ピアノアレンジの生演奏など、距離の近い会場でファンに歌声を届ける

　2012年5月17日（木）、東京・渋谷の渋谷Takeoff7にて、『薄桜鬼』などの主題歌アーティストとして人気を博す吉岡亜衣加の“マンスリーライブ3～はじまりの場所～”が開催された。同ライブは2012年3月15日より毎月開催しているライブ（6月のみ単独コンサート開催のため休止）で、ライブ後にファンをお見送りするなど、ファンとの交流に重きを置いた内容となっている。会場には、女性ファンが多く集まっており、ライブのスタートを待ち詫びた。

　会場が暗転すると、いよいよ吉岡が登場。会場からの「かわいいー！」という声を全身に受けながら、『青空ボタン』を披露。ノリのいいポップな楽曲を、ファンも手拍子で後押しして盛り上げていく。MCでは、五月病についてファンに問いかける。「五月病って何なんですかね？　私は最近ひたすら眠いんですけれど、これも五月病なんですかね？」と、歌を歌っているときの凛とした雰囲気とは裏腹に、どこかフワフワした感じのトークで会場のファンを和ませた。

　続いて、『一輪の花』、『想い出はそばに』の2曲を歌い上げると、神本宗幸氏を呼び込み、生のピアノ伴奏によるライブへ移行。緑色の花を咲かせるという“御衣黄”という桜が好きだという吉岡は、「遅れたとしても、自分なりの春を見つけてスタートを切っていいんじゃないか、そんな背中を押してくれた緑桜の歌です」と語り、神本氏の伴奏のもと『緑桜』を披露。歌詞に合わせて、ピアノ伴奏がころころと表情を変え、吉岡の歌声とともにひとつの物語を紡いでいった。さらに、「私の大切なお友だちが失恋をしたときに、“大丈夫？”というひと言しか声をかけられなくて、彼女の苦しみや悲しみを半分こできたらな、と思って作った曲です」と紹介して『つぼみ』を歌う吉岡。しっとりとした曲に切ない思いを乗せて歌い上げ、会場のファンにその思いを伝えていった。

『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_01
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_04
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_10
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_11
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_12

　『麦わらぼうし』、『花びらの刻』という2曲を披露した吉岡。今回のピアノアレンジ曲は、ピアノアレンジで聴きたい曲をファンからアンケートを行い、その中から要望の大きかったものなどを選択して披露したとのこと。各会場でアンケートを取っているということなので、今後のステージで自分がリクエストした曲をピアノアレンジで聴くことができるかも（2012年7月19日、8月23日にも同会場でライブが行われる）。また、続いて披露された『光彼方』については、カラオケ講座も実施。同曲をカラオケで歌う女性ファンに、コツを伝えると会場のファンも熱心にその言葉に耳を傾けた。

『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_13
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_14
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_03
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_15

　後半戦は『祈り結び』からスタート。吉岡がタイトル名を口にしただけで、会場から「おおー！」という声が上がるなど、ファンには溜まらない選曲で、吉岡自身も「初めてライブで歌いました。緊張したー！（笑）」と感想を語る。さらに、新曲『太陽が生まれる場所』を披露すると、「ここから盛り上がる曲にいきたいと思います！」と力強く宣言。『十六夜涙』、『舞風』を披露。手拍子をしたり、会場のファンとともに歌ったりして盛り上がった。

　満面の笑みとともにステージを去った吉岡だったが、ファンからのアンコールに応えて、再びステージに登場し、『こぼれるメロディーは風唄に』を歌い上げる。そして、「せっかくアンコールに来ましたので」ということで、掛川市のお茶大使を務めている吉岡は、お茶の話を始める。2012年5月5日、スーパームーンの夜に、自身がお茶大使を務める掛川へお茶摘みにいったとのことで、月明かりの中で、竹でできた灯籠で茶畑に案内されるという、なんとも風流なイベントだったと目を輝かせながら、どのMCの瞬間よりも饒舌に“お茶”についての話題を披露した。また、2012年6月10日に開催される日本青年館での単独コンサートのチケットが完売したということで、「初めての単独コンサートということで、楽しみにしていてください。初心に戻ってがんばりたいです」と意気込みを語った。

『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_02
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_05
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_17
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_16
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_18
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_19

　ライブを締めくくる曲に選ばれたのは、プレイステーション2用ソフト『薄桜鬼 ～新選組奇譚～』のオープニングテーマとして起用された『はらり』。ファルセットの高音が切なく響き渡る同曲を力いっぱい歌い上げると、深々とお辞儀をした吉岡は会場からの拍手に送られてステージを後にした。

　ライブが終了すると、会場では映像によって全国クアトロツアーの開催日程が発表された。日程は、2012年9月25日（火）に梅田CLUBQUATTRO、9月30日（日）に広島CLUBQUATTRO、10月29日（月）に名古屋CLUBQUATTRO、10月31日（水）に渋谷CLUBQUATTROで開催。詳しいチケット情報などは、吉岡の公式サイトやブログなどで発表されるとのことだ。

　そしてライブ後のステージでは、吉岡が会場に来てくれたファンをお見送りしていく。ひとりひとりと丁寧に挨拶を交わし、会話をしてファンとの交流を深めた。

『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_06
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_20
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_07
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_08
『薄桜鬼』シリーズの主題歌などでおなじみの吉岡亜衣加によるマンスリーライブをリポート_09

■吉岡亜衣加マンスリーライブ3～はじまりの場所～
@2012.05.17セットリスト
01. 青空ボタン
02. 一輪の花
03. 想い出はそばに
04. 緑桜（ピアノ伴奏）
05. つぼみ（ピアノ伴奏）
06. 麦わらぼうし（ピアノ伴奏）
07. 花びらの刻（ピアノ伴奏）
08. 光彼方
09. 祈り結び
10. 太陽が生まれる場所
11. 十六夜涙
12. 舞風

【Encore】
En01. こぼれるメロディーは風唄に
En02. はらり