ハイスペックマシンじゃなくてもプレイ可能

『The Elder Scrolls Online』プレゼンテーションリポート【E3 2012】_13

 いよいよロサンゼルスで開幕したE3 2012。ベセスダ・ソフトワークスブースで行われたオンラインRPG『The Elder Scrolls Online』のプレゼンテーションの模様をお届けする。

 開発しているのは、『ザ エルダースクロールズ V: スカイリム』などを開発したベセスダ・ゲームスタジオではなく、2007年に設立されたZenimax Online。5年をかけて試行錯誤してきた成果が本作ということになる。ちなみにスタジオのメインミッションは「スゲェオンラインゲームを作ること(Make Awesome Online Game)」とのこと。
 本作の時間設定はタムリエル史では第2期にあたり、スカイリムの1000年前、タイバー・セプティム朝が勃興する直前のことになる。プレイヤーはディドラの王モラグ・バルと最初の死霊術師Mannimarcoの野望を打ち砕くために冒険するのだ。

 世界はEbonheart Pact、Aldmeri Dominion、Daggerfall Covenantの3勢力が争っており、これは3匹の龍がお互いを食い合っている本作のロゴとも符号している。Ebonheart Pactにはノルド、ダークエルフ、アルゴニアンらの、Aldmeri Dominionはハイエルフ、ウッドエルフ、カジートらの、Daggerfall Covenantにはブレトン、レッドガード、オークらの中心地がそれぞれ属している。中心のシロディールは各勢力が狙う中立地帯となっており、ここをめぐる大規模PvPコンテンツが本作の売りのひとつとなる模様。

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 『ザ エルダースクロールズ』のオンラインタイトルということで、スカイリムやオブリビオンと同様、単独で遊びたい人もいるかもしれないが、メインクエストはソロプレイですべてプレイ可能とのこと。ダンジョンにはパズルの仕掛けなどもあるほか、パブリックダンジョンの仕組みが導入される。これは昔は当たり前だった、パーティーごとの入場ではない公開型のダンジョンのこと。当然モンスターのリスポーン待ちなどが想定されるが、この辺りをどうクリアーしていくのか興味深いところ。

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 プレイ面では、ヘルス、マジカ、スタミナという3ステータスはスカイリムなどと同じ。スタミナはとくに、強攻撃を出した時や、ガードを続けていると減っていく。ちなみに、敵に気づかれないようこっそり進むスニーク動作も使用可能だった(もちろん効果はステータスによるとのこと)。また、とあるクエストのボスであるウェアウルフを火の上に誘い出し、人間に戻して弱体化してから倒すといったテクニックも見られた。

 ひとつ気になるのは、グラフィックがハイエンド寄りではないこと。E3トレイラーなどを見ると超絶美麗なキャラクターで冒険できると思ってしまうかもしれないが、実際には一般的な欧米のオンラインゲームのレベルのグラフィックに留まっている。
 もっともこれは意識的なもので、比較的低スペックなマシンでも遊べるよう考慮しているからのようだ。確かに『World of Warcraft』と勝負しようというなら、プレイ可能な層が多いに越したことはないのかもしれない(それに、スカイリム並みのグラフィックで真面目に大規模PvPを実現するのは大変だ)。

 新鮮な驚きこそなかったが、『ザ エルダースクロールズ』という巨大IPをオンラインゲームで今後どう活かしたゲームにしていくのか興味深いところ。ちなみに関係者に聞いたところ、少なくとも日本から海外版をプレイするのは問題なく行える予定とのこと。海外では2013年のサービスを予定している。

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▲プレゼンテーションエリアの待機スペースには装備アイテムやロゴのモデルなども飾られていた。