2012年7月26日にPSP(プレイステーション・ポータブル)で発売予定の、日本ファルコムの新作『那由多の軌跡』。“ストーリーARPG”という新たな領域に挑戦する本作の最新プレイヤブルデモで、ゲーム序盤のインプレッションをお届けする。

ナユタ故郷へ帰る!

 本作の物語は、主人公のナユタと、ナユタの兄貴分のシグナが故郷である“残され島”へ帰郷するところから始まる。“残され島”は、なぜか空から流れ星や遺跡が降ってくるという奇妙な現象が発生する場所だ。
 島へ着くと、ナユタの姉のアーサ、シグナとナユタの剣の師匠であるオルバス、ナユタに密かに想いを寄せる幼なじみの少女ライラと、物語に関わるキャラクターたちが続々と登場する。
 天から降ってくる遺跡の破片らしき“星の欠片”を解析する“星片観測士”を生業としているアーサは、料理も上手でゲーム中に体力が回復したり経験値も同時に入手できる“お弁当”を作ってくれる重要なキャラクター。冒険の途中で食材を手に入れたら持ち帰って、アーサに渡しましょう!
 オルバスはナユタにアクションボタンの組み合わせでさまざまな攻撃をくり出せる“剣技”や、攻撃力や攻撃回数がアップする“心得”を教えてくれる重要人物。ゲーム序盤では、攻撃方法の初歩を教えてくれたりもする。“剣技”を習得した後に更なる鍛錬を積み重ねることで“奥義”も習得できるとのこと。うーん、早く覚えたい!!
 ちなみに、ここまでで個人的にツボだったのが、ナユタ、シグナ、ライラの幼なじみ3人での会話シーン。和やかかつ、気心が知れた相手ならではの掛け合いと、ライラのナユタに対する想いの発露など微笑ましい場面が続き、思わずニンヤリ。

【アーサ】
アーサが調べていた“星の欠片”には、天高くそびえる塔が映し出されていた……。
【オルバス】
オルバスとのイベントで、ナユタの攻撃アクションをチュートリアルとして学ぶことができる。
【ライラ】
ライラは、ナユタとのひさしぶりの再会に、どんな言葉をかけたらいいのか悩む。

島の異変、ノイとの出会い

 “残され島”の人々と再会を果たしたナユタ。ゆるやかな島での生活を天からの轟音が引き裂く。なんと、いままでない規模の“遺跡”が降ってきたのだ! 好奇心旺盛なナユタとシグナは、島の岬付近に墜ちた遺跡を調べに出かけることに。ここで、ついに本作のアクションパートの初お目見え! ところどころ崩れ落ちた遺跡内の通路をジャンプ、2段ジャンプを駆使して突破。また、ガレキを攻撃で壊して先に進むようなギミックや別の場所にあるスイッチを押さないと通過できない障害などなど、本作のアクションの基本がバランスよく詰まっている感じだ。このステージで、魔獣との戦いかた、多彩な移動アクションをしっかり身に着けたいものだ。

 遺跡をずんずん進んでいくと、途中で小さな妖精のような少女、ノイと出会う。そして、さらに謎の男ゼクストが現れ、ノイが持っていた“マスターギア”を奪い去っていくのだった……。

失われし楽園ロストヘブンで眠る少女……、冒険の始まり!

 奪われた“マスターギア”を取り戻すためにどこかへと消えてしまうノイ。そんなノイを追ってナユタとシグナがたどり着いた場所は、伝説として語り継がれている失われし楽園“ロストヘブン”だった!! その先でナユタたちを待ち受ける運命とは? そして謎の男ゼクストと奪われた“マスターギア”とは!? ふたつの異なる世界をまたにかけた、壮大な物語の幕がここから始まるのだった!!

▲異世界ロストヘブンへ
▲異なる世界での冒険。冒険の舞台となるフィールド“ロストヘブン”は、塔を中心に4つの大陸で構成されている。“残され島”を拠点にしながらふたつの世界で冒険をくり広げていくことになるのだ。大陸はゲームが進展すると季節を変更することが可能となり、それぞれ春夏秋冬のバリエーションを持ったステージとなっているのだ。

四季折々のステージを冒険する楽しさ!

 本作の冒険の舞台となるステージは、たとえ同じマップでも季節ごとに、その姿を変えるようになっている。たとえば春には通れていたルートが夏には植物が生い茂って進めなくなったり、逆に夏には池に阻まれていたルートが冬場には池が凍って進めるようになったりするのだ。さらに季節が変われば出現する魔獣の種類や強さもガラリと変わるので同じマップでも季節ごとに攻略方法が異なってくるぞ。

アクションパートの“手触り”もバツグン!

 いままで『軌跡』シリーズはフィールド上で敵とエンカウントしたら行動順番制のバトルとなる、スタンダードなRPGだった。しかし、本作では“アクションバトル”となるということで、ちょっと不安を感じた人もいなくはないだろう。自分も一抹の不安を覚えた口だが、実際にプレイすればそんな不安は杞憂であると断言できる!
 ナユタの移動、攻撃、回避、ジャンプなどの基本的なアクションは軽快そのもの。ステージを歩き回っているだけでも十二分に楽しい! さらに“剣技”や“心得”での多彩な攻撃アクション、ノイの魔法(アーツ)などを組み合わせて魔獣をバッサバサっと倒していくのは胸のすく爽快さ。これだけにとどまらず、さまざまな効果を持つ“ギアクラフト”と呼ばれる特殊技まであって、とにかくナユタを操作するのが楽しいのだ。
 『那由多の軌跡』は、従来の『軌跡』シリーズファン、アクションRPGファンに関わらず、きっと満足できる作品だと思う。これはもう、発売が非常に楽しみと言わざる得ない!!

▲操作しているだけでも楽しい! ナユタの物理攻撃、ノイの魔法。シチュエーションごとに使いわけるのもありだし、組み合わせて連携攻撃にするのもありだ!!

 ギアクラフトや“剣技”や“心得”などを解説した、週刊ファミ通5月31日号掲載の『那由多の軌跡』紹介記事もチェック!





















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■著者紹介 アーミー小川
週刊ファミ通の『那由多の軌跡』記事担当者。ミリタリー系、ロボ系、美少女系を愛する局地戦用編集者だが、ファンタジー系やRPGもイケル口だとか。





















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那由多の軌跡
メーカー 日本ファルコム
対応機種 PSPPSP
発売日 2012年7月26日(木)発売予定
価格 6090円[税込]
ジャンル アクション・RPG / ファンタジー
備考 限定ドラマCD同梱版は7980円[税込]