日本一ソフトウェアの“本気”が炸裂! 充実しまくりのカンファレンス

 日本一ソフトウェアは、2012年7月11日、“日本一ソフトウェア20周年記念プレスカンファレンス”を開催。今後1年間にわたって実施される“20周年祭”においてリリースされる記念タイトルや、記念企画に関する発表を行った。

 日本一ソフトウェアは、1993年7月12日に設立され、2013年の7月12日で満20周年となる。そこで、2012年7月12日より1年間を“日本一ソフトウェア20周年祭”として、1年にわたってさまざまな記念タイトル、記念企画を推し進めていくという。この日のカンファレンスは、それだけ大がかりな“祭”の始まりを告げる特別なイベントだ。それだけに、大きな発表が相次ぐ、充実した内容となった。

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 カンファレンスの司会を務めたのは、日本一ソフトウェア代表取締役社長の新川宗平氏。新川氏は、「20周年ということで、ちゃんとした感じでやろうかと思っておりましたが、それでは日本一ソフトウェアらしくないので……」とのことで、おなじみの日本一ソフトウェアのマスコットキャラクター、プリニーの帽子をかぶり、「これはふざけているわけではなく、日本一ソフトウェアのフォーマルな装いなんです」(新川氏)と説明して会場の笑いを誘いながら、カンファレンスを進行させていった。

 新川氏は、まずこれまで日本一ソフトウェアを支え続けてきたファンに対する感謝の弁を述べた後、20周年祭りのコンセプトが“チャレンジ”であることを説明。「我々が期待されているのは、大手企業にはできない、中小企業だからこそできるチャレンジだと思います。おバカなこと、無茶なこと、楽しいこと。それが日本一らしさです」(新川氏)として、「そんなチャレンジの心を全方位的に表現するため」(新川氏)に、一新した社名ロゴを初公開した。

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▲新社名ロゴの題字を手がけたのは、“おーいお茶”などの題字で有名な安達花鏡氏。「コレまでのロゴにも愛着はありましたが、これまで以上にチャレンジする姿勢を、言葉だけではなく、形でも明らかにするために、大奮発しました(笑)」(新川氏)。

 その後、いよいよ20周年祭の内容が発表されていった。まずひとり目のゲストとして、『魔界戦記ディスガイア4』の“風祭フーカ”役などでおなじみの三森すずこさんを招いて発表されたのは、日本一ソフトウェアの“永遠の隠しキャラ”こと“アサギ”に関する情報だ。アサギは、2004年に新規タイトルのキャラクターとして生まれたが、そのタイトルがいつまで経ってもリリースされず、けっきょく“永遠の隠しキャラ”となってしまった悲劇のヒロイン(?)だ。新川氏は、「ようやくアサギが主人公に……なりません」と軽く肩すかしをしつつ、「主人公にはなりませんが、とあるタイトルで、アサギの声を三森さんに担当してもらおうと思います」(新川氏)と発表。三森さん演ずるアサギが、どのタイトルで登場するかはヒミツとのことだが、日本一ファン、三森さんファンにとっては気になる企画と言える。

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▲この日が初お披露目となる、アサギのコスプレ姿で登場した三森さん。アサギを演じることについて、「いままでいろんな先輩声優さんが演じてらっしゃった、日本一ソフトウェアの隠しキャラですよね。私なりのアサギを演じることができたらいいなと思います」(三森)と意気込みを語った。

「日本一ソフトウェアの本気」、怒濤の5タイトルがお披露目!

 続いては、お待ちかねのゲームタイトルの発表だ。新川氏は、「日本一ソフトウェアの本気をご覧に入れましょう」と力強く宣言。「チャレンジするという宣言をしておきながら、1タイトルでは許されません。やるといった以上、前進あるのみです!」(新川氏)と語り、続けざまに5タイトルをお披露目していった。なお新川氏によると、20周年記念タイトルは、この日紹介された5タイトルだけではなく、ほかにも計画中だという。今後随時情報が公開されていくとのことなので、続報も楽しみにしたいところだ。

 それでは、発表された5タイトルを順に紹介していこう。

◆第1弾 PROJECT#01
神様と運命革命のパラドクス

 日本一ソフトウェアの年賀状で、イラストのみが先行公開されていたプロジェクトだ。 ある日突然神様に選ばれた高校生が、7人の天使たちにかこまれ、様々な願いを叶えて成長していく、ライトノベルテイストの物語となるという。企画・開発は、『魔界戦記ディスガイア』チーム。キャラクターデザインはいとうのいじ氏が担当。歌やBGMなどの楽曲は、妖精帝国が担当する。対応ハード、発売日は未定。
 現時点では魅力的な女性キャラクターが前面に押し出されている感があるが、新川氏によると、かっこいい男の子もたくさん登場するとのことで、男性、女性どちらでも楽しめる作品になるという。
 また、さまざまなメディアへの進出も計画中で、テレビアニメ化については、すでに交渉のテーブルにあがっている状態だとのこと。新川氏は、「実現に向けて、ぜひ後押しをしてほしい」とユーザーに呼びかけていた。

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▲オープニングアニメの一部を編集したプロモーション映像も披露された。
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◆第2弾 PROJECT#02
特殊報道部

 こちらは、2012年8月23日発売予定のPlayStation Vita用タイトルとして、すでに多くの情報が公開されているので、ご存じの読者も多いだろう。プロジェクトのナンバーは02だが、発売はこのタイトルが1番手となる。このタイトルは、プロデューサーの簗瀬涼司氏がプレゼンテーションを行った。
 本作は、『流行り神』チームの最新作となる、“超常現象報道アドベンチャー”だ。テレビ局を舞台に、プレイヤーは“特殊報道部”の一員として、超常現象を追いかける番組“トクホウ”を制作するため、超常現象を追いかけていく。
 ちなみにゲストの三森さんは、「最強にビビリなので……」(三森)とホラーが苦手だと打ち明けていたが、梁瀬氏によると、『流行り神』で培ったホラーテイストをふまえながらも、さらに多くの人たちに楽しんでもらえるよう、ミステリー的な要素を強めているため、ホラーが苦手な人でも安心して遊べるはず、とのことだった。

 キャラクターデザインは清原紘氏。オープニング曲はReyが、エンディング曲は結城アイラが担当。BGMは、『うたの☆プリンスさまっ♪』を手掛けるElements Gardenが担当している。
 また本作は、テレビ番組制作の現場をリアルに描くため、愛知県名古屋市のテレビ局“メ~テレ”とコラボしており、撮影、取材などの協力のもとに制作されているのも特徴。カンファレンスには、メ~テレからのゲストとして、マスコットキャラクターの“ウルフィー”が登場するひと幕もあった。

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◆第3弾 PROJECT#03
ゼクス Zillions of enemy X

 第3弾の発表からは、ゲストが月宮うさぎさんにバトンタッチ。月宮さんは、アニメ『侵略!イカ娘』のオープニング曲『侵略ノススメ☆』などを手掛ける、ULTRA-PRISMのボーカルとして人気を博している人物だ。記念タイトル第3弾として発表されたのは、その月宮さんがテーマソングを歌っている、トレーディングカードゲーム『ゼクス』のコンシューマーゲーム版だ。
 『ゼクス』は、ブロッコリーと日本一ソフトウェアが共同制作しているトレーディングカードゲームで、近未来の地球を舞台に、赤、青、緑、白、黒と5つの異形の勢力が熾烈な争いをくりひろげるというシリアスかつ濃厚なドラマを描いている作品だ。
 コンシューマーゲーム版は、トレーディングカードゲーム版の50年後が舞台となるとのこと。また、せっかくのコンシューマー版ということで、カードのレベルアップや合成など、トレーディングカードゲームではできない、コンシューマー版ならではの要素も盛り込まれたものになるという。
 またこのコンテンツについては、オンラインゲーム、ソーシャルゲーム、コミック、小説、ドラマCDなど、多彩なメディアで展開する構想もあるとのことだった。

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◆第4弾 PROJECT#04
Project:Arcadia』(仮称)

 第4弾、第5弾タイトルについては、両タイトルとも、プロデューサーを務める小酒井省吾氏によってプレゼンテーションが行われた。
 “Project:Arcadia”は、小酒井氏いわく、「これまでの日本一ソフトウェアのタイトルとは少し異なるイメージ」のタイトル。“お姫様”、“横スクロール”、“爽快感”と3つのキーワードが明かされたが、情報はここまで。「絶対に、期待を裏切らないものを作りますので。ご期待ください」(小酒井氏)とのことだった。

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◆第5弾 PROJECT#05
Project:D』(仮称)

 第5弾は、“Project:D”というプロジェクト名のみの公開となったが、小酒井氏によると、『“D”と付く通り、多くの日本一ファンが待ち望んでいるタイトルです。古くからのファン、新規のファン、どちらにも喜んでもらえること間違いないと思います」(小酒井氏)というタイトルになるという。“D”が何を意味するかは、「皆さんのご想像におまかせします」(小酒井氏)とのことだったが、日本一ソフトウェアで、“D”と言えば、ディ……? なおこのタイトルについては、今年の日本一ソフトウェアの暑中見舞いで、何らかのヒントが明かされるとのこと。お盆の時期が待ち遠しい!?

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日本各地で記念イベントを実施!

 タイトル発表に続いて、20周年祭期間に実施される記念イベントについての情報が発表された。まず直近では、2012年7月21日に東京で、7月28日に大阪で開催される“最強Vジャンプフェスタ”にブースが出展される。このイベントでは、低年齢層の来場者が多いことから、カードゲームの『ゼクス』を中心に、マスコットキャラクターのプリニーを前面に押し出した出展内容になるとのことだった。
 さらに2012年8月9日には、毎年恒例の“秋葉原電気外祭り”。こちらには、ブース出展、ステージイベントを実施予定とのこと。

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 また、既存のイベント以外に、20周年祭期間ならではの記念イベントも実施される。これは、なんと全国の専門学校と協力して地方でのイベントも行う構想で、内容も、ファン参加型の風変わりなものとなる。
 具体的には、アサギが主役になるためにファンクラブを設立。全国を回って、会員を増やしていく……というストーリー仕立てのイベントで、うまくファンが増えたら、会員の数に応じて、「3000人達成で新曲発売」、「10000人達成でフィギュア発売」といった具合に、アサギの夢をひとつずつかなえていくというものだ。
 具体的な日程などは、20周年記念公式サイトで随時発表されていくとのこと。

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 そして、満20周年を迎える2013年7月には、フィナーレとして、多数のアーティストを招いてライブイベントが開催される。このイベントでは、公式サイトで、誰に、どのゲームのどの歌を歌って欲しいかリクエストを募り、ユーザーの声を参考に参加アーティストを決定していくとのこと。この日のゲストである三森さん、月宮さんには、ステージ上で新川氏から「ぜひ参加してください」とのオファーがあり、それぞれ「喜んでいまからスケジュールを空けておきます!」(三森さん)、「スケジュール帳に書いて、いまから筋トレをしておきます。楽しいライブにしたいです!」(月宮さん)と大いに乗り気な様子だった。

そのほかの“記念事業”も!

 最後に、記念事業の発表が行われた。まず、人気アドベンチャーゲーム『流行り神』が実写映画化されることが発表された。まだ詳細は発表できないとのことだったが、新川氏は「目指すはハリウッドでリメイクをしてもらうことです!」(新川氏)と冗談めかしつつも語っていた通り、かなり気合いを入れて制作されているようなので、続報に期待したいところだ。

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 また、記念グッズも続々と登場する。この日は、その第一弾として、プリニーのリュックと、プリニーのフードタオルがお披露目された。これらのグッズは、今後通販やイベント物販などで販売されるとのことだった。

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 以上、日本一ソフトウェアの本気が炸裂したカンファレンス。今後の情報は20周年記念公式サイトにて随時発表される。同サイトでは、これまでの同社のタイトルがすべてわかるようなタイトル年表などのコンテンツも用意されているので、ぜひ公式サイトをチェックしてみよう。

 最後に、カンファレンス後に行われた質疑応答の内容をまとめて紹介しよう。

――カンファレンスで発表された記念作品5タイトルは、20周年イヤー内で発売されるのでしょうか?
新川氏 ご紹介したタイトルは、いずれも20周年祭の期間内で発売させていただくつもりです。

――20周年タイトルは、対応ハードが未発表のものもありますが、対応ハードはどのように考えておられますか?
新川氏 聞いちゃいますか、それを(苦笑)。『特殊報道部』以外は発表していませんが……据え置き機よりな感じです。……ここがぎりぎりのラインです(笑)。

――今日発表された以外にも、記念タイトルが進行中とのことですが、それらも20周年祭期間内に発表されるのでしょうか?
新川氏 そうですね。発売は間に合わないものもあるかもしれませんが、記念ということで立ち上げて、開発を進めているタイトルが複数ありますので、お楽しみにしていただければと思います。

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