週刊ファミ通のニュースページ“エクスプレス”で連載中のゲームに関連した著名人へのインタビューコーナー“Face”。誌面スペースの都合などからカットした部分を網羅した完全版をファミ通.comでお届け。今回のゲストは、アーティストのキマグレンさんです。

キマグレン:『喧嘩番長Bros. トーキョーバトルロイヤル』【週刊ファミ通Face完全版】_02

今週のお題
喧嘩番長Bros. トーキョーバトルロイヤル
プレイステーション・ポータブル スパイク・チュンソフト
2012年6月21日発売 5229円[税込]

アクションアドベンチャーゲーム『喧嘩番長』シリーズの最新作。シリーズ初のダブル主人公システムを搭載しており、プレイヤーは各ミッションごとにどちらかの主人公を選び、修学旅行で訪れた“塔京(トーキョー)”の街中を巡って物語を進めていくことになる。アドホックモードでの2人協力プレイも可能。

自分たちの叫びが曲になりました

キマグレン:『喧嘩番長Bros. トーキョーバトルロイヤル』【週刊ファミ通Face完全版】_01
アーティスト
キマグレン

ISEKI(イセキ:右)、KUREI(クレイ:左)のふたりからなる音楽ユニット。最新シングル『バトン』を2012年6月6日にリリース。2006年から毎年、逗子海岸で夏季限定の海の家ライブハウス“音霊 OTODAMA SEA STUDIO”を運営しており、今年は2012年6月29日から2012年9月2日までの営業を予定している。

 スパイク・チュンソフトから2012年6月21日に発売された人気シリーズ最新作『喧嘩番長Bros. トーキョーバトルロイヤル』。本作では、高校の修学旅行で“塔京”の街を訪れた真田一輝と高屋康介、ふたりの主人公の物語が描かれる。今回のゲストは、本作のテーマソング『PRIDE』を歌うキマグレンのふたり。『PRIDE』のコンセプトや修学旅行の思い出などを聞いた。

――楽曲『PRIDE』はどのような曲なのですか?
KUREI 『PRIDE』を作ったのは、僕たちにとっていろいろ大変なことがあった時期でした。本当は伝えたいことがあるんだけれど、それを口にするのはグッと我慢して、いつか伝わると信じて誠意を持って接する……そんな時期で。そのとき抱いていた「俺たちにとってのプライドってなんだろう」という悩み、叫びが、この『PRIDE』という曲になりました。
ISEKI これまで僕たちは、自分たちではない誰かのための曲を書くことが多かったのですが、このころから、自分自身の葛藤、自分自身と向き合うというテーマを曲にしたいと思うようになっていたんです。もちろん、自分たちの曲で誰かを応援したいという気持ちは変わっていません。「がんばれ」と歌うのではなくて、「俺ががんばる!」と歌うことで、それを聴いた方々が「自分もこういう風にがんばりたい」と思ってくれるんじゃないかと思ったんです。

――『PRIDE』を聴かせていただいたとき、これまでの楽曲とはちょっとテイストが違う、苦味のようなものがあると感じました。
KUREI そうですね。僕たちの曲は、よく“爽やか”と言われるのですが、『PRIDE』は爽やかなメッセージを歌っているわけでもなく、「海風が~」というフレーズがあるわけでもない。聴いていただければ、キマグレンは爽やかだけじゃないぞ、ということがわかっていただけると思います。

――この『PRIDE』が流れる、『喧嘩番長Bros. トーキョーバトルロイヤル』のオープニングムービーはご覧になりましたか?
KUREI はい。プレイステーション・ポータブルから自分たちの曲が流れてくることに感動しつつも、ちょっと照れくさかったです(笑)。でも、とてもハマっていてうれしかったですね。
ISEKI 自分たちはゲーム世代と言っても過言ではない世代なんです。そんなゲームから自分たちの曲が流れるのは、こんなにもグッとくるものなんだな……と、しみじみと感動しました。
KUREI 昔のゲームはピコピコという音しか出なかったのに、いまではこんなに鮮明に歌が流れるなんて、驚きますよね。

――ということは、おふたりともゲームはお好き?
ISEKI はい、好きです。
KUREI 野球ゲームもやりますし、アクションゲームもRPGも好きですし……なんでもやります。気づくと何時間も遊んでしまうので、いまは移動中など、時間に限りがあるときに遊ぶようにしています。子どもみたいですけど(笑)。
ISEKI 僕はシミュレーションゲームがとくに好きで。敷居が高いと感じている人が多いジャンルのようなのですが、おもしろいですよね。大好きです。

――おふたりでいっしょにゲームを遊んだりはするのですか?
KUREI 僕がゲームをやっている後ろで、ISEKIが「あっちだ、こっちだ」なんて言っていることはよくありますね(笑)。
ISEKI 自分で動かすのが大変なゲームは、見る専門です(笑)。
KUREI 曲作りをするための合宿に、僕がゲーム機を持って行ってプレイしたりしました。ビール飲んだりしながら(笑)。
ISEKI 合宿に持って行くために、薄型プレイステーション2をわざわざ買ったんですよ(笑)。

――(笑)。
ISEKI あ、合宿では見る専門でしたけど、『喧嘩番長Bros. トーキョーバトルロイヤル』はもちろん遊びますよ。
KUREI ふたりでプレイします。

――『喧嘩番長Bros. トーキョーバトルロイヤル』は修学旅行が舞台ですが、修学旅行での思い出に残っていることはありますか?
KUREI 僕は北海道に行きましたね。もうずいぶん前のことなので記憶があいまいですが、楽しかったです。残念ながら、抜け駆けして女の子とデートなんてシチュエーションはありませんでしたけど。
ISEKI 僕は高校のときに、沖縄に行ったんですよ。夜はみんなで各部屋を行き来していたんですが、たまたま好きな女の子が僕のいる部屋に来て。その子も交えてだらだらしゃべっていたんです。そのうち夜も深くなり、ほかの人は寝ちゃって、これは告白チャンスだと思ったのですが……。

――大チャンスじゃないですか!
ISEKI でも僕は本当にウブで。いまならすぐにアクションを起こすんですけど(笑)。その子には彼氏がいたので、彼氏にまつわる悩みを朝まで聞いて、僕の恋は終わりました。
KUREI うわあ、甘酸っぱい。

――それは残念です。ぜひその無念を『喧嘩番長Bros. トーキョーバトルロイヤル』で女の子とデートして晴らしてください(笑)。ところでこの夏は、最新シングル『バトン』やベスト盤のリリース、“音霊 OTODAMA SEA STUDIO”のオープンなど、充実の内容になっていますが、この夏への意気込みを語っていただけますか?
KUREI 今年、僕らはメジャー活動5年目となります。ですので、この夏は例年以上にアツい夏にしたいと思っています。『バトン』に収録されている曲は、『PRIDE』を含め、1曲1曲思いを込めて作ったものです。曲の背景も感じながら聴いていただきたいですね。
ISEKI 挑戦し続ける夏にしたいです。自分たちで何かを生み出したり、何かを生み出す準備をしたりする、そんな夏にしたい。10周年を迎えられるように、しっかり準備して力をつけたいですね。

――おふたりの挑戦を楽しみにしています。それでは、最後に読者へのメッセージをお願いします。
KUREI ゲームは最高です! そんなゲーム好きな僕たちからお願いします。よかったら僕らの音楽も好きになってください!
ISEKI 『PRIDE』を聴いて気分を上げて、ゲームをプレイしてください。オープニングムービーは飛ばさないください(笑)。