新世代エンジンのお披露目では会場から大きな拍手が
こちら(→関連記事)でお伝えした、スクウェア・エニックスのゲームエンジン“Luminous Studio(ルミナス・スタジオ)”のリアルタイム技術デモ。そのデモが公開された2012年6月5日(米国時間)のスペシャルレセプションの様子をレポートする。
スペシャルレセプションは、E3会場のスクウェア・エニックスブースで開催された。この日のE3が閉場した後の催しで、ドリンクが振舞われるというラフなスタイル。しかし、SQUARE ENIX, INC.(アメリカに拠点を置くスクウェア・エニックスのグループ会社)の社長兼CEOであるマイク・フィッシャー氏や、スクウェア・エニックス・ホールディングスの代表取締役社長である和田洋一氏が姿を見せると、発表内容への期待から全員の視線が釘付けとなった。
和田洋一代表取締役社長は挨拶の後、「次世代ゲームのテクノロジーに対する我々の取り組みについて」プレゼンテーションがあると発言。「テクノロジーの進歩によって、ゲームで実現できる内容が豊かになっていくのがゲーム産業のすばらしい特徴です」と英語でスピーチを行い、同社CTO(チーフ テクノロジー オフィサー)の橋本善久氏にバトンを渡した。
ここで橋本氏が“AGNI'S PHILOSOPHY FINAL FANTASY REALTIME TECH DEMO”と題した技術デモ用の映像を公開。橋本氏は、このデモがリアルタイムCGであることを強調してから動画を公開したのだが、それもそのはず。まるでプリレンダリングCGのようなクオリティーで、リアルタイムCGであるとは、にわかには信じられないものだったからだ。
続いて橋本氏は、デモに登場したキャラクターのライティングを変更したり、一部の色を変えたりと、リアルタイムCGである“証拠”を披露したうえで再度技術デモを上映。スペシャルレセプションの参加者に橋本氏が感想を促すと、会場からは拍手が巻き起こった。この技術デモは、スクウェア・エニックスの作品の未来を感じさせる作品として、強烈なインパクトを与えた形だ。
技術デモの発表の後は、2012年12月に25周年を迎える『ファイナルファンタジー』シリーズと、2012年3月に10周年を迎えた『キングダム ハーツ』シリーズをお祝いする巨大なケーキが登場! スクウェア・エニックス・ホールディングス専務執行役員 兼 スクウェア・エニックス第1制作部コーポレート・エグゼクティブの橋本真司氏と、2012年7月31日に北米での発売を控える『キングダム ハーツ 3D[ドリーム ドロップ ディスタンス]』のCo.ディレクター、安江泰氏がケーキカットを行った。
その後は、取り分けられたケーキをいただきながらの歓談の場となり、スペシャルレセプションは終了。ファンに愛され続けている作品を大切にしつつも、新たな挑戦を行おうとしているスクウェア・エニックスの今後に期待が持てる内容だった。なお、和田洋一代表取締役社長と、橋本善久氏のインタビューは、近日中にファミ通.comにて公開予定となっている。