“絶望的”におもしろいプロジェクト、ついに本格始動!

 2012年5月31日、スクウェア・エニックスのアーケードゲーム『超速変形ジャイロゼッター』の完成披露&プロジェクト発表会が開催された。発表された新情報は、こちらの記事で紹介している。ここでは、多数の豪華ゲストが出演した発表会の模様をお届けしよう。

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 最初に登壇したのは、スクウェア・エニックスの和田洋一代表取締役社長。和田氏は「私たち作り手にとって、アーケードゲームはすばらしいもの」と語る。その理由は「専用の筐体を作ることができるから」だと述べ、「この『超速変形ジャイロゼッター』で、家庭用では味わえない感動を届けたい」と抱負を述べた。また、『超速変形ジャイロゼッター』はスクウェア・エニックスの自信作であるとも力強く語った。

 つぎに行われたのは、本作のプロデューサーを務める市村龍太郎氏による、本作のプレゼンテーション。市村氏は最新PVを交え、本作の魅力を語った。

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▲クルマを操作してライバルと競う“ドライブモード”。
▲3対3でロボットが戦う“バトルモード”。
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▲マツダ株式会社 (MAZDA)、三菱自動車工業株式会社 (MITSUBISHI)、株式会社 光岡自動車 (MITSUOKA)、日産自動車株式会社 (NISSAN)、富士重工業株式会社 (SUBARU)、トヨタ自動車株式会社 (TOYOTA)の協力により、実在のクルマがゲーム内に登場! もちろんロボットに変形する。「お父さん、あのクルマはこんなロボットになっちゃうんだよ」という会話が親子間でくり広げられるに違いない。
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 変形する筐体、ふたつのゲームモード、アンリアルエンジン3の採用によって実現可能となった美しいグラフィックなど、見どころが満載の『超速変形ジャイロゼッター』。第0弾は、2012年6月21日より稼働開始する。なお、6月21日には、市村氏が手がけた業務用カードゲーム『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』の稼働日でもあるとのこと。

 ここで、“カリスマドライバー”として、スクウェア・エニックスの山口海渡氏が登場! 『超速変形ジャイロゼッター』のプレイを披露した。ドライブモードからバトルモードに移行する際、筐体が変形したときには、「おおーっ」という驚きの声が各所から挙がった。

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▲勇者カイト……ではなくて、カリスマドライバー山口海渡氏。

 続いて、『超速変形ジャイロゼッター』のメディアミックス展開についての説明が行われた。

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■コミック
 集英社の「最強ジャンプ」、「Vジャンプ」編集長、伊能昭夫氏が登壇。「最強ジャンプ」では、すでに『超速変形ジャイロゼッター』のコミックが連載されており、毎号40ページオーバーの大ボリュームで展開されている(2012年7月発売予定のコミックス第1巻にはカードが付属予定)。伊能氏は、「できることはぜんぶやろう、というつもりで取り組んでいる」と語り、「最強ジャンプ」ではコミックを連載し、「Vジャンプ」には攻略小冊子やカードを付け、「週刊少年ジャンプ」でも、テレビアニメ放映開始に合わせ、2012年9~10月にかけ、“ジャンプグループでも初の試み”となるほどの特殊な企画を実施するという。

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■アニメ
 登壇したのは本作のテレビアニメ版(2012年10月より、テレビ東京系6局ネットで放送開始)を手がけるアニメ制作会社、A-1 Pictures代表取締役の植田益朗氏。『超速変形ジャイロゼッター』は、A-1 Picturesにとって初のロボットものになるとのことで、植田氏は「A-1 Picturesにとっての『ガンダム』になるような作品にしたい。皆さんがあっと驚くような、“絶望的”な作品にしたいと思います」と語った。“絶望的”というのは、主人公・轟 駆流の口癖とのことで、「絶望的にかっけーじゃん!」などというセリフが聞けるという。

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▲テレビアニメ版の予告ムービー。イキイキと動くキャラクターとロボットの姿が描かれていた。
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 ここで、本作にキャスト4人も登場。轟 駆流役の井上麻里奈、稲葉りんね役の井口裕香、速水俊介役の松岡禎丞、マイクマン関役の関智一らが、『超速変形ジャイロゼッター』で自身が演じるキャラクターについて語った。

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轟 駆流役:井上麻里奈
「駆流くんは、少年マンガの主人公という言葉がふさわしい、目がキラキラしていて、胸に熱い魂を持った、一直線な男の子です。口癖が“絶望的”ですが、私もこのアニメが絶望的におもしろい作品になるように、がんばりたいと思います」
稲葉りんね役:井口裕香
「りんねちゃんは、駆流くんの幼馴染み。どちらかというとお姉さんぽい女の子です。フィギュアスケートをやっている子で、運動神経がいいんです。オーディションのときも、「イナバウアー」ってセリフがあったんですよ(笑)。アニメの中でイナバウアーなどの華麗な技を決めていけたらと思っています」
速水俊介役:松岡禎丞
「俊介くんは、なかなかクールでして。数々のレース大会で優勝しているのですが、レースでカンタンに優勝できてしまうという自分の境遇を退屈に感じているんです。それがジャイロゼッターに出会ったことで、ふだんの生活から、どんどん前向きな性格になっていくのかな? と思っています。成長していく過程も演じていきたいと思いますので、絶望的によろしくお願いします」
マイクマン関役:関智一
「本来はぜんぜん違う役名だったのですが、スタッフさんのイタズラ心か、「もう関さんにしましょう」ということで、名前やら趣味やら全部僕の個人的なものに変えていただきました。僕自身として、実況を担当させていただきます。これまでもロボットアニメで叫んでまいりましたが、今回はまた違った立場で盛り上げていけたらと思っています。子どもが臨場感をもって楽しめるような実況にしたいです」
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■トイホビー
 『超速変形ジャイロゼッター』のトイホビー展開について語ったバンダイ取締役の佐藤明宏氏。最初に本作の話を聞いたとき、「変形ギミックを得意とするバンダイとしてはやるしかない」と参画を決めたとのこと。大きく分けて、“変形フィギュア”、“カード連動ギア”、ふたつのトイホビーが用意されており、カード連動ギアである“ジャイロコマンダー”については、ジャイロコマンダーは、年間で10万個以上の販売を目指すとか経った。また、カプセル玩具やアパレルも企画進行中とのこと。

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 メディアミックス展開も発表され、いよいよ発表会も終了……というとき、市村氏からサプライズが! 存在だけ明かされていたニンテンドー3DS版のタイトルが『超速変形ジャイロゼッター RPG(仮題)』であること、2013年春発売予定であることを発表したのだ。このゲームは、日本全国を旅しながらジャイロゼッターを集めてカスタマイズしていく育成型RPG。独立したストーリーが展開するが、マンガやアニメと密接に絡み合う、面白い仕掛けが施されているという。もちろん、通信を使った協力・対戦・データ配信、アーケード版との連動も予定されている。

 また、『超速変形ジャイロゼッター』全体の今後の予定も公開された。2012年8月に店舗大会、9月に全国大会予選、12月のジャンプフェスタで決勝大会を開催する予定であることが明かされた。また、来年2013年1月には、大規模なバージョンアップを予定しているという。定期的なイベントとバージョンアップにより、ユーザーを楽しませていくと語った。

 「東日本大震災でゲームへの向き合いかたが変わった」という市村氏。プロデューサーとして、一個人として何ができるのか悩んでいたが、スタッフとともに被災地を訪れ、「マンガは? ゲームは?」と尋ねてくる子どもたちを見たとき、「自分たちにできることはある」と悩みが消えたと語った。「彼らを笑顔にしていくことが日本を笑顔にすることだ」と述べる市村氏らが手がける『超速変形ジャイロゼッター』。これから日本でどんなムーブメントを起こしてくれるのか、期待したい。

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『超速変形ジャイロゼッター』プレイインプレッション

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 発表会では『超速変形ジャイロゼッター』を試遊することができたため、変形する筐体を間近で見たかった記者と同行者(エンターブレイン社員)は、対戦プレイをさせていただくことにした。

 まずはカードをスキャンして、メインマシン1体とサブマシン2体を登録する。今回は物語の主人公たちが使用しているマシン、ライバード、プリウスα、NISSAN GT-Rでプレイすることに。

 続いてドライブモードで走るコースを選ぶ。今回は“新都心エリア”と“ベイサイドエリア”のふたつが選べたので、“新都心エリア”を選択。さっそくドライブモードがスタートしたが……じつは記者、運転免許を持っていない。案の定、コースのカベにガツンガツンとぶつかりまくってしまい、ドライブモードでは敗北してしまった。同行者(運転免許を持つ一児のパパ)は、「実車に近いステアリング操作が実現されている」と楽しそうに語っていたので、クルマ好きにはたまらないのではないだろうか。もちろん、記者も下手ながらレースは楽しみましたよ!

 ドライブモードが終わると、「ステアリングを上げろ!」という指示が画面に表示される。その指示どおりにステアリングを上げると、光り輝くジャイロレバーが燦然と登場! 記者も同行者もカメラマンも、思わず「すげ~」という言葉を漏らしてしまったほどだ。この変形を見たら、プレイしたくなること間違いなし。ゲームセンターなどで、子どもたちが「あの変形するの、なあに!? 僕もやりたい!」という姿が目に浮かぶほどである。

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▲変形の瞬間はかなりテンション上がります。

 バトルモードは、3対3で戦うチーム戦。先に相手のエネルギーをゼロにしたほうが勝ちだ。ロボットは、それぞれ3種類の技を持っている。右のジャイロレバーを押し込む、左のジャイロレバーを押し込む、両方のジャイロレバーを押し込む、のいずれかでその技を発動するのだ。相手に攻撃が決まるジャストなタイミングでレバーを押し込めば、クリティカルとなる。

 各技は、相手が発動した技との相性によって威力が変化する。今回は、記者が使用したカウンター技“ジャイロカウンター”がうまくキマり、同行者のエネルギーをゼロにすることができた。

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▲力強く押し込んでも頑丈だから大丈夫!
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 本作の操作はシンプルで覚えやすいので、誰でも気軽に楽しくプレイできるはず。また、『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』のシステムに通じる部分もあるので、『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』経験者はよりすんなりプレイに入れるかもしれない。

 カードの種類も豊富で、とくに実在のクルマがロボットに変形するさまは必見。プリウスがかわいらしい女性型(に見えた)ロボットに変形するとは、誰が想像しただろうか? 個人的には、公式サイトでも公開されているマーチのロボットもお気に入りだ(まさかカエルになるとは!)。

 さて、無事に勝利を収めた記者だが、もう一度筐体が変形するさまが見たくて、広報さんにお願いしてもう一度プレイさせてもらった。何度見ても、変形するときには「おお~」という言葉を出さずにはいられない。この感動、ぜひ皆さんにも2012年6月21日から味わってほしいと思う。

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▲会場にはカードやオフィシャルグッズ、アミューズメント景品などが展示されていた。
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▲バンダイのトイホビーも展示。
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