テレビアニメ『イクシオン サーガ DT』は今秋放映スタート
カプコンが2012年にサービス開始を予定しているPC用オンラインチーム対戦アクションRPG『イクシオン サーガ』。その本作を原作としたテレビアニメ『イクシオン サーガ DT』の制作発表会が2012年7月5日、都内港区虎ノ門にあるポニーキャニオン イベントスペースにて開催された。
『イクシオン サーガ DT』は、ゲーム『イクシオン サーガ』の時代よりも少し前の、旧帝国が統治する時代が舞台。放送は今秋が予定されており、監督には『銀魂』や『機動新世紀ガンダムX』などを手掛けた高松信司監督、制作は『輪るピングドラム』や『かみちゅ!』などのブレインズ・ベースが担当する。今回の制作発表会では、高松信司監督ほか、江口拓也さん(火風紺) 、神谷浩史さん(エレクパイル・デュカキス)、三上枝織さん(エカルラート姫)、細谷佳正さん(ペット) 、梶裕貴さん(バリアシオン)、杉田智和さん(レオン)、鈴村健一さん(ギュスターヴ)、斎賀みつきさん(KT)といったそうそうたるキャスト声優陣も登場した。
【あらすじ】
とある理由により、現代から「ミラ」と呼ばれる異世界へと飛ばされた主人公、火風紺(ほかぜ・こん)。そこは「アルマ」という神秘のエネルギーが万物に宿る世界。
敵に襲われて絶体絶命のピンチの渦中だったエカルラート姫一行の前に現れた紺は、姫を助けることになる。右も左もわからないまま一行と行動を共にする紺。姫は婚礼のため、都を目指していたが、政略結婚であるその婚礼を阻む敵対勢力に、その命を狙われていたのだ。
時は、大陸がジャグラバーク連邦とラガルト皇国に分裂する以前、セントピリア帝国がアルマの力を独占している世界、アルマをめぐり戦争の影が忍び寄る時代……。
対立するセントピリア帝国と反体制派、その衝突を回避するためにセントピリア帝国皇帝は、反体制派の急先鋒と呼ばれるジャグラバーク卿と自らの娘、第36皇女エカルラート姫との政略結婚を画策していた。
嫁入りの為に極秘裏に旅立ったエカルラートは、何者かの襲撃を受けお供のほとんどを失ってしまう。
残ったのは、護衛の騎士とメイドのみ。
追い詰められた姫一行を、突然空から降ってきた紺が救った。
その後、紺は都に行けば元の世界に戻るヒントがあるかもしれないと教えられ、姫らと共に都を目指すこととなる。一行は姫を無事に嫁入りさせる為、敵中突破、都へと進む。果たして、彼らは無事に都にたどり着くことができるのか?
現代から異世界ミラへと召喚されたゲーム好きの少年。ゲーム関係の知識があり結構ファンタジー世界への理解は早い。意外な知識を発揮したり逆にあたり前のことを知らなかったりする。はやく元の世界へ戻りたいと考えている。そのため、エカルラート姫一行と行動を共にすることとなり、次元を越えてきた者「DT(DimensionTransfer)」と呼ばれる。
セントピリア帝国皇女。皇位継承権は36番目。エカルラート・ジュピトリス・セントピリア。通称ヒメ。8歳。政略結婚を命じられ幼いながら内戦を回避させようと身を捨てる覚悟を持って辺境の領地から都へ向かう。
屈強な肉体に大剣を背負うセントピリア帝国の騎士。エカルラート姫からの信頼も厚く、護衛役として旅に同行する。一行のリーダー格として、内戦を止めるという大儀のため姫を無事都へ送り届ける事を第一の目的としている。強面のうえ性格も真面目な堅物だが、小動物が大好きという一面も。
姫専属の侍女。美しい容貌と明るく朗らかな性格で、旅先の街でも男女問わずに好かれる人気者。紺に対しては世話を焼いたりからかったりと、大人の余裕で接する。姫の護衛補助も兼ねており戦闘能力も高いが、敵への恋情に乙女心が揺れることも。料理の腕は一流で薬草にも造詣が深い。
マリアンに拾われて紺たちの一行に加わることになる。名前は特にない。みんなが好きな名前で呼ぶが、紺は「ペット」と呼ぶ。その正体はアルマフローラが紺の動向を探るために派遣したアルマ生命体。アルマの精霊としてアルマエネルギーにより実体化する。
通称ED。帝国の国教であるウルガ教団の影の武力組織「インコグニート」隊長。内戦を避けるために約束された政略結婚を阻止し、戦争を起こさせようと考えている教団の命令を受けて極秘任務を帯びている。しかし、その任務を空から突然現れた紺に阻止され、その恨みを晴らさんと執拗に狙ってくる。
インコグニート幹部の最年少。周囲から子供扱いされているが、物怖じしない性格と師団有数の才能で組織でも一目置かれる存在。エレクパイルに忠誠を誓っている。都へ向かう姫一行を急襲中、空から突然現れた紺と遭遇。最初の敵として戦う。
軽妙な性格と臨機応変さを兼ね備えた周囲のまとめ役。信頼が置ける苦労人タイプだが女性をこよなく愛する自由恋愛精神の持ち主で、その武勇伝は数知れず。ときに任務より女性を口説くほうが優先されることも。実はバツイチ。
クールな外見から冷静沈着なイメージを与えるインコグニート幹部のひとり。常に心身を厳しく鍛えることで自己を高めるストイックな性格。そのため率先してつらい任務を引き受け、過酷な状況に追い込まれることを喜ぶ一面も。
華麗な佇まいと中性的な雰囲気を持つ美形だが、会話の中にも乙女チックな発言が目立つ草食系。裁縫が得意。酒に酔うと乙女思考が暴走しがちな傾向がある。エレクパイルには秘めた感情を抱きつつ忠誠を誓っている。
アルマエネルギーを自在に操ることができるイクシオン。ハイぺリオンとしての適応能力を見抜き、紺をこの世界に引き込んだ。そして紺に世界を救わせようと遠まわしに導いていく。
制作発表会では、PVを交え、アニメの概要やキャストによるキャラクターの紹介などが行われた(アニメの詳細は→こちら)。主題歌はビジュアル系エアーバンドのゴールデンボンバーとキャスト陣がコラボするという新しい試みも実施される。高松監督自身は王道のファンタジー作品を手掛けるのは初めてとのことだが、「キャストの方々に助けられながら、日々がんばっています」と放映開始に向けて奮闘しつつも、制作は順調に進んでいることがうかがえた。アフレコも順調に進んでおり、キャスト陣がこれまでのアフレコで抱いた『イクシオン サーガ DT』についての印象も語られた。
■キャストによる『イクシオン サーガ DT』に関するコメント
江口拓也さん:王道の物語をベースに、主人公側とエレクパイル率いるライバル側のドラマがすごく楽しめる作品だと思います。
神谷浩史さん:アフレコをやっていて、うっかり自分の出番を忘れてしまうほど(笑)、すごく物語の世界に引き込まれるんです。役者陣も楽しみながら、のめり込みながらやらせていただいています。
三上枝織さん:魅力的なキャラクターが多数登場しますし、それぞれが抱えているものも丁寧に描かれています。引き込まれる世界観だなと思います。
細谷佳正さん:毎回シリアスだと思いながら演っています。キャスト陣もお芝居に対してすごく誠実で真面目なので、ついつい自分も緊張しますね(笑)。
杉田智和さん:主人公の紺もゲーム好きという設定ですので、そういった部分はアニメにも活かされています。ゲームファンはニヤリとできるセリフや演出などもいっぱい含まれていると思いますよ。
梶裕貴さん:PVもそうですが、シリアスな展開が一話一話展開されていくので、僕たちも楽しみにしているんですが、皆さんが想像できない展開も待ち受けていると思います。
鈴村健一さん:めっちゃおもしろいです。なぜおもしろいかは観ないとわからないですよ(笑)。
斎賀みつきさん:個性的なキャラクター、王道に見えて「そうくるか!」という展開がたくさん詰まっていて、驚いたり笑ったり熱くなったりできると思います。一話一話見逃せない内容になっていますので楽しみにしていただければと思います。
発表会の後半には、気になるアニメとゲームのリンクについての言及も。詳細は明かされなかったが、アニメとゲームでは時代設定などは異なるものの、何らかのリンク要素も用意されているとのこと。さらには、一迅社の月刊コミックZERO-SUMや講談社の別冊少年マガジンでのマンガ展開や講談社からラノベ文庫も予定されるなど、メディアミックス展開も発表。この秋は、『イクシオン サーガ』に要注目だ。
最後に主人公、火風紺役の江口拓也さんとそのライバルであるエレクパイル役の神谷浩史さん、そして高松信司監督から、本作への意気込みが語られ、制作発表会は終了した。
神谷浩史さん:“新感覚・異世界アクション”というキャッチが付いていますが、“新感覚”という単語の中にいろいろな要素が込められています。“新感覚・異世界アクション”という単語から皆さんが想像するものをはるかに超える何かが絶対にあって、自信を持ってオススメできる作品です。
江口拓也さん:物語の描きかたがとても丁寧で深みがあるんです。僕自身も毎週台本をいただくのが非常に楽しみな作品です。ぜひ楽しみにしていただければと思います。
高松信司監督:言いたいことはほぼキャストの方々に言われてしまいました(笑)。毎週、テレビの前で楽しみにいただければと思います。