誕生日のサプライズも!
2012年5月19日(土)都内某所にて、今井麻美8枚目のシングル『Hasta La Vista』の発売記念イベントのトーク&ライブが開催された。今回のイベントは、アニメイトとアニブロゲーマーズで『Hasta La Vista』を購入した方が、それぞれ抽選で第1部と第2部のイベントに招待されるというもの。各部とも非常に多くのファンが集まり、今井の歌とトークを存分に楽しんだ。
第1部のイベントが開始され、ステージに今井が姿を現すやいなや、会場には、『Happy Birthday to You』が流れ始める。これは、今井の誕生日が5月16日と、イベント開催日に近かったためスタッフによって用意されたサプライズ。出てきたケーキの火を吹き消すと、満面の笑みをこぼす今井。会場に集まったファンからの祝福を受けた今井は、ファンの質問に答える形でイベントを進めていく。『Hasta La Vista』の楽曲収録に関しては、各曲を登山にたとえて説明。『Hasta La Vista』の曲を聞いたときのことを「衝撃が走りましたね(笑)」と語った今井は、「気分的には富士山を上っている気分」だったと言う。続く『ガーベラ~今年の花』は「エベレストですよ」、最後に収録した『クレッシェンド』は「え? エベレストのつぎって何かありましたっけ?(笑)」と、徐々に高い山を越えていった印象だったとのことだ。そんな3曲について「各々がすごく存在感のある曲なので、身を委ねることで曲を表現できる曲ですね」と、その魅力と曲自身の持つ力を語った。
また、今井の楽曲をカラオケで歌うときのコツを聞かれると「歌は心だなって、つねづね思う」とコメント。自分のためや、うまく歌えたら褒めてもらえるかも、といった気持ちで歌っていると音程は取れているけど感情が乗っていないということがあり、あとから悔しい思いをすることがあったという。しかし、スタジオの電気を暗くして音楽と対話をしながら目を瞑ると曲を聴いてくれる人の姿が浮かんできて調子が出てくるようになったとのこと。歌の技術よりも、聴いてくれる人のことが感じられるといいと、今井は語った。
ライブコーナーでは、『Hasta La Vista』と『ガーベラ~今年の花』を披露。『Hasta La Vista』では、2012年5月13日に行われた自身の“Birthday Live”で見せたダンスも披露しつつ情熱的に歌い、『ガーベラ~今年の花』では温かな歌声で会場を魅了。「聴いていると本当に胸がぎゅっとするような曲で、作詞の森由里子さんが心を込めて書いてくださって。これが私のイメージだって言ってくださったのは本当に光栄でした」と喜びを爆発させた。
サイン入りポスターが当たるジャンケン大会では、「今回のポスターが個人的にはいちばん好きですね。いちばん自分に見えなくて(笑)」と語り、会場を沸かせた。イベント終了間際に、今後のライブに関して、「歌ちょっと、トークたっぷりなライブもありかもね」という提案を始めた今井。ここでファンから「ディナーショウ!」という案が挙げられると、「せっかくだから」ということでプロデューサーの濱田智之氏を呼び寄せ、今後の活動の企画について、ファンからの声を聞くことに。“アコースティックアレンジのCD”、“ライブCD”などの企画が挙がる中、今井と濱田が注目したのは“野外ライブ”。“会場が限られてしまうので倍率が高い”といった裏話も飛び出すも、興味は尽きない様子だった。また、「妹が学生なので、夏休み中の遠征ができるタイミングでライブを開催してほしい」という女性ファンからの声に「妹さんにも会いたいねぇ!」とこの日いちばんの笑顔で答える今井の姿が印象的なイベント第1部となった。
ファンが望むライブグッズとは!?
続く第2部でも、やはり今井が登場すると会場には『Happy Birthday to You』が流れ始め、今度はローソクを立てたカステラが運び込まれる。「1回目のときはホントに知らなくて、どうしよう、この曲なんだろうって動揺したんですけど、2回目も出てくると思わず、動揺しました(笑)」と、こちらもまさかの展開に動揺を隠せない様子の今井。再びの祝福を浴びながら、『Hasta La Vista』に関するトークへと移行していく。
8thシングル『Hasta La Vista』に収録されている『クレッシェンド』の作詞に関して、担当した酒井陽一氏がふだんは作曲や編曲という形で、今井の楽曲に参加しているため、「作詞もされているということを知らなかった」と語る今井。そこで、作詞を依頼するに至る経緯を語るため、濱田プロデューサーを呼び込む。濱田プロデューサーによると、『ガーベラ~今年の花』の収録をしている際に、編曲を担当した酒井氏が同席しており、その際に酒井氏が作詞も担当することがあることを知らずに「酒井さん書いてくださいよー」とお願いしたところ、あっさりと「はい!」と答えが返ってきて、そのまま作詞を担当する流れになったのだという。それだけ聞くと、なんともいい加減な流れのように聞こえるが、濱田プロデューサーと酒井氏は10年来の仲ということで、まるで不安を感じていなかった様子だった。
また、濱田プロデューサーのもとで声優の原由実がメジャーデビューを果たすという話題では、今井は「記事を見てビックリしたんだけど、私がサブボーカル&プロデュースに参加って書いてあって。でも、よく考えたら、イベントでの立ち振る舞いや、衣装などのアドバイスをすることがあるんですけれど、それもプロデュースって言うのかなって」と自身がプロデュースの一端を担うことについて語った。
さらに、2012年7月25日に発売される、自身の9枚目のシングル『Limited Love』についても言及。『コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯・Hysteric Birthday 2U』のオープニングテーマとして起用される『Limited Love』。「『コープス』らしさと、『コープス』らしくなさが混在した曲になっています」と曲の印象を伝えた。
ファンからの質問に答えるコーナーでは、週刊少年サンデーや週刊ヤングジャンプなどに『Hasta La Vista』の広告が掲載されたことについて、完成したものを見た感想を聞かれた今井。最初の段階では『Hasta La Vista』はノンタイアップでスタートしたため(後にテレビ番組『アニソンぷらす』、『Anime-TV』の月間テーマソングのタイアップがついた)、いろいろなところで宣伝をしたいとスタッフ間で話をしていたという。そんな中、歌を歌う以外に何かできないかと今井が検討した結果、Twitterを使って、どんなことをすればいいかファンに広く聞いてみるという行動を起こし、その中から得られた意見をもとに、広告展開などを検討したのだという。実際に広告が誌面に載っているのを見た今井は「(週刊少年)サンデーをずーっと購入していたので、自分が買っていた雑誌に自分が載るって意味がわからない(笑)。うれしかったのと同時に、理解するのに時間がかかりました」とそのときの感想をコメントした。
また、「『Hasta La Vista』を購入して、初めて声優さんのポスターを部屋に貼ってみたんですけれど、会社の同僚が部屋に来て、“このキレイな人誰?”と言われました」というファンのコメントに、照れてステージ場の幕にぐるぐると巻かれて隠れ始める今井。その後の「写真撮影の際は、どんなことを考えているのでしょうか?」という質問に対し、「(撮影時には)曲がほとんどできている状態で撮影するので、スタジオで曲をかけながら撮影することが多いんです」と撮影時の様子を伝えた今井。そうすることで作品の世界に没入することができ、ふだんの自分とは違った雰囲気の表情になるのだという。そんなマジメな話をしながらも、「友だちがキレイって言ってましたっていう言われかたは、すごくうれしいんですけれど、恥ずかしいですよね(笑)」と言いながら、ステージ後方へどんどん後ずさりして照れ隠しをしていた。
第2部では、第1部と同様に『Hasta La Vista』を熱唱すると、続いて『クレッシェンド』へ。「卒業シーズンに歌ってほしいと思って作った曲です。自分の中での何かの区切りになるときに聞いてもらえれば」と曲のイメージを語ると、切ないながらも力強さを感じさせる歌声で会場を魅了していく。途中、ファンに「歌える人はいっしょに歌ってみますか?」と語りかけ、マイクを差し向けながら、ファンとともに歌の中の物語を紡いでいった。
サイン入りポスターの当たるジャンケン大会のあとに、今井は突然「緊急アンケートを取りたい」と提案。今後もライブなどが行われるであろうということで、「欲しいライブグッズを聞きたい」という今井。このひと言にファンも呼応し、さまざまなグッズ案が飛び出す。“ネクタイ”、“ネクタイピン”、“パスケース”、“名刺入れ”といった社会人の普段使い用のアイテムから、“ペンライトホルダー”、“スニーカー”、“腕時計”、“ピアス”、“ブレスレット”、“トートバッグ”、“フィギュア”、“ピンズ”、“缶バッヂ”など、多種多様なグッズ案が飛び出す。中には、“まな板”、“枕カバー”、“写真集”といった案も挙げられ、今井の表情が微妙に曇る場面もあった。
最後は、「1回1回を積み重ねて、あのときよりももっとおもしろかった、楽しかったと言ってもらえるようにがんばっていきたいと思います」と今後の活動への意気込みを語ると、ファンに向けて「ホントに、ありがとう!」とコメントし、ファンとともに一本締めをしてイベントは終了。ライブもイベントも、今後の展開まで含めて、ファンとともに作り上げて、ともに歩んでいこうという意志がたくさん詰まったイベントとなった。