PS Mobileについても紹介
2012年7月4日、東京都内でゲーム開発者を対象としたツール&ミドルウェアの総合展示会“Game Tools&Middleware Forum”が行われた。SCE(ソニー・コンピュータエンタテインメント)提供のセッションでは、PlayStation VitaやPS Mobileについての紹介が行われた。
登壇したのは、ソフトウェアソリューション開発部の豊禎治氏。前半では、PS Vitaに搭載されたカメラや各種センサー、ネットワーク機能などをおさらいしつつ、それら利用した技術やアイデアなどを紹介していた。
まず最初に出てきたのが、カメラ機能とソニーが持つ顔認識技術“sFace”との組み合わせ。このライブラリーを使うことで、表情を認識できるだけでなく、3Dキャラクターにトレースさせたり、年齢を推定することも可能だという。
お次は、こちらもカメラとソニー開発のリッチなAR機能“Smart AR”の組み合わせ。図柄をARコード代わりにキャラクターを表示させることもできるし、眼前の空間の3D構造を推測して3Dキャラクターを表示してしまうというデモもあった。
後者はSLAM技術というものを使い、PS Vitaのカメラがつねに動いている手持ちカメラであることを利用して、画面中の特徴的な点がどのように移動していくか観察し、ジャイロセンサーの情報を組み合わせながら、その点がカメラからどういった位置関係にあるか計算しているのだという。
そのほか、アドホック通信も使ってAR環境を共有するというアイデア“AR Hockey”や、PS Vitaの特徴的なネットワーク“near”なども紹介。AR Hockeyは展示ブースに出展も行われていた。
後半は、PlayStation Mobileについての紹介が行われた。ちなみにPS Mobileは以前PS Suiteと呼ばれていたが、名前が変更されたのは、初代プレイステーションのゲームをスマートフォンに配信するという部分がクローズアップされて記憶されているため、あくまで共通のコンテンツをさまざまなプラットフォームに向けて配信するための取り組みだと定義するために行ったのだという。内容的にはSDKの内容のおさらいだったが、今年後半を予定している正式サービス時に、どういったタイトルがどれぐらいの価格で出てくるのか気になるところだ。