N(エヌ)、ゲーチス、ダークトリニティといった主要キャラクターの、開発初期のイメージ画を公開。増田氏が書いたメモからデザイナーがイラストを描き起こし、それをもとに作品に落とし込んでいくという、制作過程が語られた。
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_12
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_13
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_14
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_15
増田順一氏&海野隆雄氏が登壇! 『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』発売記念ファンミーティングが開催!!_16
▲実際のゲームとは異なるリアルなタッチのイラスト。N(エヌ)やダークトリニティのイラストがスクリーンに映し出されると、女性ファンから大きな歓声が!

ファンからの質問コーナーでは注目発言も!?

 増田氏と海野氏による貴重なトークのあとには、ファンからの質問に答えるコーナーに移行。熱心なユーザーが集っているだけに、少々マニアックな質問も(!?)飛び出していた。以下では、そのいくつかを抜粋して紹介しよう。

▼質問者1 将来はゲームフリークに入社したいのですが、プログラマーとグラフィックデザイナーのどちらを目指すか悩んでいます。

増田氏の回答 ひとつに限定する必要はないと思います。僕も(BGMの)作曲やシナリオの作成、作品全体のディレクションなど、『ポケットモンスター』シリーズのさまざまなことに携わっていますから。ゲームフリークはさまざまなことができる会社です。どちらもできるようにがんばってみてもいいですね。

▼質問者2 ミジュマルが大好きで、ホタチを投げるところがとてもかわいいと思っています。このような動きはどのように作っているのですか?

海野氏の回答 手や顔などを別パーツで作り、関節を動かしてアニメーションにしています。けっこうたいへんですよ(笑)。ちなみに、ツタージャ、ポカブ、ミジュマルの3匹は、『ポケットモンスターブラック・ホワイト』から新たにアニメーションを作り直しています。

▼質問者3 “ポケモンだいすきクラブ”(株式会社ポケモンが運営するオフィシャルファンクラブ)で実施されたアンケートから、作品に反映されたところはありますか?

増田氏の回答 みなさんからの意見は、どれもとても印象深いです。どの声からも、勉強させていただくことがたくさんあります。

海野氏の回答 いただいた意見は貴重なものとしていつも見ています。“べんりメニュー”やバッグの使いかたなどは、開発者の意見はもちろん、ファンの皆さんの意見を参考にした部分が大きいですね。

 12時からと14時からの2回に分けて行われたファンミーティングは、いずれも各回の定員300名がほぼ埋まる盛況ぶり(※記者が取材したのは12時の回)。人とつながる“共鳴”をテーマに開発された本作らしく、増田氏&海野氏と会場に集まったファンがいっしょに楽しんだ発売記念イベントとなった。