爆弾発言連発! 濃厚な5時間に観客大興奮!
人気RPG『テイルズ オブ』シリーズファンのための一大イベント、“テイルズ オブ フェスティバル 2012”。その2日目公演が、2012年6月3日、横浜アリーナにて開催された。1日目に勝るとも劣らない、興奮に包まれた公演の模様をリポートしよう。
なお1日目開演前の模様は【コチラ】、1日目公演のリポートは【コチラ】を、それぞれご覧いただきたい。
1日目と同様、12000人の観客で満員となった横浜アリーナ。この日も、以下の通り豪華なキャスト、アーティストが登場した。
<声優>
小野坂昌也(ゼロス・ワイルダー役/テイルズ オブ シンフォニア) ※総合司会
櫻井孝宏 (アスベル・ラント役/テイルズ オブ グレイセス) ※司会
植田佳奈 (パスカル役/テイルズ オブ グレイセス) ※司会
緑川光 (リオン・マグナス役/テイルズ オブ デスティニー)
小西克幸 (ロイド・アーヴィング役/テイルズ オブ シンフォニア)
鈴木千尋 (ルーク・フォン・ファブレ役/テイルズ オブ ジ アビス)
松本保典 (ガイ・セシル役/テイルズ オブ ジ アビス)
鳥海浩輔 (ユーリ・ローウェル役/テイルズ オブ ヴェスペリア)
森永理科 (リタ役/テイルズ オブ ヴェスペリア)
竹本英史 (レイヴン役/テイルズ オブ ヴェスペリア)
河原木志穂(シェリア・バーンズ役/テイルズ オブ グレイセス)
代永翼 (ジュード・マティス役/テイルズ オブ エクシリア)
沢城みゆき(ミラ=マクスウェル役/テイルズ オブ エクシリア)
杉田智和 (アルヴィン役/テイルズ オブ エクシリア)
☆置鮎龍太郎(ガイアス役/テイルズ オブ エクシリア)※シークレットゲスト
<テーマソングアーティスト>
Daisy×Daisy (テイルズ オブ ザ ワールド ダイスアドベンチャー)
☆Me ※シークレットゲスト
この日のオープニングは、総合司会を務めるゼロス役の小野坂昌也、司会を務めるアスベル役の櫻井孝宏、パスカル役の植田佳奈によるトークからスタートした。小野坂は、前日にユーリ役の鳥海浩輔から、櫻井の司会進行の巧みさについて聞かされていたとのことだったが、この日の櫻井は大観衆を前に過剰なまでのリラックス状態。カメラを捜して遊ぶなどして進行をないがしろにする櫻井に、思わず「明日は櫻井君が司会だから小野坂さん楽できますよ、って言われてたのに。話しが違うよ!」(小野坂)。しかしながら観客の側からすれば、今日も“テイルズ オブ フェスティバル”らしいフリーダムなトークが聞けそう……と、期待感の高まるオープニングとなった。
最初のコーナーは、恒例の、声優たちが生アテレコを披露してくれる“スペシャルスキット”。今回のスキットのタイトルは“ミラ雪姫と7人の小人”。なんと前後編に分かれる大作スキットとなった。
内容は、『テイルズ オブ』の登場キャラクターたちが、演劇“ミラ雪姫と7人の小人”を演じきるべく奮闘する……というもの。当初の配役は以下の通り。
ゼロス:舞台監督(?)/リタ:語り部/シェリア:悪い王妃様/パスカル:鏡/ミラ:ミラ雪姫/王子様:ジュード/小人A:ガイ/小人B:ルーク/小人C:アスベル/小人D:レイヴン/小人E:ユーリ/小人F:ロイド/小人G:リオン
女性陣に比べて、男性陣のキャスティングがかなり雑な感があるが、これはゼロスが、「男どもはくじで役を決めた」からなのだそうだ。
さて物語は、ミラそのままの凛々しい性格のミラ雪姫が、小人たちの助けを受けることをよしとせず、悪い王妃が差し向けた兵士を独力で撃退するなど危なげなく生き抜こうとするため(?)、まったく『白雪姫』らしい展開にならない。そこで悪い王妃様ことシェリアが“毒アップルグミ”を食べさせようとするが、「いまはHPが全快だからな」(ミラ)ということで失敗。そこに唐突に登場した8人目の小人こと小人H・アルヴィンが睡眠薬入り“レイアの父親特製マーボカレー”を強引に食べさせてミラ雪姫を眠らせるが、今度は王子様ことジュードが、恥ずかしがってミラ雪姫を目覚めさせるための“アレ”をできず……とグダグダな展開に。
しかしそこに、シークレットゲストの置鮎龍太郎が演じるガイアスが登場し、舞台を支配することを宣言! そして小人Hを称していたアルヴィンが突如裏切って……!? というところで、前編が終了した。
ちなみに前編終了後のトークで明かされていたが、シェリア役の河原木志穂は、『テイルズ オブ グレイセス』のサブイベント“シェリ雪姫”が大好きで、イベントなどでぜひもう一度やってみたい、とスタッフに何度も話していたのだとか。何の因果か“ミラ雪姫”となり、シェリアは悪い王妃様役となってしまったが、「こんな形になるとは思いませんでしたが、実現してうれしいです」(河原木)と楽しそうに話していた。
またスキットの終了後、改めて出演陣から挨拶の言葉があったが、これが1日目エンディングの流れを引き継いで、観客への“愛の告白合戦”となった。「言わせんな。気付けよ」、「お前らのこと……嫌いじゃない!」、「この命続く限り、君たちのことを愛し続けていくよ」、「トロピカルアイラビュー!」、「俺はおまえ達を、ずっと守り続ける!」などなど、甘い台詞の数々に、会場は大熱狂状態に。ちなみにどの台詞を誰が言ったのかは、『テイルズ オブ』シリーズのファンならわかりますよね?
(※正解はユーリ、ルーク、ミラ、パスカル、アスベルです。念のため)
『エクシリア2』コーナーでは新事実が……?
続いては、プロデューサーの馬場英雄氏がステージに登場し、『テイルズ オブ エクシリア2』の情報を紹介するコーナー。内容は、ほぼ1日目と同様だったが(詳しくは【コチラ】)、この日は小野坂との掛け合いをくり広げながら紹介が行われたため、トークの中で、一部前日には語られなかった情報も披露されていた。ちょっとした情報ではあるが、以下にまとめておこう。
●選択肢には時間制限内に選ばなければいけないものもある。その後の展開を左右する重要なものも。
●エルは元気で活発な女の子。
●ルルは、ルドガーの住んでいる界隈の猫社会ではボス的な存在。
●“DUAL SHOCK3 エクシリア2 X Edition”のデザインは奥村大悟氏が担当
少々以外だったのは、ルルの素性。ただカワイイだけではなく、ちょっとひと筋縄ではいかない性格のネコなのかも……?
前日同様、『エクシリア2』情報コーナーの後は休憩タイム……かと思いきや、ここでシークレットゲストが登場。ステージに現れたのは、misono……ではなく、misonoの妹分、ということになっているMeだ。Meは、『With You Ver.me』、『ス・キ・ラ・イ』、『ホ・ン・ト・ウ・ソ』の3曲を、楽しそうに、パワフルな歌声で熱唱。『ホ・ン・ト・ウ・ソ』では、「横浜アリーナで楽しみすぎて、うれしすぎて歌詞がふっとんでしまいました(苦笑)」(Me)と、曲を途中でやり直すハプニングもあったが、それも含めて聴衆を大いに楽しませていた。


休憩終了後、【コチラ】でお伝えした通り、GREEで配信される『テイルズ オブ カード エボルブ』の情報が電撃発表。続いて、Daisy×Daisyによるライブが披露された。
Daisy×Daisyは、『テイルズ オブ ザ ワールド ダイスアドベンチャー』のテーマソング『チズノアリカ』を歌い上げてくれた。
ランキングコーナーで衝撃発言! ランキング新時代が到来!?
つぎのコーナーは、注目のランキング発表コーナー。テイルズチャンネル+で行ったアンケートの結果をもとに集計されたもので、1日目は【理想の弟妹部門】、【マスコット部門】が発表されたが、この日はいよいよ総合ランキングが発表となった。
30位からカウントダウンで発表されていったが、出演者たちは、自分が演じたキャラクターがランキングに登場した時点でステージに登壇。ただし、自分が演じたキャラクターが21位~30位だったら“ござ”に、11位~20位だったら“木箱”に、10位以内なら普通の椅子に、3位以上なら特別に豪華な椅子に座る、という人気格差を如実に表す過酷なルールに従っての発表となった。
注目のランキングは以下の通り。
【総合ランキング】
■30位~21位(ござ)
30位:エステル/29位:ガイアス/28位:リチャード/27位:ティア/26位:プレセア/25位:エリーゼ/24位:クレス/23位:パスカル/22位:コレット/21位:レイア
この日の出演者からはふたりが該当。ただしパスカル役の植田は司会ということで、ござに座るのは免除に。29位ガイアス役の置鮎は、「痛いです」とコメントしつつ、ござに座った状態で周囲の観客たちににこやかに手を振り、ファンサービスをしていた。
■20位~11位(木箱)
20位:リッド/19位:スパーダ/18位:ソフィ/17位:ジェイド/16位:フレン/15位:シェリア/14位:レイヴン/13位:クラトス/12位:ガイ/11位:エミル
河原木が演じるシェリア、竹本英史が演じるレイヴン、松本保典が演じるガイがランクイン。木箱に座った感想を問われた竹本は、「ラワンの安っぽい臭いがします」とひと言。
■10位~4位(普通の椅子)
10位:ジュード/9位:リタ/8位:ロイド/7位:ゼロス/6位:ミラ/5位:アルヴィン/4位:ルーク
10位~4位は、すべてこの日の出演陣が演じるキャラクターが占めた。人気キャラクターだらけの『テイルズ オブ』シリーズにあって、上位10人に入るのは至難の業。それだけにキャスト陣も非常にうれしかったようで、ロイド役の小西克幸は完全にうつ伏せになる“最上級土下座”を披露したり、ミラ役の沢城みゆきは「べつにひと桁順位にしてもらったからって、うれしくなんかないんだからね!」とツンデレをサービスしてくれたり、アルヴィン役の杉田智和は「信じられない。アルヴィンがさんざん騙してきたから、逆に俺を騙そうとしているんだろう!」と疑心暗鬼になったり……と、それぞれに喜びを表現していた。
■3位、2位、1位(特別製の豪華な椅子)
3位 アスベル
2位 リオン
1位 ユーリ
栄えあるトップ3はご覧の通り。前回に引き続いて3位となったアスベルの人気もかなりのものだが、人気投票企画の初期から上位に居続けるリオン、これで3連覇となったユーリの人気ぶりは驚異的。
王者として真っ赤なマントを羽織って登場したユーリ役の鳥海は、「本当にありがとうございます。皆さんのおかげで、1位を“貫き通す”ことができました。ユーリというキャラクターはほっといてもかっこいいのですが(笑)、でも本当に、自分の携わった作品が評価されるのはとてもうれしいですね」と、感慨深げにコメントした。
そしてここで、鳥海から「以前から偉い人に言っていたのですが、もし3連覇を達成できたら殿堂入りとさせてほしいと」と驚きの発言が。続けて、「10年間上位で、しかもジューダスの分を足したら1位かもしれない……リオンも殿堂入りをと」(鳥海)。これを受けて、リオン役の緑川光も、「今回で殿堂入りとして、次回のランキングコーナーは、僕らが司会をするというのはどうでしょうか。そしてもし、次回もこうしたイベントがあるなら、殿堂入りパーティーをやっていただけるとうれしいなと。あくまでもひとつの案ですが」とコメント。
これには、自身が演じるゼロスが7位で、3位アスベルこと櫻井にさんざん上から目線でからかわれた小野坂も大いに乗り気となり、「次回はふたりがいなくなる、ということはランキング戦国時代だ!」と興奮気味に宣言。はたして実現するのだろうか!?
【理想のパートナー部門】
続いて、“理想のパートナー部門”のランキングも発表された。9位あたりに、理想というかありえないコンビも見受けられるようだが、全体に順当な結果だと言えるだろう。
10位 ゼロス&ロイド
9位 ジューダス&リオン
8位 ラピード&ユーリ
7位 マルタ&エミル
6位 ガイ&ルーク
5位 ジェイド&ゼロス
4位 フレン&ガイ
3位 シェリア&アスベル
2位 ミラ&ジュード
1位 ユーリ&フレン
最後のコーナーは、スペシャルスキットの後編。物語は、舞台を支配したガイアスが、最高のエンターテインメントを完成させるべく、脚本を書き直して舞台をやり直すことに……というところからスタートした。
しかしここからは、前編がふつうのお話に思えるほど、尋常じゃなくカオスな展開に。まず主役はジュード演じる“ジュド雪王子”に変更。語り部はアルヴィン、ガイアスが担当。7人の小人の代わりに“7匹の動物たち”ということでゼロスがウマ、ロイドがサル、レイヴンがカラス、アスベルがウサギ……といいつつ動物は4匹だけで、あとは“焼き鳥丼役”(!?)をシェリア、親善大使の精霊役をルーク、音機関の精霊役をガイ、ツンデレの精霊役をリタ、スイーツの精霊役をユーリ、バナナの精霊役をパスカル、そしてリオンは小人役(当然リオンは激怒)、というもはや何の物語だかわけがわからない配役に。
そして混乱の中、アルヴィンがガイアスを裏切り、レイヴン……いや、シュヴァーンに雇われていたことを告白。そして舞台の台本には、書かれた通りに能力を制限する力があることが判明する。全員がシュヴァーンの支配下に……と思いきや、アルヴィンが速攻で裏切り、真の雇い主はバルバトスらで構成される“テイルズ オブ 悪役連合”であることを告白する。万事休すかと思ったところで、主人公的に格好良く登場したミラが、置鮎演じるガイアス……ではなくディムロス(!)と協力して台本の力を無効化。後はキャラクターたちが、「もうやめて! アルヴィンのライフはゼロよ!」というアルヴィン(というか杉田?)の悲痛な叫びを無視して、自分の必殺技を次々と決めまくり、アルヴィンにお灸を据える。しかし最後は、ジュードの信じる心に揺り動かされたアルヴィンが改心し、めでたしめでたし……となった。
以上でイベントプログラムは終了。なお、最後のキャスト陣からの挨拶にて、ミラ役の沢城から、「『2』、がんばってやりますので。どうぞよろしくお願いします」という発言が。ということは、『2』にはミラも……? さらにこの発言に、小野坂が「あとで馬場ちゃんに呼び出されるぞ~」と突っ込んでいたが、これにアルヴィン役の杉田が、「責任は『エクシリア』チーム全員で取ります。ねぇ、代永君?」と発言。ん? ということは……!? 何かが明言されたわけではないので、これをどう解釈するかは読者諸兄にお任せします。
というわけで、1公演5時間、2日間で10時間、観客総数22000人超の大イベントは終了。小野坂からは、「全国6大都市公演とかやりたいね!」との発言もあったが、この勢いなら、あながち実現不可能でもないのかも……。来年にも大いに期待だ!