キャンペーンモードはふたつの新システムでサプライズに満ちた内容に
2012年6月5日~7日(現地時間)まで、アメリカ・ロサンゼルスのコンベンションセンターにて開催された世界最大のゲームの見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2012。会期最終日、マイクロソフトブースでは同社主力タイトルのプレゼンテーションが実施された。こちらの記事では『Gears of War: Judgment』のプレゼンの模様をお送りする。
今年のマイクロソフトカンファレンスで発表された『Gears of War: Judgment』。オンリーオンXbox 360タイトルとして『Halo(ヘイロー)』シリーズと並んで、プラットフォームを牽引してきた『ギアーズ オブ ウォー』シリーズの最新作だ。ストーリーはシリーズ3部作よりも前の時代、世界の運命を変えたできごと“E-Day”を、デーモン・ベアードと“コール・トレイン”ことオーガスタス・コール率いる“キロ部隊”の視点で描く。開発するのはシリーズを生み出したEpic Gamesと、同シリーズのPC版などを手掛けたEpic Games傘下のスタジオPeople Can Fly。プレゼンにはEpic Gamesのクリフ・ブレジンスキー氏と、People Can Flyのエイドリアン氏が登場した。
最初にクリフ氏は、本作の開発経緯について「『3』を仕上げたあと「さあ、つぎは何をしようか?」と考えたとき、ローカストたちが出現した時代を描いたらおもしろいと思ったんだ」と説明。加えて「ベアードはファンが大好きなキャラクターだし、コール・トレインが戻ってくることを歓迎する人も多い」ともコメントした。
エイドリアン氏からはキャンペーンモードの説明が行われた。「ストーリーの背景にあるのは、ローカストに対する脅威。戦いの激しさは増し、シリーズ最大の数の敵が登場します」。ローカストの脅威を、ゲームプレイで表現するために搭載されたのが、新システム“S3(スマート スポーン システム) ”だ。これは、敵の種類、出現タイミング、出現ポイントをプレイごとに変化させるというもので、パターン化したプレイを否定し、戦闘に緊張感を与える。クリフ氏はS3についてつぎのように語る。「最近のゲームは映像やサウンドは向上しているが、プレイヤーにチャレンジを要求するものがあまりない。だが、『Gears of War: Judgment』では手に汗握るようなチャレンジがあることを約束する」。キャンペーンモードのプレイをより奥深くするものとして、Mission Declassification と呼ばれる新システムも採用。これは、物語の過程で重要な情報を入手すると、より難度の高いシナリオや実績がアンロックされるというもの。つまり、『Gears of War: Judgment』では一度のプレイだけでは、物語の真実に辿りつけない可能性もある。くり返しプレイし、前回のプレイで残った謎を解き明かす楽しみがあるのだ。エイドリアン氏によれば、Mission Declassificationをアンロックするための条件には、指定された時間内にエリア内のローカストをすべて倒す、指定された武器のみで戦うといったものが用意されているという。前述のS3と組み合わせることで、「プレイヤーにはたくさんのサプライズが提供できるだろう」(エイドリアン)と話した。
クリフ氏からは新たなマルチプレイヤーモード“OverRun”に関する説明も行われた。このモードは、ベアードらが所属するCOG軍とローカスト軍に分かれ、5人1チームでクラス制の対戦を行うというもの。「このモードは非常にシンプルだが、とても深みがある」とクリフ氏が語る通り、各軍にはさまざまなクラスが用意されている。たとえばCOG軍の兵士だとソルジャー、メディック、スカウト、エンジニアなどのクラスがあり、それぞれが個性的なアビリティーを所有している。もちろん、ローカスト軍も同様にさまざまなクラスが存在。プレゼンの中ではOverRunモードに登場するクラスを紹介するムービーが流されたのだが……敵であるローカスト側のほうがクラスが多彩で、しかも紹介に非常に力が入っているあたりが、なんともクリフ氏らしい。なお、こちらのムービーは後日Webなどで公開予定とのこと。
プレゼンの最後では発売について“2013年初頭”とより具体的な時期も明かされた。ただしこちらの情報は北米向けのもので、日本での発売時期は2013年となっている。