発売を待ちきれないファンが秋葉原に集合!
以前お伝えしたとおり(詳しくは→こちら)、セガのプレイステーション Vita用ソフト『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』(2012年8月30日発売予定※)の店頭体験会が、全国9都市13会場で開催される。2012年6月23日、東京・秋葉原のヨドバシカメラマルチメディアAkibaにて行われた体験会初日の模様をお届け。
※プレイステーション3版でも展開予定(PS3版タイトルは『NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮題)』)。2013年発売予定。
ヨドバシカメラマルチメディアAkiba1階のエントランス前には、体験会開始時刻の9時30分から大勢の人が訪れ、お昼の時点で600人を超えるファンがプレイを体験した。
今回の体験会でプレイ可能な楽曲は、「ワールズエンド・ダンスホール」(アーティスト:wowaka)、「メランコリック」(アーティスト:Junky)、「Weekender Girl」(アーティスト:kz/八王子P)、「ODDS&ENDS」(アーティスト:ryo)の4曲。難易度はイージーとノーマルが選択可能だ。「Weekender Girl」と「ODDS&ENDS」は、本作のために書き下ろされた楽曲で、先日収録されることが発表されたばかり(詳しくは→こちら)。そんな豪華曲がもう遊べてしまうとは、セガの太っ腹っぷりには驚かされる。
2012年6月から8月にかけて行われるこの店頭体験会。プレイステーション Vitaの美しい画面の中で踊るミクさんが見たい人は、ぜひ参加してみてほしい。(各場の開催日時は→こちら)
プロデューサー陣にインタビュー!
『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』プロデューサー
セガ 林 誠司氏
左
『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』R&Dプロデューサー
『初音ミク Project DIVA Arcade』プロデューサー
セガ 大崎 誠氏
■『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』について
――本日の体験会は、朝から多くの人が並ぶほどの盛況ぶりですね。
林 本当に、多くの皆さんに来ていただけてうれしいです。開発は佳境に差しかかっているところですが、実際にお客様にプレイしていただいて、反応が返ってくるというのは、スタッフにとってとても励みになります。本当にありがたいです。
――本作の中で、とくに注目してもらいたい部分はありますか?
林 今回PS Vitaという高性能なハードで作らせていただいているので、グラフィックにはとくに力を入れています。いままでできなかった表現……光の表現ですとか、スモークを出したりですとか……いろんな技術が使えるようになって、いままで以上に劇的な映像が作れるようになりました。
――ゲームシステムにも新しい要素が加わっていますよね。
林 そうですね。リズムゲームの基本は残しつつ、星型のアイコンに合わせて画面をこする“スクラッチ”などの新要素を入れています。前奏や間奏など、楽器が中心になってくるところで多めに出てきます。スクラッチをすることで、楽器を演奏しているような気分が楽しめます。
――先日、正式タイトルが『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』に決まりましたが、この“f”にはどのような意味が?
林 正式タイトルは、あまり長いタイトルにはしたくなかったので、カチッと新シリーズを示せる短い言葉は何か……と議論を重ねたところ、fから始まる言葉がいろいろあることに気づきまして。フォルテですとか、フューチャーですとか。バイオリンなどの楽器に“fホール”という穴があったりもしますし。そこで、いろいろな意味を込めて「fで行こう!」ということになりました。
――エディットモードやDIVAルームの機能はどうなっているのでしょうか?
林 エディットモードもDIVAルームも、もちろんあります。いままでのシリーズ作でできたことは、基本的にすべてできるようにしていますので。タッチ操作が可能になり、より使いやすいインターフェースになりました。あとは……続報をお待ちください。
――本作の制作期間はどのくらいなのですか?
林 開発に着手したのは、じつは『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- エクステンド』より前です。ハードの研究も必要でしたので。
――曲やモジュールのボリュームを教えてください。
林 楽曲は30曲以上、モジュールは80種類以上ご用意しています。
――林さんが首にかけているネックストラップが気になりますが……グッズ展開はあるのでしょうか?
林 はい。『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』関係のグッズももちろんですが、セガの“初音ミク”プロジェクトとして、プライズなどさまざまなグッズを企画しています。ソフトの発売日には“初音ミク -Project DIVA- f アクセサリーセット”が発売されますし、これから各地で行う予定のイベントで販売するためのグッズも企画中です。ご期待ください。
――プレイステーション3版との連動や、前作とのデータ連動はありますか?
林 いまはまだプレイステーション Vita版に全力投球中なので、まずは完全燃焼してからプレイステーション3版の準備をします。前作との連動については、ハードが変わることをふまえて、できることはあるかを考えています。
――最後にメッセージをお願いします。
林 いろいろ考えてきたんですが、忘れてしまいました(笑)。開発のほうは、いま最後の調整をしているところです。ユーザーさんの応援のおかげで、いろいろ作れる機会をいただけたと思っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。全身全霊で、いいゲームをお届けできるようにがんばります。
■『初音ミク Project DIVA Arcade』について
――『初音ミク Project DIVA Arcade』は、2012年7月5日から“Ver.B”が稼働しますが、どんなところが変わったのでしょうか?
大崎 大きな変更としてはふたつあります。ひとつは友だちと競える“ライバル機能”です。同じレベルのプレイヤーを探して、ライバルとなって励み合うことができます。もうひとつは“画面撮影機能”です。Ver.Aの段階で、すでにPV視聴モードというのを入れていたんですけど……ゲーセンのゲームなのに……100円入れて、PVを観る! っていう、紳士的なプレイが可能だったんですが(笑)、このPV視聴モードでスクリーンショットが撮れるようになりました。8枚撮影が可能で、そのうち1枚は、フィーチャーフォンやスマートフォンでダウンロードできます。壁紙にして楽しんでいただければと。
――リズムゲームが強化されたのはもちろん、ミクさんを愛でるための機能が追加されたのですね。
大崎 ほかにも、評価システムを『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- エクステンド』と同じものにしたり(評価“エクセレント”が追加)、モジュール・曲をランダムで選べるようになったり、筐体がボロボロになってきたので爽やかに真っ白にしてみたり(笑)、いろいろと変わっています。ランダム機能は、ユーザーの皆さんから多くのご要望をいただいたので、搭載しました。ほかにもご意見がございましたら、メールやツイッターなどでご連絡ください。
――本日で稼働2周年を迎えられましたが、いまのお気持ちは?
大崎 もうそんな経っちゃったのかぁ……。最初は「『初音ミク Project DIVA Arcade』? 大丈夫?」なんて言われたりもしたんですが、ロケテストに多くの方が来てくださって、「首の皮一枚つながった……」と思いましたね。それから、支持してくださってる方のために、リクエストをもとに仕様を見なおしたり、DIVA.NETを運営したり。本当に、ユーザー、楽曲P、絵師、動画師、PVエディターの皆さんのおかげでここまでこれました。2年経っても並んでプレイしていただけるというのは非常にありがたいことです。
――『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- エクステンド』の曲が追加楽曲として登場し始めていますが、ゆくゆくは『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』の楽曲も追加されますか?
大崎 もちろん『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』の曲は取り込んでいきたいです。『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』のグラフィック演出を、『初音ミク Project DIVA Arcade』でも再現できるように研究していきます。また、コンシューマータイトルでは収録されていないようなジャンルの楽曲を、『初音ミク Project DIVA Arcade』では狙っていきたいです。“Ver.B”のアドバタイズ映像で流れる曲は、クリアーな曲を書かれることでおなじみのLemmさんが手掛けたものですが、僕としてはあのような曲も入れていきたいと思っていますので。
――『初音ミク Project DIVA Arcade』の今後の展開は?
大崎 『初音ミク Project DIVA Arcade』は、おそらく秋ぐらいから、ちょっと雰囲気が変わった感じになるのかな……と勝手に思っています。宣伝スタッフにもまだ言ってないけど(笑)。引き続き楽曲募集などはしていきたいですし、『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f』のエディットモードはいろいろと変わっていますので、PVも新たに募集したいです。