伊達政宗役の林遣都、真田幸村役の武田航平、織田信長役のGACKTが揃い踏み!

実写ドラマ『戦国BASARA -MOONLIGHT PARTY-』の主要キャラクターを演じる3人の俳優にインタビュー!_02
▲写真右から、織田信長役のGACKT、伊達政宗役の林遣都、真田幸村役の武田航平。

 2012年6月16日に、『戦国BASARA』シリーズの実写ドラマとなる『戦国BASARA -MOONLIGHT PARTY-』の主要キャストの記者会見が、山梨県韮崎市の撮影現場で行われた。会見には、W主演となる伊達政宗役の林遣都、真田幸村役の武田航平、織田信長役のGACKTの3人が出席。テレビドラマ版『戦国BASARA』の収録秘話や、この作品への意気込みなどを語ってもらった。

--『戦国BASARA』が実写のドラマになると聞いたときの感想と、それぞれの役を演じると聞いたときの感想をお聞かせください。

林遣都(以下、林) 僕は最初、原作は知らなかったんですよ。でも、たまたま森蘭丸役の椎名鯛造くんとはすごく仲がよくて、彼は『戦国BASARA』の舞台にも出ていたので、ゲームとかも見せてもらったんですけど、「これを実写でやるのか」と不安になりました。絶大な人気を誇るゲームなので、原作ファンの方も多いじゃないですか。それぞれのイメージがあると思いますし、原作のキャラクターって、みんなかっこいいので、すごく不安でしたね。でも、いまは「がんばるしかない!」と思っています。

--実際に演じてみて、いかがですか?

 キツイです(笑)。いろいろなものをつけて激しいアクションをするので、メチャメチャキツイんですけど、やりがいがあるというか、楽しいです。

武田航平(以下、武田) 僕はゲームもすごく知っていまして、実際に何度もプレイしたこともあるんですけど、すごくかっこいいという印象を持っていました。でも、実際に映像にするというのは無理だろうと思っていたのですが、実際に昨日から現場に入らせていただいて撮影をしていて、「これは、なかなかいいものができるんじゃないか!?」とういう手応えを感じています。いまは仕上がりを楽しみに、日々の撮影に励もうと意気込んでいるところです。

GACKT 僕はこれから撮影に入るんですけど、勧善懲悪という中で、かなり悪い信長を、どうやって原作ファンを裏切らない形で演じようかなと考えていまして。かなりいい形で原作ファン、ゲームファン、アニメファンを含めて、新たなファンも増えるドラマになるんじゃないかなと。全員の期待に応えられるものができるんじゃないかなと思います。僕個人としては、友情出演という形で"だいぶ悪い信長"を演じられるのはいいな、と。僕はいい役よりも悪い役のほうが向いているんですよ。世の中が僕のことを悪いヤツだと思ってくれたほうが、私生活がだいぶ楽になるので(一同笑)。だいぶ悪い信長でいこうと思いますので、みんなも期待して、楽しみに待っていてください。

--今回は、衣装も原作に忠実に作っていますが、GACKTさん、信長の衣装はいかがですか?

GACKT 最初はこの衣装でどのくらい動くのかな? って思ったんだけど、聞いたら僕はそんなにものすごい動きはしないそうなので、「ああ、よかった」って思ったのと、彼ら(林・武田)はけっこう動くので、「ああ、かわいそうだな」って(一同笑)。僕はそのぶん、彼らのような活きのいい若武者をひねりつぶす、いいスパイスであればいいなと思っています。

--ご自身の姿を見てみて、いかがですか?

GACKT 何がいちばん気に入っているかというと、僕はヒゲが生えないんですけど、実際につけてみたら、「これも悪くないな」って(笑)。これからドラマに出るときは、ヒゲをつけようかなって(一同笑)。まあ、こういう見えかたもアリだと思うので、これからはいいおっさん役を演じられたらいいなと思います。

 まだ撮影が始まったばかりなので、どうやればうまくいくかというのを話しながら進めているんですけど、少しずつ(動きの)ストレスをなくしていく作業をしているところです。武器は……無理ですね(一同笑)。刀を6本も振り回して戦うというのは相当キツイですけど、できる限りの努力をして、ゲームファンの方を裏切らない動きをしたいと思います。

武田 僕はなんと言っても、腹筋をアピールすることが大事なんですけど、服の前面がほぼ開いているので、日々の食事に気をつけたりだとか、朝にトレーニングをすることを心掛けています。衣装が開いているぶん、ほかの方たちよりもストレスなくアクションができています。唯一ビックリするのは、『戦国BASARA』ならではのアクションとして、槍を2本持つんですね。槍を2本持つなんて人はなかなかいないですし、その中でいかに派手に綺麗に『BASARA』らしさを出せるかというのを試行錯誤しながらやっています。

--林さんと武田さんは昨日から撮影に入られていると思いますが、撮影の様子はいかがですか?

 皆さん最初から動きがキレキレというか、気合い入りまくりなんですよね。すごくいい雰囲気で、バッチバチのバトルを見せられると思いますよ。

武田 バッチバチです(笑)。

--それぞれの役を演じるにあたって、何か役作りはされましたか?

 ゲームもアニメもそうですけど、僕の中では『戦国BASARA』の伊達政宗と言えば、声優の中井和哉さんのイメージが強いので、そこはプレッシャーですね。でも、そこに近づこうとしてもきびしいと思うので、自分なりの伊達政宗の豪快さや派手な動きを、自分の限界を求めて出していけたらなと思っています。

武田 僕は腹筋を(一同笑)。あとは、幸村らしさというか、真っすぐで、絆や仲間を大切にして生きていく姿を大切にして、現場でもその思いを持って演じるように心がけています。

GACKT 原作の信長のしゃべりかたや身のこなしが独特なので、いかにそのニュアンスを壊さずに、僕のものにできるかなというのを練習してきましたが、けっこういいものができているので、「おお~っ!」という声はもらえるんじゃないかなと。予想は裏切る、期待には応える。それは必ずやりたいなと思います。

--『戦国BASARA』のキャラクターって、世の中の戦国ものの設定よりもぶっ飛んでいるじゃないですか。もしほかの武将を演じるなら、どの武将がよかったですか?

 僕は『戦国BASARA 3』で出てくる石田三成ですね。体格がすごく近いな、と。細い!(一同笑)。このキャラクターだったら、原作ファンの方でも少しはよかったと思ってもらえるんじゃないかなと思いました。

武田 僕は本多忠勝ですね。あのガチガチな衣装で飛んでみたり、ドリルとかを使ってみたいですね。

GACKT 僕的には、怪しさとか雰囲気とかおもしろさで言うんだったら、明智光秀みたいなキャラクターのほうがいいんじゃないかなって思ったんですよ。でも、その話をしたときに、「いや、GACKTさんは、織田信長のほうが悪さが出るでしょ」と。うん、確かにその通りだなと(一同笑)。まあ、もともと過去のキャラクターでは織田信長を演じてみたいという気持ちはずっとあったので、そこはよかったなと。ただ、ここまで悪に染まった織田信長を演じるというのが、それはまた新鮮で、あまり難しいことを考えなくていいというか、ストレートに悪を演じられるというのは、とてもいい勉強になるなと楽しんでいます。

--今回のドラマで「これは初挑戦だな」と思うところがありましたら、それぞれお聞かせください。

 僕は、刀を振ること自体が初めてなんです。それでいきなり刀が6本(笑)。「すごいのが来たな」っていう感じですね。

武田 これだけCGを駆使した作品に出るのは初めてで、仕上がりを待っているときのワクワク感がたまらないんです。そういう感覚は初めてですね。

GACKT このドラマで、どれだけ若手をいじめられるかな、と(一同笑)。いままでは、あまりいじめる役とか、蹴散らす役とかはやっていなくて、どちらかというと助ける役が多かったので、今回は楽しいなと思いましたよ。撮影を終えたときに、どれだけみんなに嫌われて帰るかというのを目標にしてがんばろうかなと。……プライベートでは、けっこういい奴なんですけどね(一同爆笑)。

--林さん、実際にGACKTさんはやさしいですか?(笑)

 いえ、今日でお会いするのが2度目なので、まだわからないですけど……。ただ、アクションには相当なこだわりを持っている方だとは聞いています。僕はGACKTさんと戦うシーンが多いので、けっこう緊張します。

--GACKTさんがエンディングテーマを担当するらしいですが、エンディング曲も"悪"な感じですか?

GACKT いや、今回はテーマとして、それぞれの武士たちが持っている切なだったりとか、抱えている悲しさだったりとか、逃れられない運命や宿命というものの中でもがく姿だったりとか、失うものたちに対する悲しみといったものを曲として作ってみました。すごいドラマティックな曲ができあがったので、完成したときには「これは、すごい曲ができたな」というのがまずあって、そのうえで友情出演して、全体を盛り上げることができるというのもうれしいですし、音楽からも演者としても、『戦国BASARA』という世界観を盛り上げていけるということに対して、非常にうれしく思っています。

--最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。

 昨日から撮影が始まりましたが、深夜ドラマでは想像できないような、見ごたえのある『戦国BASARA』を届けたいと、スタッフ・キャスト一同意気込んでいますので、期待していてくださいって感じですね!

武田 それぞれの武将が、それぞれの正義をもって生きている姿が描かれているので、いまの時代にはなかなかない、男どうしの熱い友情や魂のぶつけ合いを見せて、少しでも日本を元気にできればと思います。

GACKT ゲームだったりアニメだったりというのは、日本の特化した、世界に誇れる文化としてあると思うんですね。いまはドラマの世界が海外に押されていて、「もったいないな」と思うことが多くて。でも、こういう原作をモチーフにして、いかに自分たちがおもしろいドラマを作れるかというのは、新たな挑戦であって、歴史に興味のないコたちに対して、興味を持ってもらういちばんのきっかけになるんじゃないかなと思うんですよ。そういうことを僕らはやっていかないといけないと思うし、それがエンターテインメントの義務というか、ただただ楽しいだけではなくて、観ている人が、「もう1回歴史に触れてみよう」と思ってもらえるような、それぞれの特化したキャラクターの想いを届けられれば、僕らがやっている意味があると思います。

実写ドラマ『戦国BASARA -MOONLIGHT PARTY-』の主要キャラクターを演じる3人の俳優にインタビュー!_01
▲ときにユーモアを交えながら、会見をリードしていたGACKT。独特のオーラに、林・武田のふたりは終始押され気味!?